里親


昨日、私はある里親さんのお宅を訪ねました。

その方は、当然のようにペットショップでチワワを買い、ルルと名づけ愛情をかけ、本やネットでチワワや犬などの情報をチェックしているうちに、次第にペッ トブームの真相に辿り着きました。自分の中で、同情とも罪悪感ともつかない重い気持ちが芽生え、それは日に日に大きく育ち、何か出来ることはないかと真摯 に自分と向かい合い、私が保護している小型犬にお問い合わせを頂きました。彼女のお宅はマンションの規約で飼える大きさは限られてしまいます。1キロ台の ルルちゃんとの相性も考え、小型犬ならもう1頭幸せにしてやれるのではないか、と考えてのお問い合わせ。

私が保護している小型犬は他にご縁が決まっていたので、お渡しすることが出来ませんでしたが、その後も色々な里親サイトをチェックして、私が掲載した違う 犬にも再度お問い合わせを下さいました。2度目もやはり、先にお問い合わせを頂いた方とのご縁が決まってしまったのでお渡しできませんでしたが、彼女に飼 われる犬は、きっととても幸せになれるんだろうと確信していました。タイミングの問題さえなければ、私は確実に彼女に犬を渡していたでしょう。それ位、 素敵な女性でした。

2度目のお断りからしばらくすると、彼女から、愛護団体からチワワの成犬を譲渡してもらった。そして、雑種の子猫の里親にもなったとメールを頂きました。

猫も?

彼女の雰囲気から猫を飼うことが想像できなかったのですが(犬好きだとばかり思っていたので)なんだか温かいメールが嬉しくて、心が解れた気がしました。

ボランティアでお手伝いした団体のシェルターで出会った猫が可愛いから猫にも惹かれたけど、チワワを新たに譲渡されることが決まったばかりだし、躊躇する 気持ちを抱えてシェルターを後にしたそうですが、次の日道路で轢かれて死んでいる子猫を見て、決心を固め、シェルターへ電話したそう。だから今は元々飼っ ているルルちゃん、新たに入ったチワワのプリン君、猫のまめちゃんの3頭のママになっています。

左が成犬譲渡されルルママさんの子になった飼育放棄されたプリン君、真ん中が元から居るルルちゃん、右が想定外の猫、まめちゃん(笑)。


自宅のエステルームでくつろぐ元捨て猫まめちゃん


先住犬ルルちゃんは終始、後から入ってきたプリン君のお顔をペロペロ舐めていました。ルルちゃんはちょっと人見知り屋さんですが、プリン君は人が大好き。こんな可愛い子を飼育放棄するなんて、どんな人だろう、顔が見てみたいと思いました。

昨日、お会いした時に彼女が言った言葉が印象的でした。

「猫のまめを貰う時、私が里親さんになれば、まめの代わりの猫が1頭新たに救われるんだと思った。だから決意した。」

その通りです。

犬猫を保護された段階で「良かったね!幸せだね!」と喜んでくださる方がいます。確かに、保護した段階で、その子は殺処分や野垂れ死にからは免れる。彼ら の未来は保護主や団体の手に委ねられ、彼らは幸せを掴む切符を入手できる。どうしてもご縁にいたらない場合でも、その殆どが保護主や周りの人に引き取ら れ、家族として終生暮らすことが出来る。あるいは、シェルターなどに残って、人に手をかけて貰いながら余生を過ごすことが出来る。だから保護した段階で幸 せになれる可能性が高いのは間違いありません。

けれど、もし「里親」が存在しなかったら。

私を例に挙げてみましょう。

私がブログを始めたのは2年ほど前。保護活動を始めたのは6年以上前。ブログで未紹介の卒業生も多数います(殆ど猫)。ご縁に携わった数はざっと150を 超えると思います。150頭以上の犬猫を里子に出した私の家には現在5頭自分の子、1頭保護犬が居ます。もし今まで誰も里親さんになってくれなかったら、 今703号室には、少なく見積もっても156頭の犬猫が居ることになる。勿論、世話などは出来ないし、現実的には有り得ないことです。里親さんを希望して くれる人が居るからこそ、次の子を保護する勇気が生まれる。私だけではなく、どの団体も、どの個人も同じだと思います。犬猫を入れて→出す→又入れる→出 す、を繰り返しながら進めていくしか思いつきません。だから私の活動に、里親さんは必要不可欠で、何を今更、言うまでもありません。

