大雪が降る前夜、一縷の望みをかけ捕獲箱設置。
夜中の3時過ぎまで粘ったけれど、無理でした。
箱、撤収。
パラパラと雪が舞いはじめた外を、空箱抱えひとり歩くむなしさ。
翌朝は予報通りの大雪。
憎き天候のせいで仕事Bに行けず。
家でダラダラ韓国ドラマを観ていたけれど、頭の中にあるのは「のりまき」ばかり。昨年6月27日の記事で保護したい猫がいるって書いたんですが、あれはのりまきのことでした。
何度も何度も失敗し、そのたび焦燥感や挫折感に押しつぶされそうに。私ひとりではどうにもならないかも。いっそ猫の捕獲を専門に活躍する方にお願いしてみようかとも考えました。近しい友人たちにも悩みを相談したりして。
チチも書いていましたが、のりまきは神出鬼没で、いつ会えるのか、どこを寝床にしているのか不明です。以前の餌やり宅が急に引っ越してからは特に会えなくなり、たまにすれちがっても、彼がどこに向かっているのかどこへ帰ろうとしているのか本当にさっぱりで。
でも、ここは猫にやさしい地域ではないので餌やりしている家は稀。さぶを保護した家の向かいの老人宅以外、餌やり宅はないはず。
ただ、老人とコミュニケーションが取れない私には、のりまきが何時頃出没するのか、何時頃消えるのか知るすべがありません。
たとえ捕獲を専門とする方にお願いしても、正確な情報を伝えられなければ成果は得られません。忙しい方々に無駄足を踏ませるだけです。まずは自分で努力をしつくすしかない。
ああ。
間仕切りのない世界からのりまきを連れ帰るむずかしさ。
またいつ新顔が増えるかわかりませんが、今のところ、近所を徘徊する野良猫はのりまきだけ。
最後の子をとりこぼしたくない。
連れて帰りたい。
観察すらできない猫を……いったいどうすれば?
8ヶ月間悶々でした。
その間に他の子たちを数匹連れて帰れたからそれでよしとしたかったけど、苦しかったから終わりにしたかったけど、どうしても忘れることができない性分で。
そこにあの雪です。
家の中で心穏やかにいられるはずなどありません。
雪がやむのを待って、私はまた箱を設置しました。
正直どこに箱を設置したらいいのかも謎だけど、もう賭けです。
雪の間、身動きが取れなかったであろうのりまきは、雪がやんだら必ず羽を伸ばしに外に出る。お腹もすいているはずだし、テリトリーのパトロールも怠らないはず。
だって猫だもん。
ほとんど勝手な想像と妄想でやる気を作り出し、箱を持って703号室を飛び出しました。
そして3回目の見回りの際、遠巻きに箱の扉が閉まっているのが見えた気がしたのです。
心臓がドキドキ高鳴りました。
小走りしたら思いっきり汚い残雪の上をすっ転びました。
でも、見間違いじゃなかった。
中にのりまきの姿を確認した瞬間から、涙がとめどなく溢れてきて、膝を折っての嗚咽です。
いつもは息を潜め、近所の迷惑にならぬよう気をつけながら、コソコソしてばかりでしたが、今日はダメ。溢れてくる感情を抑えきれなくて。
これはゴールでなくスタートですが、この上なく幸せです。
のりまきについてはどんな結果であれ、リリースしません。
皆さま、やったね!!
悲願達成ですよ。
昨日とはちがう心もちでのりまきのことを書ける。
堂々と!
のりまき、のりまき、のりまき!
のりまきの名を叫びたい!
ありがとう。来てくれてありがとう。
大雪の中ひとりぼっちで大変だったね。
絶対幸せにします。
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