萌乃のお見合い

今、私はひとつ犬猫保護活動の問題を抱えかかりっきりです。

パソコンの中も家の中も散らかり放題。

あれこれ整理すること、メールのお返事、ご支援くださった皆さまへのお礼などが急務ですが、ひとりでぜんぶをやるには正直手が回らないところまできているかもしれません。

申しわけありませんがお時間をいただければ幸いです。超、ごめんなさい。

体調が戻り、問題が解決したら元気よくスピーディにこなしていきます!

 

今日は悲願達成の吉報を!!

 

なんとこのたび、保護猫萌乃の家族が決まったのです。

kima

 

 

応援してくださった皆さま、どうもありがとうございました。

とんとん拍子にお話が進み、萌乃は昨日お見合いをしたのです。

チチや妹でさえ完全拒絶の萌乃ですから、知らない方を前にどうなることか心配でした。

その上ほほの具合が悪いのと家の中がめちゃくちゃに散らかっていることもあり、悩んだ末、お見合いはうちのマンションの集会室(密室)をレンタルしたのです。

マンションの集会室だから、萌乃にとってははじめての場所。

当然、彼女は警戒、緊張マックスです。

 

萌乃が少しでも安心できるよう専用ドームベッドを持参し、あま兄も投入して環境づくりに配慮したのですが、予想通りガッチガチで……。

faf

 

 

ぶっちゃけお話にならないレベルでした(汗)。

保護猫たちの写真撮影に来てくれたみいさんマイ太郎さんも引くワイルドさ。

ウーシャーは当たり前の上、追いつめると手と口も出てしまい^^;

お見合いを前に全員意気消沈したほどです。

 

人になれてきたといっても、まだまだだったんだ……はあ。

 

みいさんによる撮影会のあと、萌乃のお見合いの時間になりました。みいさん、マイ太郎さんはもう少し残ってお見合いに同席してくれることに。気にかけてくれてありがとう。

 

結局、萌乃は洗濯ネットに入ったままのお見合いとなりました。

かわいいお顔が半透明ゆえ保護主としては不本意でしたがネットに入れないと制御不能の状態で。

 

なにも隠せないしごまかすこともできません。

萌乃はすごく緊張していて、不安で、怒っているのです。

ありのままの萌乃を見ていただくしかありませんでした。

 

萌乃は彼女なりにがんばりましたが、私は「ダメかな」と思いました。

たとえご縁にならなくても、遠路はるばる萌乃に会いにきてくださり、万年家族募集中の彼女にも「お見合い」のチャンスを与えてくれた里親さんに感謝したい、素直にそう思いました。

 

ひととおり萌乃に関する説明を終えた私はいつもの調子で締めくくりました。

 

「ご覧のとおり、萌乃は発展途上です。現在はベタベタの甘えん坊ではありません。いつなれてくれるのかもわからないしお約束できません。よーく考えた上でお返事をください」

 

話している最中も、ネット越しの萌乃はちょいちょいこちらに「シャー」をしています。

お見合いなのに、お姫さまは過去最高の機嫌の悪さ。

里親さんが素敵な方だったので、思わずさんきゅうの方をすすめたくなったほどでした。

 

気楽なトライアルは避けたいので慎重に考えてくださるようつけくわえ、私は話し終えました。

 

里親さんと目が合い、数秒沈黙。

 

「あの……私の中ではもう決まっています」

 

「え」

 

「一緒に暮らしていきます」

 

「え」

 

「萌乃ちゃんと家族になります」

 

 

(マイ太郎さんが萌乃よかったねと話しかけたら、萌乃はシャー!! のお返事^^;)

 

(一同里親さんの方を向く)

 

(里親さんにっこり)

 

 

「いいんですか?」

 

「はい(里親さんにっこり)」

 

お見合いやお届けでほとんど泣いたことのない私でしたが、涙を堪えきれませんでした。

 

途中、冗談で「さんきゅうでもいいんですよ?」と笑ってみたところ、里親さんは甘えん坊さんきゅうをやさしく撫でながらこう言ったのです。

 

「この子(さんきゅう)は私じゃなくても大丈夫ですから……」

 

 

その言葉を聞いたとき、私は萌乃をはじめて「幸せな猫」だと思いました。

gayfa

 

 

あま兄もさぶ兄もいない場所に萌乃は旅立ちます。

 

