信くん

昨年末にお友だちのアヤさんは自宅の庭に来た猫を保護し、信(しん)と名づけました。首に大ケガをしていたその猫を放置できず、病院へ運んだのです。しかし、事情があって信くんを家にいれることができないとのことで、相談を受けた私が先日神奈川県の病院まで迎えに行ってきたのです。

 

 

保護される前の信くん

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首のケガがわかりづらいかもしれませんが、先生いわく、傷がとても深いとのこと

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はじめまして。あなたが信くん?

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実物の信くんは、写真で見ていたより老けていて、汚れていて、痩せていました。

 

 

今のところウイルス検査はマイナスですが(一定期間を置き、再検査をする予定)、風邪がひどく、首の傷も治っていません(コンベニア注射済み)。首だけでなく、顔中も傷だらけ。耳はほかの猫に齧られ、一部が地域猫の耳カットのように欠損しています。(実際は未去勢で、このたび去勢済み)

 

 

そして、入院していた数日間、院内で多尿多飲の傾向があったそうで、腎臓病を疑われています。

 

 

歯の状態から推定5歳程度といわれました。決して「老猫」の部類ではありません。

 

 

でも、どんな生き方をしたらこんなに消耗するのだろう? というくらい、とにかくボロボロです。

 

 

感情的に書くことを許していただけるなら、いじめ抜かれた印象を私は受けました。信くんをいじめていたのは、特定の意地悪な人や強いボス猫じゃなくて、うまく言えないけれど、無関心や寒さや地面の硬さや飢えや渇き……つまりは信くんを取り巻く環境のおおよそだったのかなと私は思います。

 

 

信くんを車に乗せて高速道路を走りながらも、私は迷いや不安を捨て去れませんでした。

 

 

このご時世、仕事のキャンセルがポツポツ出て、また、うちのリルの状態が刻一刻と変わる中で、正直、信くんは自分にはハードルが高かった……荷が重かったかも、と後悔に似た心をいだきました。

 

 

私は経済的、環境的、心理的なキャパが足りないので、これ以上自分の子を増やせません。同居するチチともそう約束しています。だから家族募集に力を入れなくてはならないのですが、家族募集をするなら、(信くんには失礼だし、語弊があるけれど)もっと簡単なタイプの子がよかったかな、と。

 

 

ですが、その一方で、満身創痍の信くんが苦労の末、外でひっそりと朽ち果てる前に出会えてよかった、とも思いました。どちらも私の率直な本音なので隠さずにここに記しています。

 

 

帰宅後、唸る信くんを3段ケージに入れました。トイレに籠る、はあるあるですね(笑)。

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夜中に巣を発見し、場所を移動した信くん

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えらいです。

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ケージの中の信くんは、触ろうとしなければ落ち着いています。疲れた身体を癒すようにただじっとしています。たくさん食べて、ちゃんと寝ています。何度かおしっこを失敗しましたが、トイレの位置を変えたら、トイレでおしっこができるようになりました。もはや天才ですね。

 

 

気になるのは、やはり多尿と多飲。それから傷口がどうなっているのか、間近で見ることができないのも心配。今月下旬に通院の予約をしたので、病院で診てもらいますね。

 

 

2夜目の昨夜、トイレに目覚めた私が様子を見に行くと、身体を小さくたたんで寝息を立てていました。寝顔が無垢な子猫のように安らかで、思わずカメラを向けて起こしてしまったという。

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あ、スヤスヤ眠っていたのに、ごめんね。

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信くん、いらっしゃい♪

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信くんの目は、グッと刺さるね。

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「楽しい」を学ぼうね。いっしょに、お互い、少しずつ習得していこう。

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まずはここにきてよかったと思ってもらえるように、仲よくなれるように、一歩一歩ね♡

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信くんは惚れ惚れするほど美しいね……

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保護してもらってよかったね。うちに来てくれてありがとう。

 

 

ご縁を繋ぐまでの間、皆さまどうぞお見知りおきください。

 

 

前途洋々を願って。

 

 

Smile!

