エロかわいいもいとふくよかリリ

※blogを連続更新しています。遡ってお読みくださいね。

 

 

章ごとの細かい内容を知らないデザイナーの李さんに章の概要と各章で使う写真の候補を1通1通メールで送っています。これが意外に大変で2日間四苦八苦しながらようやく6章分を送り終えたところです。あと9章残ってる。どうしようね^^;

 

 

さて、3月3日は亡きナナの17歳の誕生日でした。ナナのきょうだいゴクウがまだ生きています。ゴクウが私の心の支えになっています。ゴクウがんばれ!

 

 

在りし日のナナ

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ナナと過ごした16年はお母さんの宝です。また絶対に会おうね。

 

 

昨日(土曜)はフォスターアカデミーベーシックプログラム犬座学の講義でした。集合写真を撮りそびれちゃったよ。参加者のみなさんありがとうございました。

 

 

会場は外苑前のDEARPETさん

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洗練された雰囲気です。

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単発のセミナーや猫座学も含め、第一回目の開催時よりずっと講師をやらせていただいてます。本気で犬猫保護を学ぶ方を心から応援しています。

 

 

私の前の二限目の授業は獣医師の九鬼先生のお話でした。勉強になります。

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三限目ともなるとみなさん疲れてくるのでいかに退屈な気持ちにさせずに話をするか、一応考えています。自虐ネタも時おり混ぜたりしてね(苦笑)。

 

 

帰りにちょこっと街ブラ。好きな感じのオーダー家具店を見つけました。

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丁寧につくりこまれた重厚感とスタイリッシュさがたまらない。微妙に大正時代の美しさも漂っています。いいな。もちろん見るだけ、ですが刺激になりました。

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おっと。ヤバい。早く都内の端に戻って保護猫もいを迎えに行かなくては!

 

 

「おそいっちゃ」

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うおーーーピンクの術後着がエロかわいい♥ なんじゃこりゃ……

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ほんっとうにキラキラですよ。もいのあまりのキュートさにemi-goたちも大騒ぎ……

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もいは天使じゃないかな? 殺処分のカウントダウンがかかる山口の保健所の出身ですよ? 信じられない。持ち込んだ人間は頭が狂っているとしか思えないです。

 

 

病院の保護犬ハイくんも現在家族募集中。ハイくんも元山口県民です。

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担当はかなちゃん。ハイくんに合う家庭を一生けんめい考えながらやっています。

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ワラワラ犬だらけ

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この中からいちばんふくよかな女性を選んで診察室へ連行しました。

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重いっ(笑)。

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どれどれリリさん、体重は減ったかな?

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「わたし 体重を公開されるのはイヤ」

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そかそかうんうん。

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でもごめん。暴露しちゃうね。ミニチュアダックスでありながら13.4キロ

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これでも1キロ減ったのです。もとは14キロ以上ありました(汗)。

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健康に悪いからダイエットしようね。骨格からして目標は8キロ位でしょうか?

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ブラックタンのリリは13歳。クリームのルナは5歳程度。同じ飼い主さんが飼っていたのですが、ご病気で他界。残った犬たちは終の棲家を失ってしまったのです。天国の飼い主さんはさぞ無念だったでしょう。特に13歳まで育ててきたリリと離れるのはお辛かったと思います。

 

 

そこで私がリリの赤い糸担当になりました。

 

 

同郷のルナもやろうか迷い中ですが、まずは年齢的に譲渡のハードルの高いリリを引き受けます。ルナもぽっちゃりですが、リリのほうが断然デカい。リリ、ルナを潰さないでくださいね。来週リリを病院に迎えに行きますのでみなさまお楽しみに!

