ナナ達の誕生日


日曜は良く晴れたので、べべナナリリを連れてドックランへ行って来ました。
退院後初めてのドックランに大はしゃぎのべべ、いつも控えめではにかみ屋さんのナナ、ナナが大好きで金魚の糞のようにくっついて回るリリ。皆の彼氏、チチも嬉しそう。

べべの退院祝い、それからナナの誕生日祝いです。


ナナは3月3日で6歳になります。今日は年に一度の嬉しい誕生日。昨日ドックランへ行った帰り、ショップへ寄っておやつも買ってあげました。最近、おじ や生活にどっぷり浸かっているのでガムのご褒美は最高です。帰ってから、ナナリリ1本ずつあげたら可愛い笑顔で頬張っていました。良かったね♪


ナナ本当の誕生日は分かりません。大体この辺に生まれてきたんだろうと逆算して決めました。出会ったのは約6年前。ナナがまだまだ子犬の頃です。

でも私の家族となってくれたのは、そのずっと後の事。

出会ってから私の家族になるまで、ナナは土手で暮らしていました。
1年8ヶ月の間。
土手のホームレスによって飼われていました。
土手には色んなホームレスが居て、困った事にその殆どが犬を飼っていますが、ナナはその中でも、もっともひどい飼われかたをされていた犬でした。

優しいホームレスも居ます。環境は悪いけれど愛だけはある、正直それでは犬は幸せになれませんが、それでもそれはそれでアリかもしれません。私のような人間がその犬の生涯を保証し、フードや医療や備品をサポートすればいいのですから。

けれどナナが飼われていた環境で、愛情を望む事は難しかった。
ナナも、ナナの死んだ姉妹タカコも、その他の4頭の兄弟達(アオヤマ・ジョウユウ・ゴクドウ・コロン)も劣悪な環境で、私からのサポートを受けられず、苦 労して育ちました。私自身の目で彼らの悲惨な境遇を目撃し、今もその姿を瞼の裏に焼き付けて生きています。無力だった自分への戒めとして、ずっと忘れない つもりです。

7頭だった兄弟は、それぞれ離れ離れになりました。

リュウは小さな頃に別のホームレスが引き取り、今も土手で暮らしています。
リュウとの出会いによって、私はナナの居る場所へ導かれ、保護活動を始めることになりました。

ゴクドウとコロンは今でも土手で生きています。
つい最近、コンビニで幸多(前輝)を保護し、土手のホームレスに預けたと書きましたが、2頭は幸多を預けたホームレスの所で、可愛がられています。その辺の外飼いの犬より幸せに見えます。今、ゴクドウとコロンを飼っているホームレスは、優しくてマメな人だから。

最近のゴクドウ。ナナに似てますよね! チチは触れますが、稀にビビり噛みします^^;


コロン。こっちは愛想が良く、頭もいいんです。


ご存知の通り、ナナは私が引き取りました。
私がナナを選んだのではなく、複雑な事情からナナは私の元へやってきてくれたのです。

ナナにそっくりだった姉妹のタカコは土手で餓死。
1歳8ヶ月。ナナが我が家にやって来た少しあとに、土手で短い生涯を終えました。

ナナの兄弟アオヤマ・ジョウユウの2頭も土手で亡くなりました。
まだ2歳にもならなかったのに、火事に巻き込まれて焼け死んでしまったのです。

ナナを含めて、4頭が生き残り、3頭が死にました。

私にとってナナの誕生日とは、他の兄弟達の誕生日でもあります。
ナナ、リュウ、コロン、ゴクドウ、アオヤマ、ジョウユウ、タカコ。

誕生日おめでとう。

もう皆、中年になってしまったね。
それを祝う私も、6歳分としを取ってしまったよ。

死んでしまった兄弟、土手で生き残っている兄弟、そして703号室のナナ。

彼らを通じて皆さまに知って頂きたいのは、生まれてしまう子犬・子猫達の運命についてです。

不妊手術をさせなかった飼い犬からある日7頭の子犬が産まれました。
困り果てた飼い主は、まるでゴミを捨てるように、それを川原に捨てました。

「誰かいい人に拾ってもらえよ。元気でな。」

けれどその後、彼らが「いい人」に拾われる事はありませんでした。

土手の犬が1頭、それなりに生きるためにかかるお金は年間3万円~5万円。
蚊の容赦ない攻撃から彼らを守るためには、フィラリアの薬は欠かせません。
既にフィラリアになってしまった子にはステロイドを投与しなければならないし、ノミやダニから守るためにはフロントラインが必要です。フードや狂犬病予防接種、その他毛布や備品などを合わせると、大体その位になってしまいます。
全てを完璧に出来ている訳ではありませんが、それでも私は、これを6年続けてきました。土手を見渡せる場所に家も買いました。今住む703号室です。

他の土手犬、猫、地域猫の不妊手術、フード支援などを合わせると、すごい頭数を抱えています。

知って頂きたいのです。
「彼らが生きる」のは、又「彼らを生かす」のは生半可ではありません。
捨てた人にとってそれは一瞬の出来事でも、見つけてしまった私にとって、それは永遠です。

彼らにもし、大きな手術や特別な治療が必要になったとしても、私はそれを与えてやりたいと考えています。それは私が偉いんじゃない。私だから出来るわけでもない。

ここに本音を書きます。
本当はとても疲れました。
そして不安も大きい。

それでも、私にとって、彼らはとても可愛いから、彼らの魅力に負けて続けているだけの事。

どうか知ってください。
センターなどで処分されていく子達がどうして存在するのか。
土手の中でひっそりと6年間生きる子がどうして存在するのか。
死んでいく子がどうして存在するのか。
みすぼらしい野良猫がどうして寒空の下歩き続けるのか。

ここを訪れる皆さま以外の方に、どうか伝えてください。
とにかく今日本から犬や猫の絶対数を増やさないよう、不妊手術をしてください。そして土手の犬のような不遇な犬猫にあたたかい手を差し伸べてください。

7頭のお誕生日祝いになればいいと思って書きました。

ナナ、おめでとう。


お母さんナナがとても大切だからずっと一緒に居てね。


ナナの今までを知りたい方は、昔まとめた記事がありますのでご覧ください。
ナナの姪、リリのことも書いてあります。
NANA1
NANA2
NANA3

誕生日祝いなのに重苦しい内容になりましたが、ナナの誕生日は他の子たちの誕生日でもあるので。もうちょっとしたら、美味しいご馳走を作らなきゃ♪

 

「ナナちゃんとハハの歴史は、ぼくが生まれる前からだから、ハハ、つい熱くなって長くなってしまったけど、読んでくれてありがとね。生肉入りおじや作るんだって。猫さんたちが又ひがみそうだね。今日も愛のポチをよろしく♪かつくんより」

703号室かつくん&なな

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