春先にようやく保護できたいじめっ子。外で小柄な卒業生ローズを蹴散らし、ローズの食べ物を奪っていたシーンが強烈に私の印象に残っています。
改めて記事に出てくる元ジャイアン(いじめっ子)の写真を見て驚きました。
捕獲箱に入った際の表情もなかなかキツいよね。
汚れ具合や人間不信の睨み
ジャイアンの反骨ぶりが切ないです。いったいなにに抗う姿なのか。
これまで生きていて楽しいと思える時間がこの猫にはあったのでしょうか?
だいぶきれいになったあとも、ビクビク、オドオド
まだ若いのに傷だらけ。FIVキャリアに感染。
うちの近所のオス猫たちのうち、2匹に1匹はFIVキャリアです。みんな体をぶつけ合って必死に生きてきたんですね。やわらかい心をいちばん奥に隠して、何重も蓋を被せ、前へ出る。
「ここはおれのテリトリーだ」
「これはおれの食べ物だ」
「出て行け、おれが生きるだけで精いっぱいの場所だ」
当然ジャイアンに友だちはいませんでした。
生き物としての「余裕」がなかったから。
私はジャイアンに出会って、ジャイアンの悲しみを知ったのです。
語弊があるかもしれませんが、野良猫はみんな、非力なストリートチルドレンに似ています。
私は、重い蓋に潰されすっかり委縮した彼らの心をふんわり元に戻す活動をしています。
根気よく語りつづければ、与えつづければ、私たちはわかり合えるのです。
ジャイアンももちろん例外ではありませんでした。
甘えん坊の素晴らしい猫なんです。
ジャイアンがコテツという仮名で卒業生ポテチ家へ留学していたことは皆さまご存知ですよね? ポテチ家にコテツを打診したばかりの頃、実は一回里親きーやんさん夫妻に私、振られているんです。ご主人のひと言が、チクっとしみたな。
「アンニイさんは焦っている気がします」
言われた瞬間、ハッとしました。少し恥ずかしいような気持ちも……。
けれど反面、正直に意見を交換できる里親さんと巡り会えた自分は恵まれていると思いました。
たしかに私は焦っていたから。
でも、だれでもいいから渡してしまいたいという考えは一度も持ったことがありません。
私には追いかけっこをするポテチとコテツが明確にイメージできたのです。なぜならば私は両方の暮らしぶりや性格を知っている立場だから。
だいぶ経ってから、今度はきーやんさん夫妻が私に声をかけてくれました。
「トライアル」のお約束でしたが、すごくうれしかった。
6月3日、きーやんさん夫妻がemi-goの病院へ来てくれました。
コテツの卒業前検診です。
この日きーやんさん夫妻とコテツは初対面。中島先生にアドバイスを伺いながら実際のコテツに触れてもらう機会です。責任感の強いきーやんさん夫妻は、すでに「親の顔」をしていて、私はおふたりの雰囲気にひそかに感動していました。
病院には保護犬時代の「まる」と
まるに会いに来た黒田さんもいたんですよ(笑)。
きーやんさん夫妻と黒田さんとパチッ
雑談の中で黒田さんがきーやんさん夫妻に私のことをさりげなくアピールしてくれました。
「この人(私)から(保護動物を)もらうといいですよ」
なんか、じーんとしちゃって。黒田さんの保護主宣伝に感謝します。
こうしてコテツは再生の道を歩んでいくことになったのです。
まずは1か月留学生としてでしたが、私はうまくいくと確信していました。
理由はポテチの懐が深いのと、コテツのフレンドリーさ。そしてきーやんさん夫妻の強くあたたかいお人柄も私を前向きにさせてくれた大きな要因でした。
怒ってばかりのジャイアン時代の壁を乗り越えて、コテツは未来へと旅立ちました。コテツは今、ポテチを兄だと崇拝し、日々ポテチのマネばかりしています。
次回はコテツの写真を満載でお送りします。ポテチと旬なヤマト坊も登場します。
皆さま、お楽しみに。
目立つことはできなくても、私は自分の世界を隙間なく愛で埋めつくしたいです。
LOVE IS PEACE♡
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