長くなりますが、自分の気持ちをまとめました。
猫を愛する皆さまには多かれ少なかれ共感していただける心境かと自負しています。お時間のある方はぜひおつき合いくださいね。
昨夜は保護猫たわしのワクチンの日。保護猫すずらんの目薬も処方してもらいました。
たわしは来月不妊手術を控えています。
生えそろったばかりの真っ白な永久歯
爪をチョキチョキ
後ろ足も
注射おしまい。がんばりましたよ。
「田辺さん、ちょっといいですか?」
病院を出ようした私にスタッフのおだちゃんが話しかけてきて、私は5分ほどおだちゃんの質問に答えました。前々からおだちゃんには保護したい成猫がいて、成功せずに困っているのです。
「もしよかったらおだちゃん、今度一緒に保護やるよ?」
「そんなそんな……でも田辺さんにそう言われると心強いです」
おだちゃんはその猫に関わる人間関係にも葛藤を抱えていて、私は淡々粛々と1匹の外猫に意識を向けているおだちゃんに好意を持っています。
帰りの車の中で、私は猛烈に自分に違和感を感じました。
おだちゃんの保護したい猫の保護を手伝うねといい顔をしながら、私自身の保護したい猫は蓋をしたまま。ランダムでありながらも半年以上前から近所で姿を見ていたのに、一度も私は本気でその猫と向き合おうとしなかった。なんかおかしい。自分は正しくない。
それでも気になる存在だったので、ときどき「保護熱」はあがりました。
しかし見かけなくなるとホッと肩を撫でおろす毎日を送っていたのです。
身のまわりにいるノラ猫をスカウトしたい。
ピカピカに磨き上げて終の棲家に送り出したい。
しかしそれでは正直私が食べていけない。きれいごとじゃ済まない。だから仕事をどうにかしなきゃと自分の生活のことばかりを考えていたのです。
うちの近所に半年前から現れるようになった黒白猫を最後に見たのは3月8日。ミケ玉をトライアル先の里親さん宅に送り届けた夜でした。その日の午前中は卒業犬まうとの再会も果たし、「私の手を介して幸せになっていく犬猫たちがいる。こんな私にもじゃっかんの生産性がある」と、少しばかりの余韻に浸っていたときだったのに、前足を引きずった黒白猫が私の前に現れたのです。
ああ。今日はきみと会いたくなかった。
しかも隣のアパートのゴミ置き場にいて、前足をあげながら生ゴミの入ったゴミ袋を漁っています。ガリガリではないし体が大きいので栄養失調じゃないのでしょう。それでもゴミの袋をちぎっているのですから、食べたい量を食べれていないのですよね?
私はミケ玉家からおみやげでいただいた「ちゅーる」を一本出して床に置き、エントランスに向かいました。振り返ると片足を浮かした黒白猫がちゅーるのついた床の上のビニールを必死に舐めていて……私は逃げるように家に入ったのです。
その日撮った写真。暗がりなのでボケています。
ミケ玉のお宅にはふわふわのクッションやベッドが数えきれないくらいあった。
黒白猫は冷たいアスファルトの上で片足を浮かせている。
冬の間、ずっと裸足でアスファルトの上に立っていた。
一回として黒白猫がやわらかい毛布にくるまっているところを見たことがない。
同じ猫でありながら、この差はいったいなんですかね?
ミケ玉と黒白猫の「格差」に加担している自分が嫌いで仕方なかったです。
話は戻って昨夜、たわしが入ったキャリーを持ってテクテク歩いていると、黒白猫が目の前をスッと横切ってゴミ置き場に向かっていくのが見えました。その後ひたすら悶々として、精神的限界値に達した私は捕獲箱を持ってエレベーターを降りたのです。
あまりの寒さに膀胱が縮こまる勢いでしたが、手ぶらで帰るわけにはいきません。
夜道に佇む私。近隣に不審者扱いされながらも長時間粘りました。過去に何度も通報され警察の職質を受けている身としてはビクビクでしたが、最後にはツナ缶が私を助けてくれたのです。
うれしかった。
迷いから出れてよかった。
今までごめんね。本当に悪かった。
深夜の寝床。敷布団2枚にしたけれど石張りの床が冷たい。
そしてトイレのドアを開けられないことが判明(号泣)。
本日、黒白猫を病院へ預けてきました。足も診てもらえるよう伝えています。
よろしくお願いします。
病歴不明。人馴れ不明(多分してない)。年齢不明。性別はおそらく男子。
わからないことだらけの相手ですが、私は幸せを願ってスカウトしました。
名前を「牛丸(うしまる)」にしようかと思いますがいかがでしょうか?
牛丸くんが703号室に加わりますので、お見知りいただければありがたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
Smile!
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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