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

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足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

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2020年の703号室のスターたち☆

皆さま、あけましておめでとうございます。

 

 

昨年はお世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いします。

 

 

毎年恒例となっていた「卒業生紹介」が遅くなりました。仕事とリルの介護と持病の頭痛でパソコンを開けずにいました。昨年はいいこともたくさんありましたが、悲しいことも多く、負の感情は自分の中に閉じ込め蓋をしてきた1年だったように感じます。本年は自分らしく、明るく楽しい1年にしたいです。コロナの影響でいろんな方が大変な思いをしている昨今、希望をいだく、というのはなかなかむずかしいかもしれませんが、皆さま、健康第一にがんばりましょう♪

 

 

14頭のスターが703号室を巣立ちました。

 

 

がっつりうちにステイした子もいるし、私が譲渡だけを担当した子もいます。

 

 

決して自慢できる数ではないですが、個人の持てる力を発揮してきました。私は「譲渡の質」にもこだわっているつもりですので、働きながら、お子たちのお世話をしつつ、にしては、それなりかな、と自分を認めてあげたいです。それぞれの卒業記事とリンクをさせたかったのですが、時間が足りません。よかったらブログ内の検索エンジンなどで調べてみてくださいね。

 

 

1、1月4日譲渡、メル子改めルナ

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近所の公園で保護した美しい女の子。現在はひとりっ子のお嬢さまとして、家族とベッタリの日々を送っています。ルナの近況は、里親さんのインスタで拝見しています。

 

 

2、1月12日譲渡、ふうちゃん改め風雅

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天国へ旅立った友人のかわりに私が譲渡を担当。もふもふ譲渡祭にてご縁を得ました。風雅が外猫の頃から私は風雅をよく知っています。今は新居で元気よく暮らしています。

 

 

3、2月16日譲渡、まう

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他県より保護。仔犬でありながら、不憫になるほどの警戒心の強さ。卒業後「まうロス」に苦しんだほど惚れ込んだ犬でした。バベシアと闘いながらまうのペースで生きています。

 

 

4、2月23日譲渡、白まんじゅう改めアスター

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家の近くで保護。オッドアイのハンサムボーイ。繊細な性格ゆえ、馴れるまでに時間がかかりましたが、人を少しずつ信じるようになりました。里親さんと仲よく暮らしています。

 

 

5、3月8日譲渡、ミケ玉改めはな

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同区内(大師前どうぶつ病院)よりリリース直前にスカウト。甘えじょうずのキュートなはなにあまぱんもさぶもメロメロだったな。広くて猫仕様の素敵なお城に嫁いでいます。

 

 

6、4月20日譲渡、たわし

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同区内(大師前どうぶつ病院)よりリリース直前にスカウト。儚げな印象のたわし。フワフワの毛を撫でるのが気持ちよくて大好きでした。たわしの近況は里親さんのTwitterで見ています。

 

 

7、5月18日譲渡、ココ玉改めまるここ

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同区内(大師前どうぶつ病院)よりスカウト。おしゃべりでおもしろいまるここは、だいりんくん(私保護:マイ太郎さん譲渡)と共にご家族のアイドルになっています。

 

 

8、6月譲渡、てりたま(私:保護、かおりん:譲渡責任者)

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都心の駅前のマックの前で素手で保護したてりたまちゃん。自分の2020年の思い出ベスト10に入っています(笑)。結局そのまま、預かりのフラゴビさんの愛娘になりました。

 

 

9、8月9日譲渡、琴里改めラナ

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とろろさんが保護し、私が譲渡を担当。グレーと白のめずらしい毛色のお姫さまは現在、私の家の近くで暮らしています。先日病院でひさびさに会えてうれしかったな。

 

 

10、8月11日譲渡、ミミ玉

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同区内(大師前どうぶつ病院)よりスカウト。まるくてたぬきみたいなフォルムのミミ玉。里親さんはシャイなミミ玉に根気よく接しています。うちの近くに嫁に行きました。

 

 

11、9月20日譲渡、ジャック改め空(くう)

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亡くなった飼い主さんの横で健気に生き延びた空。無事に保護できるまで生きた心地がしませんでした。新居での空は、卒業生ひのとの距離をだんだん縮めています。

 

 

12、11月1日譲渡、つる

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他県より保護。「仔犬らしさ」の王道を突き進んでいたつるに翻弄されながらも、充実の毎日を送らせてもらいました。先輩犬は14年以上前の卒業生ゆず。安心の譲渡です。

 

 

13、10月15日譲渡、明→虹

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都内より保護。わんぱくでやさしくてかまってちゃんの虹。来たばかりの頃は食欲不振や体調不良を起こし、心配が尽きませんでした。里親さんに寵愛されながら成長しています。

 

 

14、12月27日譲渡(トライアル)、牛丸

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近所で保護。昨年の最後に新しいお宅に滑り込んだ牛丸。牛丸は1日1日を里親さんと共にがんばっています。いいご報告ができるよう祈りつつ、見守っていく所存です。

 

 

以上、簡単ではありますが、皆さまに幸せのご報告をさせていただきました。

 

 

いつもあたたかい眼差しで応援してくださりありがとうございます。

 

 

本年はどのような出会いがあるかまだ想像もつきませんが、「ゼロより1」のスタンスで、力まず、コツコツ自分のペースでつづけていけたらと考えています。

 

 

LOVE

 

 

 

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猫は室内でこそ自由に生きられる

猫は、室内でこそ自由に生きられる

 

 

室内なのに、自由?

