皆さまこんばんは。海子の卒業にたくさんのお祝いメッセージありがとうございます。全部にお返事できていませんが、先に卒業レポを書かせてくださいね。
終盤、海子には多数のお問い合わせをいただきました。気にかけてくださった皆さまに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございました。
「ハハ~ わたしのあたらしい名をみなさんに紹介してください」
海子は「もも」として生き直すことになりました。
女の子らしくてかわいいお名前ですね。シンプルですがそこが素敵です。
ピッタリじゃないですか?
野良猫時代のこの子には名前すらありませんでした。餌やりの方に名をたずねてみたところ「ない」と返ってきたのです。ももは「母親」あるいは「母猫」と呼ばれていました。
たしかにももは子どもを産んで育てたけれど、もし私なら自分を識別する名がほしいです。
なんでもいいから、自分だけの呼び名が・・・・・・。
何年も外にいたのに、名がないのはかわいそうだったね。
私は陽気で夏っぽい仮名をつけようと思いました。
大きくて、深くて、まわりに癒しや恵みを与えているイメージで、「海子」。
「ほう・・・・・・」
「そうだったの?」
うん。703号室ではほんとうに仮名の通りに生きてくれたよね。
「ぼくたちを包んでくれたもんね」
あなたはだれとでも分かち合い
だれとでも懐き合える
心根のやさしい女性です。
でもできることなら里親さんのお宅では、そのような役目をもかなぐり捨て
むずかしいことや生き延びる術など、なにも考えずにただ珠のように愛されてほしいと願っていたのです。だから「ももちゃん」という名前を聞いたとき、うれしくてホッとしました。
ももちゃんこそ、あなたに合う名前だと直感したの。
よかったね。
「ハハの言いたいこと わたしちとわかる」
「肩の荷をおろしていい ってことなんでしょう?」
「羽をつけて 軽やかに羽ばたけばいいのね」
あたり^^ ももは美しい上に、賢いのねぇ。
ももの里親さんはもともと、脱腸した成猫ミーコさんを家族として迎えるつもりでさかえ先生に問い合わせしたのですが、ミーコさんには先にほかのお問い合わせが来ていたのです。
※ミーコさんのご縁はこちらに書かれているのでお読みください。
ミーコさんはお見合いを経て先に問い合わせをしてくださった方とご縁が結ばれたのですが、さかえ先生が結果待ちしていたももの里親さんに「保護猫海子」を軽く紹介してくださったのがきっかけで、ももはももの家族に出会うことができました。
ももの里親さんはミーコさんの幸せを願い、にっこりとほほえんでくださったあと、当時お問い合わせがあまりなかったももの保護経緯をよく読み、熟考の末、私宛にももに正式にお申し込みをくださいました。なんてというか、その一連が私の胸にジーンと響いて・・・・・・。
「ミーコさん、ありがとう。ミーコさんも幸せになってね」
里親さんは共働きのご夫婦です。お二方とも猫が好きで、奥さまのご実家では犬を保護し里子に出した経験も。ご実家では現在、譲渡活動をしている方から保護犬を迎え入れ楽しく暮らしているそう。幼い頃から自然と「動物を買う」という選択肢のなかった慈悲深い方。そしてともに暮らす犬猫たちはペットという感覚ではなく「家族」だと断言していたのも印象的でした。
「保護猫と暮らしたい」と考えた奥さまは、ご主人さまに相談。
奥さまの意見に即賛成してくださったご主人さまといっしょに「ペット可」物件を探し、びっくりするほどのスピードで潔くお引っ越しを済ませました(笑)。お話を伺ってみると、前の物件とこのたびの新居は「ペット不可」と「ペット可」以外に大差がなかったとのこと。むしろ前の物件も気に入っていたんだとか。引っ越した理由は100%「猫と暮らすため」だったんですね。
まず最初に環境を整える。信頼できるご夫婦です。
おふたりの真摯な姿勢にももちゃんの幸福の日々を確信しました。
「やったね」
振り返ってみれば、ももや大吉のいた死のアパートはペット不可。室内に一歩も入れなかったばかりでなく、建物付近でうろつくことすら許されない過酷さでした。
この子たちは乾いた住民たちの責めの目を逃れるようにヒソヒソと生きていたのですから、「堂々と生きられる」のはどれほど充実のできごとでしょう。
だれの目も気にせず、自分の家族と自分のお家でのんびり過ごす。
はじめからなんの悩みもなく生まれてきた「家猫」とちがって、苦労の末生き延びたこの子たちにとっては喜びもひとしおだと思います。
「わたし 飢えも寒さもコンクリートの硬さも感じない世界に行くの」
「ねえねえハハ~」
「わたし うまくやれるかな?」
「わたしの家族にわたし 伝えたいことがいっぱいだよ」
「ふふ いちばんはじめに ありがとう を言いたい」
ももの嫁入りはももを保護した私にとっても万感の極みです。卒業前にちょっとしたお嫁入り道具を並べ眺めていたら突然涙が止まらなくなりました。
「ももの血液検査の結果、たとえ病気が見つかったとしても、私たちの家族になりたい気持ちは変わりません」
先日のお見合いのあとの里親さんの言葉が脳裏をよぎったのです。
私も伝えたい。
ありがとうを言いたい。
悔しさを味わったとき、私はブツブツ独り言を念じてきました。
「捨てる神あれば拾う神あり」
ゴミじゃないよ。生きているんだよ。
ある人にとっては取るに足らない存在かもしれない。
いなくたっていいかもしれない。迷惑かもしれない。
しかし次の扉を開けてみないことにはわからない。
だれかにとっての、宝物になるかもしれないから。
私はそう思いながら、保護動物たちの未来をさがしています。
もも、おめでとう。
終の棲家を得られる犬猫たちが一頭でも多く増えますように。
次回はもものお宅にご案内します。
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