けれど、ようやく本当の家族を得られるのです。

 

賢い子ですが、すぐには状況を理解できないかもしれません。

 

でも時間はたっぷりあります。

 

「家族は1日にしてならず」

 

きっといつか、私の知らない萌乃、見たことのない萌乃を里親さんはたくさん見つけるでしょう。萌乃自身もまだ見ぬじぶんに出会い、驚くはずです。

fhaioua

 

 

(本日の写真はオールみいさん)

 

 

愛は種別を超え、過去を乗り越え、無二の絆を築くと信じています。

 

 

萌乃の前途洋洋を願いつつ……

 

 

LOVE!

 

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


カップル誕生

「わたちに こうべをたれる しもじもの 民どもよ」

IMG_3663

 

 

「さぶにい 青い目を灯台のごとく光らせ わたちを守るがいい」

IMG_3651

 

 

フリータイム中の保護猫萌乃は元気いっぱいです。

 

iPhoneで撮った萌乃の写真を拡大してみたのです。

IMG_3656

 

 

あの~ おでこにくっきりじぶんのイニシャルが!!

驚愕の事実です。

 

M

 

なんとまあ……

 

「萌乃(もえの)」の仮名はたまたま偶然つけたのですよ。

 

「M」はまったく意識していませんでした。

 

なのにすごいことです奥さん!

 

自己紹介しまくりじゃないですか!

 

もちろん名づけ権は里親になってくださった方にあるので名前が変わってもぜんぜん大丈夫ですが私にとってはうれしい発見でした。

ツイッターでアイラインやノウズシャドウもかわいいと評判の萌乃は現在家族募集中です。

 

 

「ハハちゃん 今日はおれが主役だよな?」

IMG_3688

 

 

昨年9月に保護した「いせやん」。

正直、これまで本当に苦労しました。

過去に保護した攻撃性の強い猫たちの中でも極めて異例の屈強さ。

引っかくし噛むし威嚇もすごいのです。

 

ウー!

シャー!

タッ!

 

何度かチチが血だらけになりました。

ほかの保護猫たちは無理やり触らなければ同じ部屋にいられるのですが、いせやんはちがいました。いせやんのいる部屋に入った瞬間、こちらに向かって襲ってくるのです。

 

情けない話、一時期私はいせやんのいる部屋に入るのが億劫でたまりませんでした。

どうにか洗濯ネットに入れてしまえば触れるものの、それ以外はどうしても無理で。

 

チチもお手上げ状態でいせやんの「人馴れ」を半ばあきらめていたと思います。

 

ところが数ヶ月前、ふと閃いていせやんとあまぱんを一緒にしてみたところ、いせやんがあまぱんに激しく甘える意外な姿を目の当たりにしたのです。

いせやんはさぶと大喧嘩になりましたし、ほほをいじめました。ほかの保護猫たちにもずいぶんいばっていたのです。でもなぜかあまぱんにだけは従順で。

あまぱんといると機嫌がよくなり大胆に喜ぶので、あまぱんをさわるついでにどさくさに紛れていせやんにタッチしたら成功。そのうち、あまぱん同伴の条件つきでさわらせてくれるように。いせやんの保護以来私ははじめて希望を感じました。

あまぱんには感謝の気持ちでいっぱいです。

 

しかし!

 

ここからがむずかしい。

 

あまぱんなしだとまったく人をよせつけないのです。

あまぱんがいるのといないのではキャラが180度ちがう。

 

おそらく彼も突破口を探していたんでしょう。

人と仲良くなれる糸口を。

けれど、体に染みついた「人間不信」と「咄嗟の攻撃(防御)」の鎧は想像以上にかたく彼の心と体を覆っていたため、彼自身も、私も、大きな壁にぶち当たりました。

 

あまぱんを介してのみ、お互いが歩み寄れる。

いせやんも私も、あまぱんというクッションに依存し、守られながらコミュニケーションをはかっていました。

 

次の一手が……出てこない……。

 

悶々と時間だけが過ぎて、気づけば焦燥感すら薄れ……。

 

 

えーい! これじゃいかん!