 

 

自由は外にあるのでは?

 

 

一見矛盾するように思われるかもしれませんが、これが私が18年半の微々たる保護譲渡活動を経て得た答えです。私は永遠にこの考えを手放すつもりはありません。

 

 

最近、SNSで「(首都圏にて)一定数の猫を外に残しておきたい派」の書き込みを目にしました。

 

 

私の解釈だと、その方々は「外猫に不妊手術をし、ロードキル(交通事故死)や虐待について対策をした上で、猫を自然の環境に置くのも理想のひとつ」と述べています。

 

 

ところで、住宅地が密集する首都圏に於いて、自然とはどこでしょう?

 

 

市営公園のことでしょうか? 広い空地のことでしょうか?

 

 

自然とはつまり「どこ」なのか、私にはわかりませんでした。

 

 

次に、自然には野生動物が生息するのが一般的ですが、そもそも猫は「野生動物」ではありません。

 

 

では、野生動物でもない猫たちが、なんの理由で「自然」にいるべきなのでしょうか?

 

 

そして、個人的にいちばん引っかかったのは、ロードキルや虐待についての対策を施した上で、猫を外に置いて見守っていこう、という意見でしたが、具体的にはどう対策するのでしょう?

 

 

首都圏は人口が密集しています。

 

 

当然、交通量も人口に比例します。車の往来の多い首都圏にて、どのようにロードキル対策を取るのでしょう? ドライバーに速度制限をかけるのか? 車両の立ち入り禁止区間を設けるのか?(自然保護区の設立をめざす?) はたまた猫たちに根気よく信号機の意味を教えるのか?

 

 

その方々の仰る、ロードキル対策を具体的に知りたいです。

 

 

虐待防止対策についても同様の疑問があります。

 

 

当該猫の地域の方々が、交代で24時間パトロールをするのですか?

 

 

猫の数をどう把握し、だれがどこをどのようにパトロールしますか?

 

 

万が一虐待が見つかった場合の罰則の強化を現実的にどのレベルまでやりますか?

 

 

動愛法をあと何回改正すれば、虐待は「ゼロ」になりますか?

 

 

また、猫たちにある程度の飲み水やごはんが約束されるとしても、寒さや暑さや病気やケガや寄生虫はどうしましょう? だれが責任者になるのですか? ひとまず病院へ連れて行くとして、資金は地元の猫好きによるカンパですか? だれが猫を丸抱えするのですか? 丸抱えは重要です。

 

 

丸ごとを抱えて責任を取るのは大切です。そこには庇護の実体があるから。

 

 

私は決して、2020年の現時点で、地域猫活動(TNR)をしている方を否定しません。

 

 

外にいる猫を全員は連れて帰れないゆえに、泣く泣く地域猫活動を選択している方を知っているのです。大方、積極的にそうしているわけではなく、完全な消去法ですよね。

 

 

しかし、それがベストかと言われると、ちがうと思います。

 

 

私は猫が外にいるのが「ベスト」だとは思いません。人間を癒すためのほのぼの系の景色として、猫を一定数外に置いておくのが「ベスト」だとは思いません。

 

 

私自身も14年ほど前までは地元でTNRをしたことがあります。(私がリリースした猫たちは、ほぼ1年以内に事故死や病死をしました。毒を食べて死んだ猫もいます。うちの近所は猫が生きづらい地域なので地域差があるのは承知していますが……)

 

 

それに私は、日々必ず車を運転するドライバーなので、外猫が飛び出してくると肝が冷えます。轢いてしまいそうで怖いです。猫を愛するドライバーさんは私と同じ心境ですよね?