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あんたドライフードを食べないそうじゃないの。703号室はビシッと行きますからね。

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ということでひさびさの保護犬も仲間に加わります。キャパと睨めっこしながら微々たる活動に取り組んでいきますのでご安心ください。そしてどうか応援をお願いします。

 

 

LOVE

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

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ゴクウは再生の源

※ブログをハイスピードで連続更新中。下も読んでください↓↓↓

 

 

ナナがヤバいこんなときに、私は用意していたつづきを書きたくなりました。

 

 

簡単にいきます。

 

 

ゴクウはナナのきょうだい。

 

 

7兄弟は土手に捨てられ、暴力団のようなホームレス集団の手に渡り、足蹴にされていたのです。きょうだいのうち3頭が2歳を迎える前に無残に死に、私は胸がえぐれんばかりの日々を過ごしました。私の本に書いてあるので興味のある方はお読みください。絶版ですが、古本で買えます。さまざまな図書館にも置いてあります。

 

 

子犬の頃の彼ら。全員は写っていません。16年前の当時は記録をする余裕も習慣もなかったため、こんなのしか残っていない。まあ、これも盗撮に近い状態で無理やり撮った写真です。写真を撮らせてくれるような仲じゃなかったし。

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私はあらゆる知恵を振り絞り、男装に近い格好で土手へ通いつづけました。

 

 

マルコブルーノさんに「女性だけで行ける場所ではない」と言われても私は行きました。人には言いませんでしたが、女性として危険な目にも遭いそうになりました。けれど私は行きました。自分の意志で自分の足で行ったんです。

 

 

「犬たちの保護がダメならせめて予防注射だけでも打たせてもらえませんか?」

 

 

そう懇願するとホームレス男性の一部からはこう返ってきます。

 

 

「おれの太いの(陰部)を注射してやるから、姉ちゃん(私)ケツを出せよ」

 

 

卑猥ですね。この上なく下品な言葉です。

 

 

そんなやり取りに辟易でした。女でいたくなかった。力の強い男ならぶん殴ってやりますよ。土手に行こうとするたびに体がガクガク震えた時期も。

 

 

ではだれのために行ったか?

 

 

7年も。だれのために行ったのか?

 

 

土手犬たちのためなんかじゃありません。実は自分のために行ったんです。

 

 

自分が描く彼らの未来を、私は実現したかった。

 

 

一種の押しつけかも。そしておせっかいかも。

 

 

ちなみに協力者は女性の小宮さんと入田さんのみ。途中からひとりで行くことのほうが多かったほどです。チチも何年も来てくれなかったですし。

 

 

長い時間をかけ交渉の末、私ひとりで土手犬を合計9頭保護。

 

 

その数を上回る犬たちが土手で果てたことも追記しておきます。

 

 

お金もたくさんつかったし、労力や時間やストレスを入れたらもうなにもかもが数えきれません。土手犬たちは私の原点であり、私の再生の源です。

 

 

ドッグランを貸し切り行った703号室同窓会にてナナ一族が集合(全員血縁関係)。左からコロンJ、ゆず、ゴクウ、ナナ、リル、リュウ

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ゴクウは土手を最後に出た犬。ホームレスが番犬用に頑として手放さず7年かかったのです。終盤はいいホームレスさんとめぐり会い、生活環境がずいぶん改善。食器もキレイでしょ?

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703号室保護犬時代(9年前)

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若かりし日に殴られまくっていたゴクウは、背中を触られるのを異常に嫌がり、保護後も背中を触ると容赦なく噛みついてきました。扱いのむずかしいタイプ。

 

 

けれど私は、ゴクウの可能性を信じどこへでも連れていくことにしたのです。長い散歩、ドッグラン、ドライブ、病院……7年間土手で鎖に繋がれていた彼が知るはずもなかった世界を私はゴクウに見せたかった。ゴクウを愛しているから。

 

 

代々木公園のドッグランにて。ゴクウを抱く私の右にはナナが、奥にはリルがいます。走りまわってフレームアウトしていますが、むろんべべ公もいっしょ!

