べべ公は連日嘔吐ばかり。今日はマットの上で激しくやってしまいました。
持病があり、体調のコントロールがむずかしいです。
私は時間が空くとべべ公を愛車に乗せ気晴らしへ出かけます。
昨日は近所のクリーニング店に行くのにつき合わせました。
老犬とはいえ侮れません。迷子札つきの首輪、リードをしっかり装着。愛車の下にはフカフカのベッドを入れてあるので座り心地は抜群。べべ公は満足げなお顔を浮かべています。
子どもたちに大人気。愛嬌を振りまいています。
「わんちゃんもいっしょに中へどうぞ～」と言っていただいているので遠慮なく！
べべはこういうとき、静かにしていられるので母親は鼻が高いです。
大きな段差は両手でべべの愛車ごと持ち上げ乗り越えています。その際どさくさに紛れてべべのおでこにチューするのが好き。愛車を高く持ち上げ「ぶっチュー」。幸せ！
途中下車の場所は公園に決めました。
草の絨毯を踏みしめる小さな足。べべ公、15歳の春。
てくてくてくてく。いろんなお話をしながら住み慣れた町を歩く。
―――べべそういえばお母さん、幼い頃は引っ越しばかりだったんだよ。実は30歳になるまでに15回以上住所がかわったの。東西南北。あちこち行ったり来たり。流転の多い人生だった。お母さん地元がほしかった。自分のお城がほしかった。基盤がほしかった。
べべにもたくさん引っ越しをさせてしまったね。703号室にたどり着くまで4回も。ごめんね。
でもべべもお母さんも、あれから10年以上動いてないよね。703号室にずっといて―――
お話の最中のべべの表情はわかりませんでしたが、耳を傾けてくれていたと思います。
そのうちモゾモゾやっているなあと思ったら、べべがこっちを向きました。
「くるり」
景色を楽しめるようにしてあげたのに、お母さんの顔でいいの？
「ただいま～」
お留守番組に声をかけ、べべとふたりお城に戻りました。
べべはすぐさま定位置に向かい、おやつ催促の目線を送ってきます。
うん。そう。ここがべべの居場所だね。
毎日ここにいてくれてありがとう。
べべがいてくれるおかげでお城が華やぎます。
ＬＯＶＥ！
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