「リリースすればよかった。どうしてリリースしなかったのか……」
何度かブログで告白していますが、私は彼を保護したことをたびたび後悔していました。
私の力ではどうにもできなかったのです。
いっときはフリーになった彼のいる保護部屋に入ることすらためらう日々でした。
保護部屋の出入り口あたりで私を待ち構えていて、扉を開けると本気で襲い掛かってくる。
「タッ!!」
「シャー!!」
情けない話、手に持ったフードを床にばら撒いてしまうほどドキッとしました。
私は捕獲箱で無差別に保護することが多いので、家に入れるまで個体別に性格や病歴を把握できません。保護後、たとえその猫が感染症などを持っていようと、老齢であろうと、性格がキツかろうと、数年前からいっさいリリースせずに里子に出してきました。
余命いくばくもない子は我が家で看取りました。
猫が住みにくいわが町に彼らを放ちたくないのです。
昔私がTNRした猫が外で殺鼠剤(毒)を食べて白い泡を吐いて無残に死にました。
イボクロと名づけた黒白の1歳くらいのハンサムな男の子でした。
うちの近所は猫にとって楽園ではないです。
しかし捕獲箱に入ったどんな猫もリリースしない、というのはむずかしいことです。里親募集の難易度が格段に上がるだけでなく、性格のキツい生粋の野良猫たちの扱いに手を焼くことも……。
“いせやん”あらため景虎は歴代の暴れん坊たちの中でもまちがいなく、最強でした(笑)。
チチも私も景虎が人になれるはずがないとまで考えていました。
けれどある日、私は突如あまぱんの力を借りてみようと思い立ち、それからは皆さまご存知のとおり、景虎の心の鎧が少しずつはがれたのです。
あまぱんの前だと「弟の顔」をする景虎
あまぱんのおかげで「条件つきタッチ」ができるようになり……
最終的にじぶんの恐怖心を克服するために睡眠導入剤を使ってこんなことまで^^;
⇒ 「カップル誕生」
ひさびさに記事を読んで吹き出しました。どんだけアホかよ?
(※よい子はまねしないでね。だれもしないと思うけど)
でも大真面目の作戦! 自画自賛ですが意外と観察的で緻密なんです~^^;
おかげで私は景虎の本質を徐々に知るようになりました。
と同時に景虎も私を知るようになりました。
私たちはとうとう知り合い、求め合い、擁き合える関係になれたのです。
時間がかかった分、感慨深さもひとしおです。かわいくてかわいくて。
景虎と出会い、私はますます確信を持つようになりました。
「なれない猫はいない」
「どんな猫も、何歳からでも、ちゃんと向き合えば立派な家猫になれる」
あまぱんや景虎が私に教えてくれたんですね。ありがたい。
もうお知らせしたとおりですが、景虎は卒業生サスケ&このはの家に婿入りしました。
「サスケ&このははどんなお家に行ったの?」
を思い出したい方はこちらをご覧ください。
景虎は約1年の保護期間中に数多の後輩たちに「卒業」を抜かされました。いろんな子たちを見送ってきた彼が、サスケ&このはの卒業後に限って鳴きながらしばらくウロウロとふたりを探していたのです。
そのときの記事を再度読んで泣きました。まさかこうなるとはねえ。
以前、遊びに来たMIHOさんが撮ってくれた写真↓
MIHOさんにビビったこのははこのとき隠れていましたが、サスケ、このは、景虎が703号室で仲良くルームシェアしていたのがおわかりいただけると思います!
サスケ、このは、景虎の3猫がまた一緒に暮らせるなんて……至福の限りですよ。
保護期間の長かった景虎は関連記事がたくさんありますが、ご面倒でなければどうぞクリックしてお読みくださいね。景虎の卒業を記念していくつかリンクしてみました。
慢性腎不全ステージ2の景虎を快く迎えてくださったご家族。お届けの日の様子や景虎の近況は次回につづきます。皆さまにも祝福してもらえたらうれしいなあ。
景虎の「保護」は長い道のりでした。一筋縄にはいきませんでした。
だからこそ、彼のたどり着いたゴールが私には燦々とまぶしいです。
景虎! おめでとう!
LOVE!
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