「里親」と言う言葉が放つ偉大なる安心感、犬猫への約束された未来。そして深い愛。
それに擁かれ、私は微力な活動をさせてもらっていると考えています。

だから全ての善き里親さんを心から尊敬しています。
うちの卒業生に限りません。
音楽に国境がないように、どこ出身の犬猫であったとしても皆同じ。同じいのちだから。

ルルママさんのように、私の卒業生ではないけれど、犬の、そして猫の里親さんになった方が周りに沢山居て、もっともっと増えて欲しいし、機会があったらもっともっと色んな方とお話したいし、善のパワーを沢山頂戴し、それを自分の希望にしたい。

勿論、不遇な犬猫を自分で保護してそのまま飼った、という方も同じです。

愛しいいのちを擁いた腕。
その温かさを知る人。
そういう人が大好きで、そういう人と出会う為に生きていると実感しています。

それぞれのキャパがあるでしょう。だから数を無理やり増やしたり、出来ないことを頑張って自分を傷める必要はありません。限界は誰にもあるのですから。腕に抱いたそのいのちが確かなものならば、それが何よりだと思います。

日本に沢山の里親さんが溢れ返りますように。
犬や猫を飼いたいと思っている方が、全て不遇な子にその眼差しを向け、数ある選択肢の中から「里親」を選びますように。

あ、最後に私の個人的な意見ですが、良くタイミングなどの問題で数度お断りされ、その後ペット ショップへ行って犬を買う方が居て「どの愛護団体も、どの個人ともご縁がなかったから仕方なく犬を買った。」という方が居ます。買ってしまったのであれ ば、それ以上のことは何も言えません。その子が幸せになることを祈るだけです。でもせっかく里親さんになろうと決意したのであれば、様々な譲渡会、それか ら各自治体が運営しているセンターの「里親会」等へ出席すると犬猫を譲渡してくれる可能性が広がります。センターの子などは、殺処分を免れて譲渡用になっ ている訳ですから、より多くの善い方が里親に名乗りをあげれば、より多くの数の犬が「譲渡用」としてのニーズによって処分を免れることが出来ます。尚、セ ンターへ行ってその中から1頭だけを選ぶことなど出来ない、という意見も沢山聞きますが、殆どのセンターは「譲渡用」の犬舎と「殺処分用」の犬舎の部屋を 分けているから、自分が選ばなかった子がすぐ横で処分されるという事ではありません。あくまでも私が知る限りですので、例外もあるかもしれませんが、皆さ まが想像している環境での譲渡ではなく、もっと行きやすいようなイメージになっているのが殆どです。勿論、譲渡用の犬だって貰い手がつかなければ未来はな いでしょうし、譲渡会の裏手には処分される犬達の犬舎がひっそりと佇んでいるでしょう。でも、何も直接殺処分現場を見るわけではないし、その横を通り過ぎ て犬を選びに行く訳でもないので、どんどんお出かけになるのも一つの手だと思います。

沢山の里親さんで溢れかえる世の中になりますように。
弱者こそ守るべき存在だと、多くの方が今一度再認識できる日本でありますように。

すっかり長くなってしまいましたね(汗)。
脳みそが完全に腐り果てる前に、書いておこうかなと^^;

「ルルママさん、美味しい手作りのお昼ご飯、沢山のお土産ありがとうございました。

ルルママさんはハハと同世代だけれど、とても美人さんで、お家も綺麗、そして心がとても美しい方です。お家でエステを経営しているので、ルルちゃんプリン 君、まめちゃんとはいっつも一緒に居られてみんな幸せそう♪ そして今、自分の周りの方に、ペットショップへ行かずに、犬猫の里親さんになることを必死に 勧めているそうです(笑)。周りの方も、幸せそうにしている可愛いプリン君やまめちゃんを見て、里親っていいねって思ってくれるとぼくは信じています。

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