土手から来た問題児


私たち夫婦はそれぞれひとつずつお願いしていました。

「逝くときはどうか苦しまず、眠るように逝ってほしい。直前まで食べてほしい。私が動揺しないよう、血など吐かず、下痢などせず、なんでもなかったかのように」

「逝くときはどうか週末にしてほしい。平日は会社があって見送れない。まーもが亡くなったとき、オレは火葬に立ち会えなかったのが心残りだったから」

土手から来た問題児は、ふたりの願いを聞いてくれました。

金曜の夜、まるで眠るかのように逝ったのです。

さんざん手を焼かせられたのに、最後だけお願いを聞いてくれるなんて、ずるい気もします。ゴンタがいなくなった我が家の静けさを、いったい何にたとえましょう。

大きな爆弾を落とされ、廃墟の中を右往左往している気分です。

お花などが届きましたが、今度UPします。生前より、皆さまには大変お世話になり、どうもありがとうございました。ゴンタにかけてくださったご厚情を忘れません。

気持ちの整理がつきません。

私たちも限界に近かったので、永遠に介護ができるとは思いませんでしたし、したいとも思わなかったけど、いなくなってみるとあの存在感がたまらなく恋しい です。数枚だけ写真を載せて簡単にごあいさつする予定でしたが、ゴンタファイルを眺めていたら、これもあれもと欲ばりになってしまいました。皆さまにもぜ ひ、見ていただきたくて。

土手から来た問題児、その名は「ゴンタ」です。

劣悪な環境の中、生きてきました。
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この犬たちには、雨風や暑さ寒さをよける場所もありませんでした。
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ゴンタは中央に写っています。ゴンタは13年、土手で踏んばってきましたが、KさんIさんがサポートしなかったら、実のところ、半年も生きられなかったでしょう。写真に写っている犬たちは、ゴンタも含めみんな死にましたが、私は絶対に覚えていようと誓っています。

土手で倒れ、血管肉腫の手術を受けた病院にて。悩んだ末、703号室で引きとろうと思ったのはこの頃です。もうすでに認知症でした。
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703号室に来たばかりの頃
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「あれ? ぼく、おしっこしちゃってる? ごめんなさい」
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多尿多飲のゴンタとの日々は、排泄物とたたかう日々でもありました。
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徘徊がすさまじいゴンタ。はじめの2年はおしめができなかったので、うちは昔の公衆便所の臭いでした。

「ぼくにいっぱいのペットシーツをありがとう」
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「おかげでぼく、快適でした」
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「ひとりでねんね」
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「ふたりでねんね」
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「つい、うたたね」
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「なにたべてるの?」
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「ぼくのまんま」
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「バルコニーでぐるぐる」
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通院風景
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北海道へ引っ越すまではKさんが主に担当してくださいました。Kさんの車だとゴンタがすっぽり入っていい感じで往復できるからです。

「病院にお泊まり。気晴らしにemi-goがぼくを屋上に連れて行ってくれたよ。お友だちもできました」
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「べべちゃんとおとうさんと」
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「へへ。おとうさんとおさんぽ。ぼく、あんよが上手でしょ?」
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「おとうさん大好き」
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「ぼくのこと、一度も怒らなかった」
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「おかあさんはぼくの洗濯係」
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「またうんち踏んじゃった」
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「だれかぼくのハウスに遊びに来ないかな?」
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「ほほちゃんが来てくれた。ぼくのお気に入りの場所をゆずるよ」
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「集団生活は、気遣いが大切だからね」
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「おかあさんの車でも通院したよ」
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「早く診察おわらないかな?」
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「壊しちゃってごめんなさい。わざとじゃないよ」
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わかってるよゴンタ。

ガムテープとロープで直るから大丈夫。

あああ。

あれもこれもあったね。

あああ。

あああ。

「おかあさん、助けて! ぼくへんてこな体勢になっちゃった。どうしてだろう? うまく立てない。あんよできない」
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突如、ほとんど一気に寝たきりになったゴンタ。これはその狭間でもがいている時の1枚です。正直、シャッターをきるのもためらわれたし、1秒でも早くゴン タの元に駆けつけなければならなかったのですが、これも現実だから1枚だけ撮りました。私にとっては、今も辛い記憶ですので公開するのは迷いましたが、ど れもゴンタの勇姿ですから。

この時期から、私は極端に外出を減らしました。

チチが居てくれる日じゃないと、家を出るのが怖いのです。

介助の手がないと、ひとりでは飲むことも食べることもできない。
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泣いて泣いて

もがいてもがいて

たっちたっち

あんよあんよ

「生きる生きる生きる生きる、ぼくは、ぼくは!!」
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当たり前ですが、ゴンタは最後まで生きました。

ここに愚痴りながらも、ある程度自分たちが納得した形で見送れました。エンドレスの鳴き声が辛く睡眠不足や近所迷惑にも本気で悩みましたが、ゴンタ自身が決めた命の終焉までつき合えてよかったです。

ゴンタが私たちに「ありがとう」じゃなくて、私がゴンタに「ありがとう」。どう考えても、こっちが正しいです。ゴンタのおかげで、ひとまわりもふたまわりも成長させてもらえたから。

ゴンタが亡くなってから火葬まで、私は二晩一緒にねんねしました。
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手を繋いで。ゴンタの大きな肉球がたまらなく好きです。
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亡骸に見えないくらい、穏やかなお顔でしょう?
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ゴンタは気むずかしい子だから、あっちへ行ってもお友だちができるよう、おしゃれさせました。emi-goにもらったお帽子。季節外れだけど、ゴンタはこのニット帽をつけて旅立ったのです。これであちらでも注目の存在になること必至です。

この子の旅立つ先が、「天国」と呼ばれる安楽な世界であることを祈りながら、私はゴンタを見送りました。一筋縄にはいかない2年2カ月でしたが、狂おしいほど、かわいい犬です。

最後の最後に、チチと私の願いを聞いてくれてありがとう。

でもこの喪失感はどうしたらいいんだろう。責任を取ってほしいくらい。

さようなら、スヌーゴン
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罪悪感を感じるなら、たまに夢に出てきてね。

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