 

悩みに悩んだ私は、冷静に分析して導き出した作戦を遂行することにしたのです。

 

まずは自作の歌を明るくしつこく歌いました。

 

「だいじょうぶだいじょうぶ~♪ ぜんぜんだいじょうぶ~はーい! だいじょうぶだいじょうぶ♪ ぜんぜんだいじょうぶはーい!」

 

これを毎晩。あまぱん同伴時に歌うことに。

 

2週間くらい歌ったでしょうか?

 

やがて……あまぱんを抱っこした私が歌を歌いだすといせやんが駆け寄ってくるようになりました。あまぱんとのラブタイムを耳で覚えたのです。

たとえば缶詰を開ける音をききつけてごはんだと認識する猫のように。

あるいはピンポンが鳴ると警戒して隅に隠れる猫のように。

 

次に決戦の夜に備え用意したのは、睡眠導入剤とコンタクトの洗浄液

 

お酒でもよかったのですが、便宜上、常飲している睡眠導入剤(ちゃんと病院で処方されてます)を飲むことに。私が飲んでいる睡眠導入剤は、精神のリラックス効果があります。効きはじめると眠りにつくまでの間、心地いい開放感とともに気が大きくなる。う~ん……大胆になるといいましょうか?

 

その作用を利用することにしたのです。飲んだ量はいつもより多め。反省してます。でも大丈夫だったから心配しないでください。

 

ふだんは飲むとおとなしく布団に入りますが、この日の私は飲んだあとすぐにいせやんの元へ向かいました。計算どおり、気が大きくなっています。若干意識が朦朧として。

視覚的恐怖を克服するため、コンタクトもはずしました。

ひどい近視と乱視のため、ほとんど前方がぼやけています。

視力の悪さは、裸眼で歩くと転んでしまうレベルです。

 

これで準備は整いました。

 

だいじょうぶだいじょうぶ~♪ ぜんぜんだいじょうぶ~はーい! の歌を歌いながら茶系の塊ににじり寄る私。いせやんの表情も仕草もぼやけていて見えません。

その上、頭がぽわっといい感じにイッちゃってます。

 

よし! なにがなんだかよくわからん!

これならいける!

 

 

そして次の瞬間……

 

イメージどおり私はあまぱん同伴なしのさしでいせやんを抱きしめることができました。

 

遠のく意識の中で私は「殻を破った」と思いました。

 

 

次の朝、二日酔いに似た感覚で起床。

夕べのできごとが夢なのか現実なのか半信半疑だった私は、いせやんの元へ様子伺いに行くことに。

 

ドアを開けた瞬間、いせやんがすごい勢いで走ってきました。

私の目をまっすぐに見つめています。

 

しゃがみこんで「だいじょうぶ」の歌を歌ってみると、いせやんは私の体にじぶんの体を叩きつけるようにスリスリしてくれました。

 

「よっ! 来たか! やっときてくれたんだな。おれ、半年以上待ってたぞ」

 

 

言葉にできないほど、うれしかった。

 

 

私に足りなかったのは勇気だったんです。

IMG_3665

 

 

淋しい思いをさせたよね。

IMG_3668

 

 

これでもうだいじょうぶ。いせやん、どうもありがとう。

IMG_3678

 

 

カップル誕生^^ ラブラブになりました~♪

IMG_3684

 

 

これにはチチも心底驚いており「すげえなあ」を連発しています。

自慢ですが、チチはまだあまぱんなしのいせやんをさわることができません。

 

 

体当たりの

 

 

LOVE!

 

 

でございますが、よい子はまねしないでね(笑)。

 

次回は犬連れの春の海の記事をお送りします。楽しい週末をお過ごしください。

 

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


Touch me

今日家族募集中の保護猫萌乃は長めのフリータイムを謳歌しました。

kitras (26)

 

 

フリータイムのあと、萌乃は浴室ネイルサロンへ

kitras (27)

 

 

ピンクのリアル肉球萌えーーー!!

