猫型の血糊

私はさっき、スーパー横の駐車場でいやなものを見ました。

できれば見たくなかったけど、ふと落とした視線の先に血糊を見つけたのです。

赤黒い血の塊はべったりと「猫の形」をしていて……変な言い方、まだフレッシュでした。

ほんの少し前にここで死んだ猫がいる。

身を切られるような寒さを必死に耐えた猫がベチャッと果てた生々しい痕。

私は足早にスーパーの中に入りました。

あの血の量はおそらく成猫……場所から推察するとバッグする車に轢かれたのか?

男の子だったのか女の子だったのか?

即死できたのか悶え苦しんだのか?

食後だったのか空腹だったのか?

なんのために生まれてきたんだろうね。

本当に悔しい。

 

不謹慎ですがひとつの死を目の当たりにして私はちょっと吹っ切れたのです。

実は保護猫いせやんのことをずっと悩んでいました。

IMG_1041

 

 

どんな表現をすればいいか……いせやんの人慣れはかなり厳しいです。

私がいせやんを保護したのはまちがいだったのかもしれない。

どこかでそう思っていました。去勢手術後、リリースした方がよかったのかなと。

先日保護した萌乃もまだ完全に人慣れしていませんし、慣れていない子を慣らすのはのちのちの喜びが大きいとしても渦中の消耗が激しくて。いせやんは特にね。

でも、あの血糊が一喝してくれました。

それはちがうよ、と。

 

私は年単位の時間がかかってもいせやんを家猫として卒業させたいです。

霧の中を抜けて。

1年かけても2年かけても。

IMG_1042

 

 

いせやん。

これ以上絶対お前さんからなにも奪ったりしないから、いつか心を開いてください。

図々しくつきまといいせやんを怒らせるかもしれないけれど私たちはいせやんを思っています。まんまるの目でよーく見ててください。私たちがあなたの敵か味方か、ちゃんと。

 

ありがとう♪

毎冬、保護活動をしていらっしゃるわらひよさんがイチゴを送ってくださいます。

IMG_0913

 

甘ーいイチゴ。チチや従姉妹のシェンシェンとみんなでいただきました。ごちそうさまでした。

 

ピチコさまよりフードとおやつ

IMG_1028

 

リジンのプレゼントをいただきました。

IMG_1030

 

ありがとうございました。いつもすみません。恐縮の限りです。

 

703号室卒業猫みも&あかりの里親さんが先日柿を持ってきてくださいました。

IMG_1026

 

猫の話に盛り上がりました。みも&あかりを大切にしてくださりありがとうございます。

IMG_1017

 

みももあかりも私が近所で保護した大事なお嬢さまです。特にあかりは車道のすぐそばで出会ったので保護をためらいませんでした。確実に交通事故に巻き込まれる場所だったので。

その彼女たちが、今はぬくぬく室内を満喫しています。

 

みも

image

 

あかり

DSC_3936

 

警戒心の強かったあかりがやんわりした雰囲気に!

いせやんにもこんな日が来るのかな?

だったらいいなあ。

私が見たいのは無残な猫型の血糊じゃなく、腹を天に向け無邪気に眠る猫の姿です。

私は理不尽に猫たちがベチャベチャ車に潰され亡くなっていくのが生理的にダメなのです。

生ゴミを漁る猫の形相も、寒さに震える猫の背中も生理的に無理。

嫌いです。

猫たちにその程度の生き方しかさせてやれない自分たち人間のケチさを思い知らされるから。

 

「うちにおいでよ」

1匹でも多くの子たちにそう言ってやりたい。

暖や食や憩いを分け合いたい。

 

私たちは“仲間”ですから。

IMG_0931

 

「はいっ」

IMG_0930

 

痛みを知るもの同士、ね。

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


54本の爪を切る

今週末はTOKYO ZEROの勉強会にはじまり、卒業猫たちのお宅へ伺ったり、私が応援させてもらっている腎不全でFIVキャリアの片目のキットくんのお家を訪問するなど、実に保護色の濃い土日でした。明日から仕事なんですけどがんばれるかなあ?

