「みなさん こんばんは すっかり冷えこみ 秋らしい陽気になりました ごきげんいかがですか? わたしは 名のない 小ぶりな みけねこです」
「わたしの話を 少しだけきいてもらえませんか? 3日前 わたしは 信じた人の家に連れかえってもらえました 寒くなるまえに 家のなかに入るチャンス到来 胸がおどりました」
「わたしは もう ながく外でくらしています ヘルパーのFさんがわたしを知ったのは 2年前ですから いくつもの季節が わたしをとおりすぎていったのです だんちのちかくが わたしの寝床 かわいがってくれた人もいました わたしは 愛嬌ではまけません だれにでもスリスリするのがわたしの処世術 ごちそうをもらったり あたたかい手になでられたり これでもわたし 一部の人には アイドルだったのよ」
「でもやっぱり 外の世界は わたしには ひろすぎる気がしたのです こわいこともたくさんあったし さむいのも たまらなかった だからわたし 3日前は家に入れてうれしかったです
けれど 中に入ったのはほんのいっしゅん
すぐにわたしは ベランダに出され 2Fから地面めがけて叩きつけられてしまいました
わたしを叩きつけたのは だんちに住む小学校六年生の男子児童
ぜんぶを1Fで目撃したのは おなじだんちに住み おなじ小学校にかよう女の子
わたしをよく なでてくれたやさしい女の子
わたしは ショックと痛みと恐怖でまいりました ぼうっと女の子の悲鳴をきいていました いつもみたく 女の子のそばにかけよる勇気はありませんでした 物陰にかくれた わたしに 女の子が声をかけてくれたのです
“だいじょうぶ?”
だいじょうぶ とかえしたいところですが わたしはいま ぜんぜんだいじょうぶじゃないです 足痛い 耳も痛がゆい たすけてください」
「次の日 女の子は 家族を介護しにきた ヘルパーのFさんに わたしのことをいいました
“おばちゃんもかわいがってた あのみけねこ 昨日2軒となりの家の男子に ベランダから投げられて ひどいことされて ケガしてどっかにうずくまってる かわいそうだよ”
わたしを心配したヘルパーのFさんが わたしをさがしてくれました
なのにわたしは 隠れたままで Fさんにかけよる気力がありませんでした」
「ヘルパーのFさんは 仕事をおえ 帰っていきました だけど心は わたしのそばに置いていってくれたみたいです 翌日 カリカリの袋音をシャカシャカさせながら わたしをさがしてくれました おなかがへったわたしは 姿をみせるしかありませんでした」
「たぶんわたし 右前足 折れちゃった 床につけず パンパンに腫れています」
「耳もグジュグジュで 血がちょっと床にたれてしまいました」
「“殺されてしまうかもしれない 放っておけないよ・・・・・・” ヘルパーのFさんは わたしをだきあげ キャリーにいれ 自転車をこいで かえりました わたしをうちに連れていってくれたのです おせわになります ヘルパーのFさん ありがとう」
「ヘルパーのFさんが わたしのよこで でんわをかけはじめました
“もしもし タナベさん? 仕事先でみけねこを保護しちゃったのですが病院に連れていくお金の余裕がないの なんとか力を貸していただけないでしょうか?”
でんわぐちのタナベさんと しばらくわたしのはなしをしていたみたいです
そしてさっき タナベさんが わたしにあいに きました
ようこそ タナベさん
わたしは具合がわるいから あまりお相手はできませんが どうぞごひいきに」
「タナベさんが撮った わたしの映画」
「タナベさん わたしいつもはもっと美猫なんですけど・・・・・・」
「名のないわたしに タナベさんが 実葉(みは)と名づけてくれました おぼえてくださいね びょういんにも連れていってもらえそうです また思いっきり走れるようになりたいなあ」
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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