 

美を磨くのは女性のつとめ。長かった爪をバッサリ切り全身マッサージ&スープのおやつを堪能してもらいました。あまにいとさぶにいの同伴なし。私と萌乃のふたりきりの時間です。

 

 

さて、書こう書こうと思いながら2ヶ月経ってしまいました。

さっきようやく、キットの保護主さんから返してもらったカメラの中をみることができたのです。

ニャンニャンBOXや703号室ポストカードをお買い上げくださった方へのご報告が遅くなりましたが、私が支援させていただいた地元のTNR(8匹、最後の1匹は近隣のカンパで実現)についてもまとめますのでよかったら最後までおつきあいください。

 

キットはたいへんな姿で保護されました。当時の様子を知らない方はこちらを。ほかにも703号室ブログ右上の検索バーで「キット」と入力すると関連記事がいろいろ出てきます。

 

2月18日早朝、入院先の病院にてキットは天に召されました。

夜、キットの入院費と火葬代を保護主さんに届けるついでにキットにお別れのあいさつをさせてもらいました。その日の記事はこちらです。

kitras (29)

 

 

豆さまからもキットへの支援金をお預かりしました。豆さまその節はありがとうございました。

 

艶やかな体、穏やかな表情

kitras (30)

 

 

住み慣れたお家に戻って最後の夜を保護主さんと過ごすことに

kitras (28)

 

 

キット、お疲れさまでした。よくがんばったね。

kitras (25)

 

 

たくさんの猫を見送った保護主さんのお宅には小さな骨壷たちが……

kitras (32)

 

 

握手

kitras

 

 

白いソックスを履いたようなフワフワのお手手を、私も握らせてもらいました。

kitras (33)

 

 

キット、ありがとう。安らかにお眠りください。

 

 

ポストカードをお買い上げの皆さまのおかげでキットの医療費のほとんどと、キットの保護主さんが手がけた8匹の猫たち(支援は7匹分)のTNRを行うことができました。

最終報告をいたします。前回はこちらをご覧ください。

 

未記載の6匹、7匹、8匹目の医療明細(TNRほか必要な医療ケアをさせてもらいました)

kitras (31)

 

 

6匹目(メス)

kitras (2)

 

 

不妊手術時の写真

kitras (3)

 

 

7匹目(メス)

kitras (15)

 

 

不妊手術時の写真

kitras (16)

 

 

近隣のカンパで実現した8匹目(オス)のお顔の写真を失念。陰部の写真のみとなりました。

kitras (8)

 

 

7匹の外猫の不妊手術および基本的な医療ケアにはある程度まとまったお金が必要です。

私一人の経済力ではむずかしかったでしょう。ニャンニャンBOXやポストカードをお買い上げくださった方々のおかげで実現しました。ポストカードはまだ売り切れていませんが、多少の在庫を抱えたとしても、キットの医療費やTNRができたことで私はとても満足です。

ご善意に感謝します。どうもありがとうございました。

 

保護主さんに渡していたカメラに入っていた生前の写真を皆さまにご紹介して、本日の更新を終えたいと思います。

 

亡くなる数日前のキットの姿です。

kitras (18)

 

 

「ぼくがどこにいるかわかりますか?」

kitras (17)

 

 

「ヒント:すごくふにゃふにゃしていてあたたかい場所です」

kitras (19)

 

 

「おかあさんのおひざ元、が正解でした~」

kitras (20)

 

 

「ぼくは片目が不自由だけど、もう片方をいっぱい開けておかあさんを見つめています」

kitras (6)

 

 

「ぼくを抱っこしてくれてありがとう」

kitras (7)

 

 

「ぼくを撫でてくれてありがとう」

kitras (5)

 

 

「ぼくはやわらかいベッドの上もだいすき」

kitras (23)

 

 

「点滴までの時間、ここで考えごとしたりおかあさんとお話するのがぼくの日課です」

kitras (22)

 

 

「ぼくはだいたい聞き役です」

kitras (21)

 

 

「おかあさんのヒミツ、ぼくはだれにもいいません!」

kitras (24)

 

 

「ぼくはときどき、おかあさんの自転車に乗せてもらい通院しました。ぼくが風邪をひかないよう、ぼくの入ったキャリーバッグにおかあさんは毛布を敷きつめてくれました」

kitras (9)

 

 

「ぼくの腎臓はボロボロです。けれどぼくの、心は錦」

kitras (14)

 

 

「ぼくは意外とモテました」

kitras (11)

 

 

「人気の秘訣は“ぼくの寡黙さ”」

kitras (12)

 

 

「へんな顔をしても、ぼくは笑いませんから」

kitras (13)

 

 

「笑いませんってば」

kitras (10)

 

 

「命の終盤まで、ぼくは天涯孤独な野良猫でした。しかしラストステージでようやくぼくは人のぬくもりに出会い、あらゆることを吸収して空に向かって旅立ったのです。

 

“Touch me”

 

きっと多くのイヌ科ネコ科が人の手を求めているでしょう。

だれだって、いい子いい子されたらうれしいはずです。

 

みなさま、ごきげんよう。ぼくに親切にしてくれてありがとう」

kitras (4)

 

 

キットの生前はお世話になりました。

お礼が遅れて申しわけありませんでした。

 

 

LOVE!