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おもちゃに興味津々のゴクウとリル

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「ちょうだいよー」

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ゴクウとのご縁を希望してくれたのは4人家族の里親さん。のちに猫をたくさん保護し、現在は8匹の猫と共生しています。これはゴクウの卒業の日の一枚↓

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小さかった息子さんは高校生に。お姉さんは大学生になりました。

 

 

ゴクウママだけでなく、パパも私に近況写真をダイレクトに送ってくれる仲です。

 

 

ゴクウは卒業後も703号室に泊まりに来てくれました。保護犬いすぎて収取つかない(苦笑)。ナナ、ゴクウ、べべ、リル、コロ、ランが写っています。

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わが家に数泊したゴクウは私が特注で海外にオーダーしたベッドのマットレスを派手に齧って半壊させました。狼狽ですが、同時に笑えたなあ。すごい笑った。

 

 

里親さんはゴクウを溺愛。朝4時半に起きてお世話をはじめます。

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老犬で寝たきりになったゴクウを看るのが「楽しい」と言い切る里親さん。清々しい笑顔からは真実しか感じません。お金がかかるのはしょうがない。手がかかるのはしょうがない。むしろお世話ができてありがたい、と。

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かつて私は、ゴクウに平穏な暮らしをさせたくて7年間土手に通っていました。私の夢は私の力で実現させたんだと自負しています。

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囲まれ感がハンパない。人気者のゴクウ^^

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なにかを叶えたいと思ったとき、皆さまはどのようにしますか?

 

 

私は弛まぬ努力をしてきました。思考に思考を重ね、なるべくほかの方の迷惑にならぬよう、コンパクトかつ着実に。持久力も瞬発力も私は持ち合わせています。

 

 

はじめからできたわけじゃない。今も完ぺきではない。

 

 

しかし理想に近づくための「尽力」を私に教えてくれたのは、犬であり、猫です。

 

 

尊いですね。

 

 

ゴクウは余生を謳歌しています。

 

 

ナナもまだ息していますよ。しっかりと我が家に存在しています。

 

 

LOVE

 

 

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ゴクウがきたよ

正直今ナナはかなり下火です。

 

 

膵炎の暴れ方がハンパじゃないです。

 

 

劇症的と言っても過言ではありません。

 

 

けれどこんなときだからこそ、私はナナのきょうだいゴクウと楽しく遊んだ日のことを書きます。ゴクウ家は覚悟を決めてお誘いくださり、来てくれました。両家のうれしくて、苦しい胸のうちを皆さまにはご想像いただけるかと感じています。並大抵の気持ちでお会いしたわけではないのです。

 

 

まずうれしかったのがゴクウ家からのプレゼント

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見つけた瞬間「あ! アンニイさんだ!」と即買いしてくれたんだそうです。

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SNSに載せたところ、多くの方が「似ている」と褒めてくださいました。手前味噌ですが、私もなんとなくそんな気がします。一生たいせつにしますね。

 

 

ちゅーるや

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お茶のときみんなでいただいたイチゴ大福もゴクウ家からのおみやげです。

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手ぶらで来てね、ってお願いしたのに恐縮です。ありがとう。

 

 

お姉さんが抱っこ役。お母さんの運転で遠路はるばる来ました。

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ゴクウの紹介は後ほど別記事で詳しくお伝えしますね。

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2月から寝たきりになったゴクウが、なんと自力で立って歩きまわったのです。

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卒業後もお泊りに来ているから違和感はゼロ。むしろはじめからうちにいたような錯覚も。しかも動きづらくなったしっぽをぶんぶん振り回し喜びをアピール

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ゴクウが歩き、しっぽを振った。その姿を見て私は感慨に耽ました。

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正直、生きていてくれてありがとうという言葉しか思い浮かびませんでした。

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私のことも、この家で紡いだ日々もゴクウはぜったいに記憶しています。

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ナナのきょうだいだからビジュアルだけでなく仕草もそっくり

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ゴクウとナナが同じ表情や行動をするたび、「わーいっしょだ……」と里親さん

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チチもゴクウに再会できてよかったそうです。

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不思議なことですが、隠れん坊のほほも積極的に出てきました。

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猫たちも落ち着いています。

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里親さんは猫たちの名前を熟知。1匹ずつ名を呼んでかわいがってくれました。

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仲間外れのあさひ(笑)

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あさひだけはじゃっかんビビってたかな?