 

 

加えて、多様性を受け入れる私たちは、虐待魔や猫をいじめる人間は断じて許すことができなくても、どうしても猫が苦手、という方の気持ちは想像してもいい気がします。むろん、そういう方にとっても、猫は目に触れない「室内」にいたほうがいいですものね。

 

 

さあ、「猫は室内でこそ自由に生きられる」のフレーズに戻りますが、ここで私が述べている自由は、間仕切りのある世界かどうかではなく、動物としてのQOLの話です。

 

 

動物福祉の理念である「動物の5つの自由」を猫たちに担保できるのは、室内での適正飼育のみでしかありえないのです。では、5つの自由とはなんでしょうか?

 

①飢えや渇きからの自由

②不快からの自由

③痛み、外傷や病気からの自由

④本来の行動をする自由

⑤恐怖や苦痛からの自由

 

 

私は、外で眼光鋭く虚勢を張る猫たちと幾度となく出会いました。

 

 

我が家のさぶがいい例で、外にいた頃(7年前)は、本当に2メートル以内には近づけない存在だったのです。完全な人間不信で、少しの音でも逃げ惑う、目が合っただけで速攻どこかに身を隠してしまう、さぶはそんな猫でした。保護したとき、ノミやダニが被毛に数えきれないほどいて、すでに腎臓病に侵され、水ばかり飲んでいました。けれど、今さぶは自分の意志で私の膝に飛び乗っています。

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みーちゃんも日に日に明るくなっています。

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若返っています。

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ベッドの中でいびきをかいています。体重が増えました。

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保護猫牛丸は足のケガが治り、毎日おやつやおしゃべりに夢中です。

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外にいた頃とはちがう生き物みたいです。

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猫たちは、言葉で私に伝えることをしません。

 

 

でも私は、確かに彼らの声を聞いています。

 

 

人はそれぞれできることやキャパがちがいます。

 

 

誤解してほしくないのは、私はどなたかが一生けん命に取り組んだ一頭のTNRや、地域猫活動や、ほかの活動方法を非難したくてこれを書いているわけではありません。

 

 

ただ、猫は自然(外)にいるほうが幸せだ! とは思わないというだけです。

 

 

ご理解いただけると信じています。

 

 

猫にとっても犬にとっても人にとっても暮らしやすい社会になりますように。

 

 

お読みくださりありがとうございました。

 

 

LOVE

 

 

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家族ロスと向き合う

“家族ロス”というのは、すごくキツいですよね。

 

 

どうせ別れるなら納得のできる別れ方をしたいと思い、自分のお子と向き合ってきました。

 

 

多くの犬猫たちを見送ってきましたが、中でも、レギュラーメンバーのべべ、ナナ、ほほ、あまぱんが私に与えた巨大なインパクトは、なんとも言い難いものがあります。

 

 

あまりにも好きな気持ちって、どうしたらいいのでしょうね?

 

 

あまりにも好きな気持ちを、私はときどき持て余しています。

 

 

あまりにも好きな気持ちは、重石のように自分を潰し疲弊させ、まるで重いものを持ちながら歩いているような不自由さを痛感させます。もちろん、べべ、ナナ、ほほ、あまぱんが悪いのではなく、私自身がダラダラともがいているだけの話ですが……。

 

 

それでも、長年寄り添ってくれているリルやさぶのおかげで幾分か前向きにはなっています。リルやさぶは手がかかるので、物理的にふさぎ込んでいる時間はありません。

 

 

元気そうに見えるさぶも、自宅での投薬や補液のみならず、シリンジごはんを食べさせながら命を繋いでいます。リルも自力では食べないので、あれこれ必死。

 

 

みーちゃんを含め、次はだれとどういうタイミングでお別れをするのか、正直怖くてたまらないです。17歳のリルと、慢性腎不全と7年闘っているさぶ、そして儚げなみーちゃん。言い方は悪いけれど、時限爆弾を抱えている心境になることすらあります。

 

 

でも一方では、失ってもなお、ここまで未練がましく思いつづけられる存在に出会えたことこそが、素敵なことなのかもしれないとも考えるようになりました。そして、絶対に忘れずにいたい、と。

 

 

ほほの写真を自慢させてください。

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重度の水頭症でありながら11年4月生きてくれた奇跡の猫です。

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ほほの毛触りも抱いた感触も、私が生きている限り、一生私の腕に残ります。

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ほほ、と呼ぶとヨチヨチと近づいてくる姿も、好物のしらすをほおばる姿も私の宝

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ほほは強い意志を持って、最後まで生き抜いた立派な家族です。

 

 

仲よしのあまぱんと

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ほんとうに長い時間、ほほとあまぱんが703号室を切り盛りしてくれて、盛り上げてくれて、私はその中で、息を吸ったり吐いたり、泣いたり笑ったりさせてもらいました。ほほとあまぱんが、私の手の届く場所にいてくれたことがありがたいです。

 

 

今年の冬は、毎晩いっしょに寝てくれたあまぱんがいなくて寒いです。

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これからも、天国組の存在と不在に戸惑いながら、けれども丁寧に、後悔の少ないように、隣にいてくれる家族たちに自分の持っているすべてを還元していきたいです。

 

 

(ああ、会いてえ……)

 

 

Smile!