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


太陽の子

フリータイム待ちの保護猫萌乃は家族募集中です。

IMG_3382

 

 

がまんさせてばかりでごめんね。布団に上がってきた萌乃をなでなで^^

IMG_3169

 

 

早く本当のお家に行けるといいねえ。嫁入りできるといいねえ。

 

 

萌乃のご縁が決められず中途半端な状態なのに、忠ねこ天音(あまね)の保護から4日後に私はまた見てしまったのです。

IMG_3330

 

 

この日は春とは思えぬ寒さにくわえ、大雨でした。

 

チチのYシャツを取りにクリーニング屋へ行った私は帰り道に切ない光景に出会ってしまったのです。

 

 

降りしきる冷たい雨の中、びしょ濡れのマットにちょこんと佇んでいた猫の姿

IMG_3290

 

 

「飼い猫じゃないな」

 

と、思いました。

 

放し飼いの飼い猫なら、晴れの日は散歩に出かけても悪天候の日にわざわざここにいるでしょうか。直感的なものですが、この子はほかに行くあてがない気がしたのです。

IMG_3293

 

 

写真だとわかりづらいかもしれませんが、背中が気の毒なほどビショビショで。

IMG_3294

 

 

ねえねえ、お前さん、お前さんには帰るお家がないの?

IMG_3292

 

 

じゃあせめてもっと雨をしのげる場所で雨宿りをしたらいいのに、ここじゃ寒いよ。

 

 

「ふぁ~~~」

IMG_3296

 

 

物憂げな表情を浮かべていた猫が、突然のん気なあくびをしました。

 

お前さんにとって、こんな雨は屁でもない日常の一コマなのかもしれないね。

きっともっと大きな苦労をたくさん乗り越えてきたんだよね。

 

雨がさらに強くなりさすがにマットにいられなくなった猫は、建物の端に移動

IMG_3298

 

 

あのマット、お気に入りなの?

 

猫を観察していたら、建物内から住民女性が出てきたので猫のことを聞いてみました。

 

「この猫を知っていますか? だれかの飼い猫ですか?」

「ああ、捨て猫よ。ずっといるの。ゴミをあさって散らかすから管理人さんが困っていて……」

 

 

女性が立ち去ったあと、申しわけなさそうに隅に丸まっていた猫に近づき撫でてみることに。

手を出すとびっくりしながらも握手に応じるように体をすりよせてくれたのです。

 

こうなったらもう、答えは決まっています。

 

いいや、とりあえず連れて帰ろ!

 

 

その後、保護道具を取りに自宅内へ戻った私は猫を見失ってしまいました。

猫がいた建物付近の小学校の中にいるような気がしたので、小学校の塀を無断でよじ登って校内に侵入し泥だらけになりながら探したのですが、見つからず。

私の気迫に驚き隠れてしまったのかもしれません。

 

しばらく待ったあといったん帰ることにしたのですが、頭の中は猫のことでいっぱいでした。

 

次会ったら逃さない。絶対。

 

猫のためじゃなくて、所詮じぶんが後悔しないための自己満足なのです。

私はじぶんがいちばんかわいいから、じぶんが傷ついたら困ります。

じぶんのために、どうしてもあの子を連れて帰らないと気がおさまりません。

だって私は、哀れな外猫が生理的にダメなのですから。

 

深夜捕獲箱を持ってリベンジに。

 

あの場所で再び会えるだろうか?

 

 

あ……マットの上にいた!

 

 

捕獲箱を手にした私にビビり、数歩下がった猫

IMG_3324

 

 

やっぱりお前さん、行くあてなんかないんだね。

IMG_3325

 

 

私は風邪をひきやすいしせっかちなの。

捕獲箱を持ってこなきゃいけなかったから傘は諦めたの。

 

さあ、早いところ終わりにしよう。

 

捕獲箱をセットし、かかりそうな場所に置いて私は隠れることに。

 

 

10分後、入りました!

