※ブログを連続更新中。遡ってお読みください。
お友だちもなちゃんの紹介で打ち合わせの電話をしたのは私が夏風邪をひいていた頃で、お話を伺う限りでは、正直、私ではお役に立てないかもしれないと考えていました。
長期海外へ行くため、お姫さま(11歳)のシッターを探しているという内容だったのですが、シッターの利用がはじめてということもあり、いろいろご不安だったと思うのです。そりゃそうですよね。見ず知らずの人間に自宅の鍵を預けるわけですから……。
今までお友だちや里親さんを中心にシッティングをお受けしていた私にとっても、お会いしたことのない方に自分をどう信じてもらうか、そしてたいせつなシニアの愛猫さんのお世話を長期自分ができるのか、あまり自信がありませんでした。
双方の最大の懸念点は、お姫さまが「オス猫と暮らしている人を警戒する」点。
オス猫と暮らしているどころか、保護猫もオスが多いし、シッターのお仕事でもオス猫と戯れています。衣類を洗濯消毒しても、オス臭が消えるはずもない^^;
迷った挙句、一度直接お会いすることにしたのです。
おお。リビングのテーブルにいてくれています。なんと、さわらせてくれる♡
お姫さまのママさんも少し胸を撫でおろしてくれた模様です。
私はオス猫に囲まれた暮らしをしているのになぜでしょう?
お姫さまの「例外扱い」にママさんも私も驚いたのを覚えています。
でも、フレンドリーなお姫さまのおかげで希望が見えてきました。
災害時などの有事はもちろん、お姫さまが体調を崩して通院になった場合も含め、細かく相談。ご親族とも電話でお話をし、メールもたくさん交わしました。貴重品はご親族に預けていただき、免責事項の書類へのサインもお願いしました。
さんざん詰めたにもかかわらず、お仕事の初日は電車の中で膝がガタガタ震えたのです。「責任」というものはこうまでも重いものかと実感しました。
いっしょにお留守番をがんばろう。よろしくね!
お水、ごはん、スキンシップ、目のケア、トイレの掃除、排泄のチェックに加え、簡単なお掃除も。拭き掃除をして、パパっと掃除機をかける。清潔な環境の維持はお姫さまにとっても、伺う私にとっても、帰ってくるママさんにとっても快適ですものね。
お姫さまの自宅にある肖像画。ああうらやましい。うちも描いてほしい!
「来れない日はご無理なく」
と言ってもらっていたのですが、お姫さまが気になって仕方ありません。
ひとりで待っている姿を想像するだけでいてもたってもいられない心境です。
だから10日間、欠かさず毎日通いました。
一度訪問が遅くなった日に、いつもはリビングにいるはずのお姫さまが玄関で私を待っていたことがあったのです。見た途端、愛おしくてたまらず抱きしめてしまいましたよ。
「がんばっているね。えらいねえ。すごいじゃない。たくさん食べてくれてありがとう。立派なうんちをしたのね。よしよし。ママさんちゃんと帰ってくるからね」
お姫さまを励ましながら、ママさんには日々便せんにびっちりと長い報告のお手紙を書き、お姫さまの動画や写真も欠かさず送りました。お互いを想い合っているのに離れ離れになっているお姫さまとママさんを繋ぐのが私の役目だと思ったのです。
長毛種のお姫さまにはブラッシングが必要ですが、イヤイヤするので充分にできなかったことが唯一の心残り。終盤は手櫛でムダ毛を取れるだけ取りました。
最後の仕事を終えた翌日、ママさんより「自宅に戻って元気なお姫さまに会えた」との連絡をもらったときは涙が溢れて止まりませんでした。
ママさんが帰ってきてよかった。またいっぱい甘えてね。
ほんとうに100点満点のおりこうです。健やかに生きていてくれてありがとう。
昨日、ママさんより海外のおみやげとお手紙が我が家に届きました。
お手紙の内容を紹介させてください。
田辺アンニイさま
おこのたびは永い間、○○○のお世話をありがとうございました。おかげ様で○○○は体調の変化もなく、むしろ出発前より元気なくらいです。アンニイさんを信じてお任せして本当に良かったです。心より御礼申し上げます。心ばかりの○○○○土産をお送りします。寒くなってきましたね。どうぞご自愛下さいませ。
読み終えた私は、自分が感じた重圧やハラハラやドキドキも含めて、お受けしてよかったと心から思いました。素敵なご縁に感謝しています。
LOVE
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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