 

 

 

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ベルちゃんありがとう

703号室では現在保護猫牛丸のご縁をさがしています。

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外猫時代の牛丸は、人に頼ってくるタイプの猫ではありませんでした。

 

 

少しずつ、一歩ずつ、人間を信じ、人間に歩み寄ってくれて、牛丸は今、家族募集のステージの上にいます。どうぞお見知りおきくださいね。牛丸の写真は過去ブログを遡ってご覧ください。

 

 

先日私は、2本の白いバラを手に、ベルちゃんのお宅を訪ねました。

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ベルちゃんは穏やかなお顔をしていました。

 

 

コーヒーをごちそうになりながら、若かりし日の画像も見せてもらいました。

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柴犬カットのベルちゃん。どの写真からも、ほんとうに大切にされていたのがわかります。

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ベルちゃんとは濃厚な5時間半を共に過ごしました。

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もっとお世話をするつもりでいたので、訃報を聞いたときは悲しかったです。

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私は、重い病を患い、脳の発作がいつ起きてもおかしくないベルちゃんを「ひとりにしない役」でした。また、命に関わる発作が出たときは、発作をとめる薬をベルちゃんに投与したり、病院の空く時間を待って、ベルちゃんを病院に送り届けることなどをお受けしていたのです。

 

 

ベルちゃんは治療も兼ねて日中は病院にいて、夕方、お仕事を終えたお母さんが病院に迎えに行くという生活を送っていました。お母さんが出勤したあと、病院が開く前の朝の1時間半~2時間半の空白の時間を、ベルちゃんと私は、ふたりで過ごしました。

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おトイレじょうずにできたよね^^

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ベルちゃんは実に愛らしい犬でした。

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はじめて会ったときから、私はベルちゃんに惚れすぎて、自分のベルちゃんへの感情移入度合いに戸惑ったほどです。まあ、ひと言でいえば、タイプなんですよね。

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体調はしんどかったはずだけど、かわいい姿を披露してくれたね。

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ふふ。カエルさんみたい♡

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責任重大だったけれど、同時に、有意義で素晴らしい経験をさせてもらえました。

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ベルちゃん、今日もがんばってね。

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ベルちゃん、明日ね!

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ベルちゃん、夕方お母さんがお迎えに来るからね。

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ベルちゃんのお母さんはベルちゃんのためにできることをすべてされていました。どれだけ愛情とお金と時間をかけているか痛いほどわかります。私にできることは、心配をおかけしないようベルちゃんをきちんとお世話することと、料金等のちょっとしたサービスですが、ベルちゃんのお母さんはどんなときも強く、やさしく、ああ、私もこうありたいなと、心の底から思ったものです。

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ベルちゃんはお母さんに似たんだね。

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朝、ベルちゃんグッズの入ったカバンとメモを看護師さんに渡すのですが、そこには夕方から朝にかけてのベルちゃんの様子が細かく書かれていて、読むたびに目頭が熱くなるのです。

 

 

ベルちゃんは幸せだなあ……

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傷をガードするお洋服も似合っていたよね。

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私がお世話をさせてもらった最後の日のベルちゃん

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長い時間おしゃべりをしながらマッサージをしたね。

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ベルちゃん、初対面の私を受け入れてくれてありがとう。

 

 

お母さんとは深夜までラインでベルちゃんの闘病や介護のお話をさせてもらっていました。

 

 

私はベルちゃんのお母さんからの相談に対してこうお伝えしました。

 

 

「お母さんがベルちゃんのためにしていらっしゃることは、例外なく全部が正しい」と。

 

 

それは私の本心です。

 

 

ベルちゃんとお母さんの最高のコンビを私は忘れません。おみやげもありがとうございました。

 

 

ベルちゃんは我が家の天国組のお別れのお式をした場所から天国へ旅立ちます。

 

 

※ブログやSNSへのUPの許可は以前よりいただいていました。

 

 

合掌

 

 

 

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