IMG_3327

 

 

やった!!

 

どうもありがとう!!

 

猫は捕獲箱内で極度のパニックを起こし、キャラが一変。超怒りまくり^^;

でも、これでよかったとわかってくれる日がすぐに来るから動じずに連れて帰りました。

 

 

次の日、大巻先生の病院へ

IMG_3342

 

 

医療ケア一式をお願いして翌日迎えに行くことに。

IMG_3361

 

 

お前さん、すごい形相だなあ(笑)。

 

推定年齢1歳未満

体重3.7キロ

ウイルス検査済み(結果マイナス)

未去勢の男の子(現在去勢済み)

外でボロボロに傷む前に保護できて幸いです。

 

 

退院後、チチと私に狂ったように甘えまくっています。

IMG_3378

 

 

仮名は「さんきゅう」。さんちゃんって呼んでいます。

雨の日に出会ったけど「SUN」。

でも真の由来は別のところに! おいおい由来に触れますね。

 

 

おーいさんちゃん! お前さんはよーくがんばった!

IMG_3375

 

 

早速、悲壮感をすべて棄て去ったさんちゃんです。

 

 

「明るく生きる!」

IMG_3376

 

 

そうだね。

 

そうしな!

 

 

 

みんな太陽の子。一頭でも多くの犬猫たちが終の棲家を得られますように。

 

 

LOVE!

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


忠ねこ 天音

本日のフリータイム

 

あれー? 萌乃、そこあがっていい場所だっけ?

IMG_3366

 

 

「チラッ 家政婦はハハだけど わたちは 見た」

IMG_3363

 

 

少し前の写真ですが、さぶにいを完全に舐めてる萌乃嬢

IMG_3231

 

 

フリータイムは心もフリー!

自由気ままのかわいい娘です。お問い合わせが一件もありません。

非公開コメントでのお問い合わせも大歓迎。少しでも萌乃が気になった方は私にコンタクトしてください。ツイッターのDMでもなんでもOKです。

 

 

 

こうして足を投げ出して眠るまでこの子は幾多の夜をひとり淋しく生きたでしょうか?

IMG_3229

 

 

「天」の文字を名前につけたくて、いくつか候補を出し「天音(あまね)」になりました。

どうぞお見知りおきください。

 

先週の木曜、飢えた私はフラッと母の店に寄ったのです。

店に居合わせた人から聞きたくない話を故意に何度も聞かされ、うんざりしました。

今思えば、耳を塞ぎたい内容でもやっぱり聞いておいてよかったです。

でなければ、あんなに近くにいたのに天音の存在すら気づかなかったでしょうから。

 

天音は忠犬のように、亡くなってしまった飼い主さんを古アパートの前で待ちつづけました。

 

1日

1週間

1ヶ月

2ヶ月……

 

だいぶ前に亡くなった飼い主さんの家から離れようとしませんでした。

飼い主さんと自分が長い年月を過ごした大切な場所。

 

天音のおうち

IMG_3139

 

 

事情に詳しい人が、私に天音を保護させようと扇動し話した内容がにわかに信じがたくて、つい確かめたくなりました。罠にはまった小鹿ですね(笑)。

 

「ボサボサの黒白がずっといるの~ 亡くなった人の家の前から動こうとしないの~ いつ行ってもいるから気の毒でたまに餌をあげてるの~ かわいそうで~ 」

「ほう。なら保護すればいいじゃないですか」

「うちは1匹いるから無理なのよ~」

「うちは常時10頭近くいますけどね」

 

(会話をだいぶ要約しましたが実際は何倍もしつこくて……)

 

いったん会話を終わらせたのですが、気になってごはんが喉を通りません。

いても立ってもいられなくなり食べるのを中断して店を飛び出しました。

 

暗がりの中、アパートの階段を駆け上がる。

 

「猫ちゃん! いるの?」

 

 

「いるよ。わたしいるよ」

IMG_3142

 

 

あああ……

いたんだやっぱり。何ヶ月も、相当長い間いたらしいです。

 

毛は乾ききってパサパサでガリガリに痩せていました。

 

