「こんにちは。保護猫ポテチです。にゃん太さんがバナー作ってくれたよ」
「今日はぼくがいっぱい登場しますが、まずは昨日のできごとを。昼、ハハは保護猫椿に会いに、みいさんちへ。子猫秀多と(みじゅ改め)トロンもいっしょです」
「秀多、トロン、いってらっしゃい~♪ いい写真を撮ってもらうんだよ」
「時間がなかったハハはコンビニで椿とみいさんへの差し入れを買いました」
「ちろっ。いいなあ椿は……ぼくの好物ばかりだ……」
「“あら、なんか持ってきたのね”の顔の椿。ぼくよりずっとビビりです」
「椿とハハ」
「椿はしばらくみいさんちで家猫修行します。食いしん坊だから、いつかぼくみたいに手からちゅーるが食べられるようになればいいね♥」
「みいさんちの保護部屋は陽当たりがよくてポカポカ」
「ここだけの話ですけど、703号室の保護部屋は暗いんですよ」
あのさポテチ言わせてもらっていい?
あなた保護部屋だけじゃなく、ホールも寝室も出入り自由だよ?
寝室は陽当たりいいのにポテチがあまり行かないだけだよね?
「はっ! ハハは地獄耳ですよ。みなさま気をつけてください……」
「ハハとみいさんはダラダラおしゃべり。その間秀多とトロンはみいさんちの保護部屋で遊びまくり。いい写真が撮れたので今度ハハがじまんするって。ハハぼくの写真もがんばってくださいね?」
「みいさんちの<構ってちゃんヒロくん>をあやすハハ。コタツから出られなくなり、トイレを相当がまんしたらしい。漏れる寸前でようやく立ち上がったハハ。コタツっておそろしいんですね」
「夜、ぼくとハハはボディーランゲージを交わしました。ぼくたちの場合は、身振り手振りで話すのではなく、ハハに撫でてもらいながらお互いの熱を感じるところからスタートします。そしてぼくは目をパチパチアイコンタクト。ハハも目をパチパチアイコンタクト。ハハはぼくにいいました」
ポテチ私、かっこよく言えばコスモポリタンでいたい。対人間はまだ修行中だけど、少なくても犬猫たちにとって、私はコスモポリタンだと思ってる。どう? 私ちゃんとできてる?
「う~ん……ぼくは考えてみることにしました」
「ハハの<コスモポリタン>という言葉の表現が正しいかはわかりません。けど、ハハはたしかにどんな犬猫にも偏見を持ちません。差別しません」
「いろんなねこがいます。黒いねこ。白いねこ。まだらのねこ。三毛ねこ。子ねこ。母ねこ。強いねこ。弱いねこ。品種名のあるねこ。雑種のねこ。人間が好きなねこ。人間がイヤなねこ。年よりのねこ。若いねこ。男ねこ。女ねこ。足のないねこ。病気のねこ。目のないねこ。食いしん坊のねこ。怒りんぼのねこ。ねこの嫌いなねこ。環境になじむのが遅いねこ。食べるのが遅いねこ。鳴くねこ。やさしいねこ。体の弱いねこ。太っちょのねこ。スレンダーのねこ。感染症のねこ。野良ねこ。幸せのねこ。幸せになりたいねこ。幸せを知らないねこ……」
「あらゆるねこの中で、どのねこが愛されるべきで、どのねこが愛されるべきではないのかを、ハハはわからないそうです。だれがいつどうやって線引きするのか、ハハはわからないそうです。そして頑なにわからないままでいいんだそうです」
「ハハの言いたいのは<ボーダレス>。この一語に尽きるのかもしれません」
「ぼくは目をまんまるに開いてハハの話を聞きました。うん。ぼくにもわからない。だってねこはねこだもん。FIVキャリアですがぼくも家族がほしいです。ぼくはどこもわるくないよ。この家でいちばんよく食べていちばん手がかからないねこです。ぼくはぼく。ぼくのまるごとを受け入れ、かわいがってもらうために生まれてきました」
LOVE!
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
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