※ブログを連続更新中。遡ってお読みくださいね。
リビングの隅に置かれた猫用ベッドが保護犬まうの定位置
私がリビングに入ると、まうは地味にパタパタと尻尾を振る。
オドオド(キョロキョロ)の一辺倒だった目が最近やさしくなってきた。
期待をにじませながらどっしりと輝いている。
「まう」
名を呼ぶと、キラキラがいっそう増す。
きれいだねえ。神さまはなんて美しい犬をこの世に創り出したのでしょう。
まうの本能レベルの“咄嗟の逃げ”に対して、先日私なりに有効的な対策方法を発見した。
犬のトレーニングの専門家には笑われてしまうかもしれない。
しかし私は、これでまうと不毛な追いかけっこをせずに済むようになった。
寝室だと大胆に甘えてくれるまうが、リビングだとなぜか私から逃げ惑う。
子犬だとはいえ、元野犬の運動能力の高さは侮れない。
とてつもないスピードでリビングを駆けまわる。
同じ家にいるのにさわりたいときにさわれないさびしさ、焦り……。
まうもきっと不必要な距離感に苛まれ、生きづらかったと思う。
まうと私はそれらを一蹴する魔法の言葉に出会った。
「抱っこ!」
外を歩くのを怖がるまうは、私に抱かれるのを地面で震えながら待っている。
けれど、ただ抱きあげるだけだとまうが言葉を覚えない。
言葉を覚えなければ応用が利かない。
よって私は自分の行動をまうに短い言葉で説明している。
まうを抱きあげるたびに「抱っこ」と声をかけるようにしてきた。
まうは鳥が飛ぶだけでも、風が吹くだけでも、危険を察知してパニックに陥る。
そのたびに私は「抱っこ」と声を発し、まうを胸にしまった。
まうにとって「抱っこ」の一語は、ほんのり安心の結末を彷彿とさせる。
だからリビングでも「抱っこ」が通じるようになった。
動画のまうはフリーズぎみだけど、私は素直に進歩を喜びたい。
怖いな、どうしよう、あ! 今抱っこっていわれた、止まってみようかな、信じてみようかな、どうしよう、やっぱり逃げようかな、どうしよう、どうしよう……
迷いなく逃げる、から、逃げるかどうかを迷う、に変わってきたのが私にはわかる。
信頼関係がうっすらできてきたのを感じる。
まうはときどき私に依存し、ときどき私を頼り、ときどき私を信じる。
まずは「ときどき」を「たびたび」にしていきたい。
まうも私も、一歩一歩しか進めない。数段飛ばしもワープもできない。
だからこそ小さな願いが実った瞬間に感じるのは、その一歩が確実で豊かであったこと。
魔法は日常の延長上にあることをまうは私に教えてくれた。
まう、愛しているよ。
LOVE
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