天音のいきさつを簡単にまとめます。

飼い主さんがいた頃は「完全室内飼育」されていたとのことですが、飼い主さんが亡くなったあと、部屋を片づけにきた親族によって天音は外に出されてしまいました。

不憫に思った故人のお隣のMさん(初老の男性)が外で天音の面倒を見ていたのですが、1ヶ月ほど前にMさんが脳梗塞で倒れ入院。

それから天音は天涯孤独となり、アパート2Fの階段付近でひとり静かに暮らすようになりました。天音の存在など、ほとんどだれも知らなかったと思います。

私もまったくの初耳で、私を扇動した人すら最近詳細を知ったらしいのです。

 

Mさんが作ってくれた食事場所

IMG_3140

 

 

昼間行ってみました。

キレイな植木はMさんの趣味です。入院中の現在はMさんの知り合いが水やりしているそう。手前がMさん宅、つきあたり奥が天音の元の家です。

IMG_2821

 

 

奥の家はL字構造になっており雨よけがありました。

IMG_2824

 

 

寒い冬をここで乗り越えた天音。元家猫には相当厳しい環境だったでしょう。

 

 

待っても待っても開かない扉。中に入りたかったよね。

IMG_2825

 

 

街灯の光が届かない暗闇の中で私の姿を見つけ走り寄ってきた天音。

私の足元にスリスリまとわりついて離れませんでした。

保護道具を持っていなかったので「帰るよ」と声をかけ立ち去ると、天音はあとを追ってきました。

必死に、でも、階段まで。

私が階段を降りると、彼女は踵を返して部屋の前に向かいました。

その姿があまりにも一途で切なくて、私は再び呼びました。

 

「猫ちゃん!」

 

そうしたらタタッと戻ってきて私をじぶんの家に案内しようとするのです。

 

「わたしの家はいちばん奥! あそこがわたしの家なの。一緒に行ってみない?」

 

私は胸が苦しくて仕方なくなり、天音の保護を決めました。

 

 

天音にとっては迷惑かもしれないけど、連れて帰っちゃった。

IMG_3153

 

 

だってあそこに過去はあっても未来はないもの。

あなたは忘れ物じゃないし、不要物じゃない。

ちゃんと生きていて、これからも生きていかなければならないから、もうここはいいよね。

 

突然のSOSに応えてくれたemi-goありがとう

IMG_2818

 

 

非番にも関わらず夜間病院に駆けつけてくれて、天音を入院させてくれました。

IMG_3163

 

 

そしてその夜、マイ太郎さんから何度も着信が。折り返すとほほを心配し天音を預かってくれるとのお申し入れだったのです。

 

土曜、病院に会いに来てくれました。迷いましたが、今回はご厚意に甘えることに。

IMG_2797

 

 

もちろん、家族募集の際はぜんぶ一緒にやらせていただきます。私が保護したわけだし。

 

天ちゃん、不妊手術済みでした。

大昔の手術らしく? 外からは一切わからなかったのでお腹を小さく開けてしまったのですが麻酔ついでにスケーリングもお願いしました。

IMG_2811

 

 

ごめんね。よくがんばったありがとう!

IMG_2810

 

 

ウイルス検査(結果マイナス)や基本的な医療ケアのほかにスケーリング検査も依頼。脱水があったので腎臓系の数値が不安でしたが、ぜんぜん大丈夫!

IMG_2808

 

 

環境が悪かったため、極度の栄養不良状態でしたが、腎臓、肝臓、主要な臓器もろもろの数値はパーフェクトに近い健康状態。天音は華奢ですが丈夫な女の子ですね。

IMG_2812

 

 

物資とともに天音をマイ太郎さんにお願いしました。落ち着いたら会いに行くからね。

IMG_2820

 

 

天音は今、マイ太郎さんのお母さまのお家にお世話になっています。

IMG_3222

 

 

1匹の猫が闇に消え去る前に出会えたのは私にとって幸運でした。

私がその話を耳にしたとき、目の前に横たわる屍だったら絶対にイヤでした。

間に合ってよかった。

天音が生きているからこそ、私はチャンスを得られたのですね。

 

マイ太郎さんのお母さまとマイ太郎さんにはご迷惑をおかけしますが、私も天音の幸せを考え行動していきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

天音は静養ののち、家族募集をはじめます。

 

ぜひ応援してください。

 

皆さま、いつもありがとう!

 

明日も仕事がんばろう^^

 

 

LOVE!

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク