保護猫ハットリは家族募集をしています。ウルウルした瞳が印象的な若い男の子です。
ハンディキャップを乗り越えて日々を謳歌中
お心ある方の目に留まればうれしいです。どうぞよろしくお願いします。
朝、ほほは小さな旅へ出ました。
ヨイショヨイショと這いつくばりながら太陽の恩恵を受けられるいい場所へ
たった2メートルの距離なのにほほはゴールにたどり着くまでに20分かかりました。
1メートル移動するのに10分かかっている計算です。
ハットリなら2秒かかりません。
『ほほ』
名を呼ぶと振り向いてくれました。心なしかドヤ顔に見えるのは私だけでしょうか?
ほほの正確な体内時計通り、間もなくほほのいる位置が光に包まれました。
満足げなほほを眺めたあとようやく睡魔がやってきて私は別室でしばし眠ったのです。
4時間後、目を覚ましてリビングへ行くとほほの様子がおかしい。
横に転がって倒れていたほほが激しい開口呼吸に苦しんでいました。
マズい。
一見区別がむずかしいけれど、どうやら水頭症の発作ではなく熱中症です。
私はすぐにほほを日陰に連れて行き、保冷剤で首元を冷やして水を少しずつ飲ませました。ゆっくりゆっくり、ほほの息が整っていくのを待ってからごはんを与えてみると、ステロイドの副作用で食いしん坊化しているほほがごはんをボイコットしたのです。食べるのだけが楽しみといっても過言ではないほほが食べません。
日光を浴びすぎた影響です。
しかし季節は秋。陽当たりがいいとしても703号室はしょせん「室内」。
室温は常に25度をキープしています。
常識的に考えれば、熱中症にかかるほうがむずかしい。
現にほほのほかは誰ひとり体調を崩していません。
心配になった私は念のため中島先生に皮下点滴をしてもいいのか聞いてみました。
「50ml程度なら大丈夫でしょう」
中島先生のOKが出たので点滴の準備をしておきました。
自由に動けないほほは太陽の熱から逃れることもできない。
太陽を求めて突き進んだのに、かわいそうだねえ。
私は落ち込みました。代わってやれないのが悲しくてたまらないです。
夕方、家の用事でどうしても出かけなければならなかった私は、「ただいま」と戻ったときにほほがこの世にいないのを何度か想像して身震いしました。
結局、皮下点滴は夜あまぱんとさぶとほほでまとめて一気にやることに。ほほは針がチクっと刺さってもへっちゃらな様子です。強くて立派なお子ですね。
3月15日のほほの写真。この頃はおすわりができていたんだね。じょうずじょうず……
脳と脊髄が水に冒されているせいでほほはうまく体温調節ができないようです。
もっと気をつけてあげるべきでした。
でもほほの本能をいったいどうしろというのでしょう?
これもできなくなった。あれももう無理。
身体がどんどん衰退していくほほが見せた日光浴への意欲を、ほほの意思表示を、弛まぬ努力を、明日から私はカーテンで遮るのが辛いです。
苦い薬にむせながら、ほほは一生けんめい生きています。
ほほが私を満たしてくれているように、私もほほを幸せにしたいのに。
今夜はほほのそばで寝ることにしました。
迷ったのですが、ロールカーテンは下ろしました。
さっき、横の猫ベッドからほほが私の隣へ移動してきたのです。ほほは自力で私の布団に潜り込みました。いつもは気丈なほほもさすがに弱音を吐きたくなったのかもしれません。お母さんに甘えて楽になりたかったのでしょうか?
がんばったねほほ。お母さんにピトっとしてくれてありがとう。
私はほほが愛おしくてたまらないです。失いたくないんですよ。
ほほのおでこにしつこくキスしたら、ほほが迷惑そうに顔をしかめました。
ブラッシングもしたし、リハビリもさせたし、お母さん猫が赤ちゃん猫にするようにほほのおまたを濡れティッシュでトントン刺激しておしっこやうんちを出させました。
神さま、もしいるならほほに憐みをください。
さらなる試練は要りません。これ以上ほほからなにも奪わないでほしいです。
お母さんは忘れやすい生き物だから、今の気持ちとほほがしてくれたこと、お母さんがしたことをメモがわりにここに残しておくことにします。
I love you so much
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
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