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「ぼく知らない人はまだ少し苦手です」

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うん。わかるよ。あさひはあさひのペースでがんばっていこうね。

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「わたしは平気」

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そうね。家族募集中の保護猫百香はあさひに比べ堂々としたもんだよね!

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みーんな血が繋がっています。ゴクウとナナの姪がリルですから。

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ナナにしているケアをゴクウにも披露しました。

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もちろん無理強いじゃないですよ。ゴクウは皮下補液をすると体が楽になるので、4日に1度通院しているのです。通院のストレスもさることながら経済面から見ても自宅でできるようになればいいなあと。選択するのは里親さん自身!

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結局自分ちの子のことは自分がいちばんわかっているんですから。

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1本1000円するシリンジ食を与えているとのことだったので、私がやっているシリンジ食の作り方を見てもらいました。簡単で安く、そして安心です。

 

 

ゴクウに使ってもらおうと、ケア用品をプレゼント。ゴクウママは遠慮していたのですが、ほかならぬゴクウが使ってくれるなら私はぜひ渡したかったのです。

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左の裸娘がナナ。右の紺の服をラフに着た紳士がゴクウです。

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ゴクウ、会えて最高だった。

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7年も土手で耐えてきたあなただからこそ、1日も永く穏やかにこの世界にいてほしい。

 

 

生まれて来てくれてありがとう。ゴクウ、ありがとう。

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Smile!

 

 

 

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同じ空の下をテクテク歩くきみへ

昨夜はあたらしい保護猫2匹を迎えにemi-goの病院へ行きました。

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保護した経緯はまだブログでお話ししていませんでしたね。おいおいきちんと整理します。

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さあ、行こう。emi-goと中島先生お世話になりました。ありがとうございました。

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2匹のことは改めてきちんと紹介させてください。

 

 

 

最近はあちこち(自分の)病院へ通っています。ふう。私もすっかり中古だなあ。これからも通院が必要ですが、気力だけは人一倍ですのでご心配には及びません。

 

 

 

夜はこんなに美しい天使がそばにいてくれるんですもん。

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私の席はちゃんと空けてくれています。ナナ、ありがとうね。

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あまぱんの点滴を見守ってくれています。

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自分の点滴は暴れて抵抗するんですが、他者のときは落ち着いた表情(笑)。

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この前ナナとの思い出を書きましたよね。

 

 

「こんにちはナナちゃん/幸せの703号室」

 

 

 

その際サッと流したのですが、今夜はナナのきょうだいたちの名を書かせてください。

 

 

ナナ

私の愛犬。1歳8カ月で保護。土手を出て我が家へ

 

タカコ

2歳未満で土手で餓死。亡くなる前4頭の子犬を出産。タカコの子は2頭が死に、2頭が生存。うちの1頭が我が家のリルで、もう1頭のゆずは里親さん宅で幸せに暮らしています。

 

アオヤマ

2歳未満で土手で焼死

 

ジョウユウ

2歳未満で土手で焼死

 

リュウ

6歳で土手より保護し里子へ。里親さんとは年賀状のやり取りをしています。元気です。

 

コロン

6歳9カ月で土手より保護。コロンJに改名。ご存じのとおり里親さんに溺愛されています

 

そして最後はゴクドウ

7歳で土手より保護。ゴクウに改名。15歳のゴクウは里親さん宅で暮らしています。

 

 

ここまで書いて、精神的に限界。この11頭は私にとってかけがえのない存在です。

 

 

私ができたこと、できなかったことを、ぜんぶお伝えするのはむずかしい。

 

 

15年前、非力だった私は、べべの散歩時に行った土手で20頭以上の犬たちと出会いました。

 

猫もいっぱいいました。飼えなくなるとみんなが土手に捨てていってしまうのです。

 

犬たちは方々に散っており、たとえばA地点に1頭、A地点から1キロ離れたB地点に5頭、B地点から2キロ離れたC地点に6頭、といった具合でホームレスたちの番犬にされていました。

 

犬たちの状態は決してよくありませんでした。

 

