我が家は多頭です。保護動物を入れると10頭前後になってしまうことも。
けれど私は、「個」で向き合うことを重んじてきました。
一頭一頭とじっくりつき合うとそれぞれの個性を知れてほんとうにおもしろいからです。
便宜上「お子たち」とか「保護猫たち」とひと括りに表現しますが、内心は不本意。彼らは「個」であり「束」ではありません。あ、今も私「彼ら」と書いちゃってますよね(笑)。
龍とキャッチについてもです。
龍とキャッチは似ているけれど、「束」ではなく「個」と「個」。
顔なんかはそっくりで、キャッチの白色の部分が隠れている写真などを見るとどっちがどっちかわからなくなることも^^; けれどふたりでひとつじゃなく、別々の自我を持っています。
※ちなみに性格も声もまったく似ていません。
だからご縁探しもまずは龍とキャッチをいったん切り離して考えてみたかったのです。
きょうだいセットに固執しすぎると肝心なものを見落としてしまう恐れも感じました。
龍は龍として
キャッチはキャッチとして個性を出せたらいいなあ、と。
うまくできた自信はないですが、それぞれの名前と特徴くらいは覚えてもらえたかな?
写真を撮りに来てくれたみいさんはその辺のことをよく理解してくれています。
だからそれぞれのピンばかりを狙ってくれました。みいさんありがとうね。
龍とキャッチのきょうだいセットに固執しなかった理由はもうひとつあるんです。
「ジョイ」の存在。
こちらの記事を読んだ方は気づいているかもしれませんが、龍とキャッチには「ジョイ」というきょうだいがいます。成猫サイズの3匹を一気に引き受けることがキャパ的に厳しかったので、私は2匹までなら預かりますと猫たちを保護したピチコさんに伝えました。
ピチコさんが私へ任せたかったのは、実は「キャッチとジョイ」。
ところが、引き渡しの日にジョイがピチコさんちのどこかに隠れてしまい、すったもんだでその日はどうしても捕まらず、急遽「龍とキャッチ」になったのです。
その話をピチコさんに伺ったとき、私は思わずクスリと笑ってしまいました。うまく言えないのですが、そんなもんです。もしキャッチとジョイが来ていたら、皆さまは「キャッチとジョイは仲がいいから離さないでほしい」と思ってくださったにちがいありません。でも現実的に、キャッチとジョイはもういっしょにいません。それぞれが別々の場所でケロッと生きています。
縁って不思議ですよね。
そんなこともあって、私は「セット」にどこか少し冷めた部分がありました。
けれど、お婿入り道具を準備しながら龍とキャッチを眺めて・・・・・・ふと手が止まったのです。
「セットにこだわらない」と言いながらも自分は真逆の場所にいる気がして。
なぜ私はこんなにも安堵するんだろう?
お見合いの日、極度の人見知りを起こし逃げ惑う龍の姿が頭をよぎりました。
「卒業」を機に龍とキャッチはまた環境が変わる。
龍もキャッチも703号室での暮らしにようやく慣れてくれたというのに。
少しずつ勇気を出して心を開いてくれたというのに。
新しい環境に緊張の連続だろうなあ。
しかし新境地に旅立つ龍の横にはキャッチがいて
キャッチの横には龍がいる。
そのありがたみが、心の底からじんわりとわき上がってくるようでした。
当初龍だけを希望してくれた里親さんに感謝します。龍をちゃんと見てくださったことに。
(※後日談ですが、龍を希望したのは奥さまで、ご主人さまと娘ちゃんはキャッチ派でした^^)
そして龍とキャッチの両方を迎え入れたいと正式にお申し込みくださった里親さんに深謝します。
お問い合わせのやり取りにていただいたメールの一部
お忙しい中ご返信ありがとうございます。
本来、龍くんとキャッチを引取りたい所なのですが、初めて猫との生活となるので
今回は龍くんを家族にお迎えしたいと考えております。
アンケート出来次第お送りいたしますね!
よろしくお願いいたします。
お見合いの直前に届いた里親さんからメッセージの一部
主人と動画を観ていて
龍とキャッチの仲の良さが
ひしひしと伝わってきて、2匹を離すのは悲しすぎると主人と話しまして、ぜひ2匹を家族に迎えたいと考えております。
キャッチの方にも応募はたくさんきているとは重々承知でのお願いなので、もう誰か候補の方がおられるならばそれに従いますので仰ってくださいね!
卒業後に里親さんから届いたメッセージの一部
本当に兄弟で来てもらってよかったと感動しちゃう写真撮れたので送りますね! 龍&キャッチを我が家に託してくれて本当にありがとうございました。ではおやすみなさい。
里親さんは猫との暮らしははじめてですが、以前は愛犬2頭と暮らしそれぞれの介護も経て大往生させています。2頭飼育の喜びを知りつつも、猫との暮らしがはじめてということで慎重に考え龍にお問い合わせをくださいました。私は責任感が強いゆえのご判断だったと思います。
けれど柔軟で慈悲深い里親さん。家族会議をし龍もキャッチも迎えると決めてくださいました。
この一連の動きで、私は人の真心に触れました。
と同時に、龍とキャッチを離したくないと意識していたのは自分も同じだと気がついたのです。
皆さま、応援ありがとうございました。ペコリ。
次回は龍とキャッチの新居に皆さまをお連れします。
LOVEふたつ
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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