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ナナがヤバいこんなときに、私は用意していたつづきを書きたくなりました。
簡単にいきます。
ゴクウはナナのきょうだい。
7兄弟は土手に捨てられ、暴力団のようなホームレス集団の手に渡り、足蹴にされていたのです。きょうだいのうち3頭が2歳を迎える前に無残に死に、私は胸がえぐれんばかりの日々を過ごしました。私の本に書いてあるので興味のある方はお読みください。絶版ですが、古本で買えます。さまざまな図書館にも置いてあります。
子犬の頃の彼ら。全員は写っていません。16年前の当時は記録をする余裕も習慣もなかったため、こんなのしか残っていない。まあ、これも盗撮に近い状態で無理やり撮った写真です。写真を撮らせてくれるような仲じゃなかったし。
私はあらゆる知恵を振り絞り、男装に近い格好で土手へ通いつづけました。
マルコブルーノさんに「女性だけで行ける場所ではない」と言われても私は行きました。人には言いませんでしたが、女性として危険な目にも遭いそうになりました。けれど私は行きました。自分の意志で自分の足で行ったんです。
「犬たちの保護がダメならせめて予防注射だけでも打たせてもらえませんか?」
そう懇願するとホームレス男性の一部からはこう返ってきます。
「おれの太いの(陰部)を注射してやるから、姉ちゃん(私)ケツを出せよ」
卑猥ですね。この上なく下品な言葉です。
そんなやり取りに辟易でした。女でいたくなかった。力の強い男ならぶん殴ってやりますよ。土手に行こうとするたびに体がガクガク震えた時期も。
ではだれのために行ったか?
7年も。だれのために行ったのか?
土手犬たちのためなんかじゃありません。実は自分のために行ったんです。
自分が描く彼らの未来を、私は実現したかった。
一種の押しつけかも。そしておせっかいかも。
ちなみに協力者は女性の小宮さんと入田さんのみ。途中からひとりで行くことのほうが多かったほどです。チチも何年も来てくれなかったですし。
長い時間をかけ交渉の末、私ひとりで土手犬を合計9頭保護。
その数を上回る犬たちが土手で果てたことも追記しておきます。
お金もたくさんつかったし、労力や時間やストレスを入れたらもうなにもかもが数えきれません。土手犬たちは私の原点であり、私の再生の源です。
ドッグランを貸し切り行った703号室同窓会にてナナ一族が集合(全員血縁関係)。左からコロンJ、ゆず、ゴクウ、ナナ、リル、リュウ
ゴクウは土手を最後に出た犬。ホームレスが番犬用に頑として手放さず7年かかったのです。終盤はいいホームレスさんとめぐり会い、生活環境がずいぶん改善。食器もキレイでしょ?
703号室保護犬時代(9年前)
若かりし日に殴られまくっていたゴクウは、背中を触られるのを異常に嫌がり、保護後も背中を触ると容赦なく噛みついてきました。扱いのむずかしいタイプ。
けれど私は、ゴクウの可能性を信じどこへでも連れていくことにしたのです。長い散歩、ドッグラン、ドライブ、病院……7年間土手で鎖に繋がれていた彼が知るはずもなかった世界を私はゴクウに見せたかった。ゴクウを愛しているから。
代々木公園のドッグランにて。ゴクウを抱く私の右にはナナが、奥にはリルがいます。走りまわってフレームアウトしていますが、むろんべべ公もいっしょ!
おもちゃに興味津々のゴクウとリル
「ちょうだいよー」
ゴクウとのご縁を希望してくれたのは4人家族の里親さん。のちに猫をたくさん保護し、現在は8匹の猫と共生しています。これはゴクウの卒業の日の一枚↓
小さかった息子さんは高校生に。お姉さんは大学生になりました。
ゴクウママだけでなく、パパも私に近況写真をダイレクトに送ってくれる仲です。
ゴクウは卒業後も703号室に泊まりに来てくれました。保護犬いすぎて収取つかない(苦笑)。ナナ、ゴクウ、べべ、リル、コロ、ランが写っています。
わが家に数泊したゴクウは私が特注で海外にオーダーしたベッドのマットレスを派手に齧って半壊させました。狼狽ですが、同時に笑えたなあ。すごい笑った。
里親さんはゴクウを溺愛。朝4時半に起きてお世話をはじめます。
老犬で寝たきりになったゴクウを看るのが「楽しい」と言い切る里親さん。清々しい笑顔からは真実しか感じません。お金がかかるのはしょうがない。手がかかるのはしょうがない。むしろお世話ができてありがたい、と。
かつて私は、ゴクウに平穏な暮らしをさせたくて7年間土手に通っていました。私の夢は私の力で実現させたんだと自負しています。
囲まれ感がハンパない。人気者のゴクウ^^
なにかを叶えたいと思ったとき、皆さまはどのようにしますか?
私は弛まぬ努力をしてきました。思考に思考を重ね、なるべくほかの方の迷惑にならぬよう、コンパクトかつ着実に。持久力も瞬発力も私は持ち合わせています。
はじめからできたわけじゃない。今も完ぺきではない。
しかし理想に近づくための「尽力」を私に教えてくれたのは、犬であり、猫です。
尊いですね。
ゴクウは余生を謳歌しています。
ナナもまだ息していますよ。しっかりと我が家に存在しています。
LOVE
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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