健康診断はおろか、フィラリア予防、狂犬病注射も受けておらず、残飯をもらって命を繋いでいるだけ。引き取られる先が穏やかで面倒見のいいホームレスならそれなりにマシな生活を送れるものの、暴力的で面倒を見ない人間に引き取られるとほんとうに悲惨です。

 

当時はホームレスというより暴力団関係の人間たちが一定数土手で暮らしていたのです。

 

 

(リュウを除く)ナナたち6頭は運悪く、ひどく犬を殴る人間たちの番犬となってしまいました。

 

 

皆さまの想像しがたいような隔絶された非合法の世界で犬たちは育ちました。

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これは15年前に私がインスタントカメラで隠し撮りをしたナナたちの写真ですが、この写真の子犬たちは写真の翌月あたりから徐々に理不尽極まりない扱いを受けはじめ、半数がバタバタと死んでいったのです。生きられたのに、ちがう家でなら生きられたのに!!

 

 

15年経った今でもこの犬たちのことになると私は感情が抑えられず、爆発しそうになります。

 

 

ごめんなさい。

 

 

私は「保護」を目的としていたのですが、男たちが怖くてできませんでした。

 

 

仮に1頭盗むのに成功したところで、すぐに私の仕業だとバレて男たちに警戒され、以後ほかの犬たちに会わせてもらえなくなるのがオチです。

 

だからバカみたいに、ただ焼酎や犬のフードを手に土手に通うしか能がありませんでした。

 

土手に通うために私は前夫と離婚。

 

ヘラヘラ笑いながら土手にいる男たちに媚を売ったことも一度や二度ではありません。

 

土手の男たちからたまに浴びせられる卑猥な言葉が大嫌いで聞くたびに吐き気がしました。

 

 

しかし通わないと犬たちが気になって私は仕事もなにもかも手につかないのです。

 

 

そうして虎視眈々と保護する機会を狙いながら、7年の歳月をかけて、私は最後の1頭、ゴクウを土手から出しました。私の人生がかかっていたと思います。

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土手を出る間近のゴクウ。この時期のゴクウはいいホームレスさんに巡り会えて屋根のある小屋を作ってもらい、栄養状態、衛生状態も悪くありませんでした。ゴクウを連れて帰りたいとの私の訴えに対し、最終的に首を縦に振ってくれたホームレスさんには感謝しています。

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ナナに遅れること5年4カ月、ついに土手を出たナナのきょうだいゴクウは、703号室で私の保護犬として生き直すことになりました。左がゴクウで右がナナ。7歳の頃です。

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なんの手もかけられずに土手に繋がれていただけだったのに、ゴクウは家庭犬として完璧に振る舞って見せました。どこに出しても恥ずかしくないほどの立派な紳士です。

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けれどときどき、背中を触ろうとすると反射的に私を噛もうとしたのです。

 

 

昔のブログにそのことを書いてあるのですが、残念なことに添付していた写真はぜんぶ消えてしまいました。文章だけでもよければ→「普通の背中/幸せの703号室

 

 

いっしょにドライブにも行ったし

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病院でもおりこうだったよね。

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ドッグランデビューも果たしました。ゴクウを抱っこしているのが私でナナとリルも近くにいます。

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里親さんちへのお届けの日。淋しかったなあ。

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新居にて

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ゴクウ用のおもちゃ

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すでに7歳のオトナだったけど、終の棲家で子犬のようにはしゃいだゴクウ

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そのゴクウが15歳をむかえ、木々の香りを確かめながら歩いています。

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首にしっかりと迷子札をつけて、自分の道を、里親さんとともに

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ナナ同様、足腰は悪くなってきたものの、1日に4回のお散歩へ出かけ、健康診断ではなんの問題も見つからなかったそうです。ゴクウやるね。すごいねえ。

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家族に囲まれて暮らすために、お前さんは生まれてきたんだと思う。

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ちょっと遅くなったけど、15歳の誕生日おめでとう。

 

 

近々ナナを連れて会いに行くからね。

 

 

あああああああああああ、LOVE!