でも聞いてください。

私、すっごくいいことがあったのです。

人生の中でこんな思いを何度も経験させてもらえる自分は本当に恵まれています。

ある保護活動の用事で本日の午前中、私はマイ太郎さんとともに703号室卒業猫めい&じゅんのお宅へ伺いました。

jm (8)

 

 

ママさんがサンドイッチやお菓子やお茶を用意してくださいました。超おいしかったです。

jm (7)

 

 

人慣れ半人前(笑)、年齢不詳、FIVキャリア、よだれがひどかったためほとんどの歯を抜歯したこのお方。グッチ改め「めい」が我が家から卒業して半年経ちました!

jm (4)

 

そして、約7年うちの近所を彷徨っていたじゅん(のりまき)もセットでご縁を掴んだのです。保護当時、FIVキャリアの彼も消耗が激しくひどい貧血状態でした。

もちろん、生粋の野良ボス猫だったので触ることなどできませんでした。

703号室で若干軟化したじゅんですが、新しい環境に変わった途端不安になったのでしょう。

いい感じだった「人慣れ」が逆戻りし、シャー、ウー、必要以上に近づいたら本気のパンチ……と、とにかく荒削りのタフガイに変身してしまったのです。

夏頃遊びに行ったときは触れたのですが、まぐれに近い状況でした。

その日私が帰ったあとは触ろうとするとまた逃げる!怒る! がはじまり……

まあ触ろうとしなければお腹を出して寝たり美声でおねだりしたり幸せそうなんだけど。

でもせっかく人の手に慣れつつあったじゅんが触れない子になるのは惜しい気がして。

前置きが長くなりましたが……

 

そのじゅんの今日の写真です↓

jm (3)

 

 

この一枚を撮ったのは、私じゃなくてママさん。

私たちが帰ったあとに撮ってツイッターにアップしていたのです。見たとき目が丸くなりました。

 

「え? ママさんなにしてんの?」

 

感動が感動を呼びひとりでウルウル。ママさんはいつだってめいとじゅんを愛おしそうな眼差しで見つめ、距離を縮める努力をしてきました。だから当然の結果と言えるかもしれませんが、なんか無性にうれしかったのです。

私がさせてもらったことと言えば、54本の爪切り(笑)。

 

マイ太郎さん、ひなホプさんに協力してもらってバチバチバチバチ……

jm (6)

 

 

めいを洗濯ネットに入れるのも至難でしたが、じゅんが特にね^^;

猫コタツ内で籠城中の彼はコタツの布団をちらっとめくられるだけでドスのきいた声で唸る始末。正直怖かったしかわいそうな気もしたのですが、切れるときに切った方がいいので全員で猫コタツを囲みなんとかじゅんを洗濯ネットに入れました。

ネット内に入れたあと、私はじゅんを抱きマイ太郎さんとトイレに移動!

万が一じゅんが洗濯ネットを破って出てしまっても狭い個室内なら再トライできるから。

爪がスッキリ家猫仕様になったあとはネット越しにやさしく撫で撫で♪

jm (10)

 

 

手のぬくもりを思い出させる大切なコミュニケーションです。

小人姫さまも上手にお手伝いしてくれました。

jm (9)

 

 

しばらくしてネットから解放されたじゅんはめいとともにキッチンのガス台上へ逃げました。

 

「アンニイさん!」

 

ふとキッチンに近づいたママさんに呼ばれ振り返った私は、自分の目を疑いました。

jm (11)

 

 

写真ではわかりづらいですが、じゅんが目を細めうっとりの表情でママさんに撫でられています。むろん多少の緊張はあったかもしれません。しかし逃げようともせずにじっと佇むじゅんの姿に私は胸がいっぱいになりました。

糸口を探していたのは、じゅんも同じだったのですね。

慣れている子に接する機会の多い方には想像できないかもしれませんが、私は今保護猫いせやんで苦労しているのでママさんの気持ちが痛いほどわかるのです。

それでも、前向きにふたりをかわいがってくれるママさんを見習い私もいせやんと徐々に仲良くなりたいと奮起しました。よーし! 距離を縮めるぞ!

FIVキャリアの人慣れ度の低いシニア猫の家族探しは大変でした。

家族になろうと名乗りをあげてくださる方も勇気の要ることだと思います。

FIVキャリアの猫なんてめずらしくもないし長生きする子はたっくさーんいますが、こういう活動をしていると世間の風当たりの冷たさを痛感することがあります。

だからこそ私にとって、めいとじゅんの家族は希望であり自慢なのです。

心から感謝しています。ママになってくれてありがとう。

 

めい&じゅんのママさんからおみやげをいただきました。

jm

 

ひなさんもおみやげありがとうございました。

jm (12)

 

プライベートの女子友だちがフードを支援してくれました。ゆきこちゃん、ありがとう!

jm (5)

 

facebook友だちのOさまからはお菓子のようなコスメが♪ テンション上がりますね。

jm (2)

 

お友だちと母の店に食べに来てくださっただけでなく703号室POST CARDもお買い上げくださりありがとうございました。

 

今、譲渡活動で苦しんでいる保護主さんもいっぱいいらっしゃるでしょう。

そして猫と暮らしたいと考え猫ブログを徘徊している方もいるのではないでしょうか?