 

 

 

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河川敷に生きたゴクウ、私の尊い犬 

ナナのことをブログに書いたらナナが余計に愛おしくなりました。

ナナと生きられる私は至極ぜいたくです。ナナ、ありがとう。

 

そうしたら今日、ナナのきょうだい犬ゴクウのママさんがゴクウの近況メッセージと最新画像を送ってくれたのです。幸せそうで頬が緩みますね。

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ゴクウは13歳になってもリードを引っぱりながら元気よくお散歩しているそうです。最近の趣味はママのお風呂場をのぞくことだとか(笑)。やるね!

 

1歳8ヶ月で土手を出たナナは、苦労こそあれどゴクウの比ではなかったでしょう。ゴクウは子犬時から7年以上土手で生きていたのです。私の力不足でゴクウの保護が遅れました。

 

遅れたなんてもんじゃない。

 

7年です。犬の寿命の約半分、私はゴクウに過酷な暮らしを強いてしまいました。

 

きょうだいたちの中でひときわ体の小さな彼が殴られている姿は悲壮でした。

 

ある日KさんIさんと土手犬のもとを訪ねると、いるはずの犬たちの姿が見当たりません。

 

犬たちはなぜか大きな木箱の中に入れられていたのです。

 

箱の中は犬たちの吠える声が響き渡っていました。

 

「犬がうるせえから(木箱のまわりに)灯油撒いて火つけろ!」

 

激高した「男」が子分のホームレスに犬たちを焼き殺せと命じていたのです。

 

私とともに土手に通っていたKさんは、緊迫した現状を目の当たりにし、両方のてのひらをこすり合わせながら、怒り狂う「男」に懇願。

 

「●●さんおねがいよ。それだけは堪忍して。●●さんおねがいよ。堪忍してあげて」

 

そのときのKさんの表情を私はよく覚えています。

 

への字につぐんだ口。

涙を堪えながら媚びるような目をしてKさんは何度も「男」に頭を下げました。

 

 

女三人。

 

当時の私たちにできたのはその程度でした。

土手には合計20頭以上の犬がいたのに行政も動いてくれなかったし誰も助けてくれませんでした。土手に寝食しているホームレスの人たちは比較的温和だったものの、ホームレスの人たちを牛耳り、なにやら仕事をさせていた? ヤクザ風の「男」がとにかくひどかったのです。「男」の命令に逆らえる人間は皆無でした。

 

よって、数年後「男」が心臓発作で他界するまで犬たちは地獄の日々を過ごしたのです。

 

終盤、ゴクウはきょうだい犬コロンJとともにやさしいホームレスさんに引き取られました。

 

 

【環境が改善され生きやすくなったゴクウ7歳 2009年土手にて】

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私は長い時間をかけ、ホームレスさんたちをひとりひとり説得しながら生き残った土手犬たちを保護し里親を見つけました。これもなかなかむずかしかった(苦笑)。

 

ナナのきょうだい犬たちの中で一番長く時間がかかってしまったのが「ゴクウ」です。

 

今でも私は、11頭いたナナの一族に対し懺悔の気持ちでいっぱいです。

特に保護前に土手で朽ち果てた5頭(きょうだい3頭、タカコの子犬2頭)のことは自分が死ぬ日まで忘れないでしょう。タカコたちの死は私にとって強烈なトラウマです。

 

あのときほど自分が女に生まれたことを悔やんだことはありません。

 

あのときほど「力がほしい」と地団駄を踏んだことはありません。

 

けれど生き残った犬たちを全員終の棲家へ案内できたこと、最後の一頭まであきらめずにやり抜けたことだけは自分の実になったかなと思います。7年かかったけどね。

 

ごめんなさい。さらっと書くつもりがつい長くなってしまって……。

 

 

お詫びにMIHOさんが抱っこしているかわいさ満点のほほを載せておきます!

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多くができないかわりに、これからもやると決めたことは徹底的にやっていきたいです。日本にはまだ救いの手を待つ犬猫たちが仰山います。

 

皆さまもぜひご自身のできる範囲でお互いがんばりましょうね!

 

私の回想録を読んでくださりありがとうございます。

 

ああゴクウ!!

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