「条件のいい子」がかわいいのは当たり前で、かわいい子を希望するのも当たり前です。

でももう少し深いお心で考慮してくださる方が増えたら、シニアの子、シャイな子、キャリアの子、持病や障害のある子にも活路が見出せます。

日本は救いの手を求める弱者で溢れかえっています。

あなたががちっと掴んだ命は、あなたを映す鏡となるでしょう。

そしてあなたの行動があとにつづく人々の鑑となるかもしれません。

一緒に一歩踏み出しませんか?

里親になるってすばらしいですよ。

 

LOVE!

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


愛坊

本日のベストショット!

IMG_0339

 

遊びに来てくれたマイ太郎さんが私のカメラで撮ってくれた一枚!

来客中も私にべったりのさぶです。あ、私がさぶにべったりなのか?(笑)

 

お返しに私も撮りました。うちのほほを撫でてもらっているところです。

IMG_0345

 

ほほはちょびっとだけホストねこ役がいたについてきたようです。

今日は隠れずにお伴してくれました。

ほほ、えらかったね。どうもありがとう。

 

あぱまんはお客さまが来ると、食卓上ではりきって自己アピールします。

IMG_0178

 

声もいつもの倍の大きさ^^;

かしこいあまぱんは知っているのです。お客さまがいる前でねだれば、お母さんがあまぱんを黙らせるために根負けしてついついごはんをあげてしまうことを。

 

「そういう手があったか! ぼく 勉強になりました」

IMG_0303

 

いやごまちゃん、あんたはそんなことを学ばなくていいの。

我が家の愛坊たちはみんな元気です。

私が若干頭痛でヘロヘロなだけで。

家族募集中の保護猫ごましおはパチパチ写真を撮っていますが、もう一方の保護猫いせやんはまだ募集には遠い段階ですのでおいおい書きますね。現在は人馴れの壁をのぼっています。でも、たくさん食べて保護部屋内を飛んだり跳ねたりしているのでご安心くださいね。

今夜は簡単な更新でごめんなさい。

もうそろそろパソコンを閉じないと頭が割れそうです。

おやすみなさい!

今週もどうぞごひいきに♪

 

PS マイさん素敵な靴をありがとうございました!

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


2.想定外の新生活(ビビ)

お待たせしました。ビーナスあらためビビの新居へご案内します。

まず玄関。入ってすぐ目についたのが自作の飛び出し防止パネル! 高さがあり、薄く、足を引っかける場所がないツルツルのアクリル板なので、シンプルかつ機能的です。お見事^^

IMG_9895

 

洗面所の扉には猫ドアがついていました。

nauuu (3)

 

 

こちらはリビングの猫ドア。蓋をしてしまえば猫は通れません。

naff (3)

 

全体はこんな感じ。オシャレですね。

sotugy

 

本日もニコニコのおふたり。雨の中、外で待っていてくださいました。

nauuu

 

お届けに付き合ってくれたチチがビビをキャリー&洗濯ネットから解放!

nau (2)

 

ビビは戸惑いながらも奥さまが用意したねころんベッドの中に入りました。

sotugo (3)

 

ビビのために準備されたかわいいグッズたち

ana (2)

 

猫型のシステムトイレだとーーー!(萌)

nau

 

私は個人的趣味として里親宅の犬猫グッズを物色するのが好きなんです。たまに他の家具などにも目を奪われ思わず写真を撮ってしまうことも(笑)。もちろん了解を得ています。

最近で言えば、ウイあらため「むぎ」のお家のキッチンをパシャリしましたね^^;

 

今回目が釘づけになったのはこちらの食器棚↓IMG_9893

 

奥さまが奮発して買ったお気に入りの家具だそうです。いいなあ♪

bibibibi

 

ダイニングの窓には換気分の脱走防止柵が。窓がそれ以上開かないよう、ロックも取りつけられています。掃きだし窓は一面に柵が。手軽・安心、それでいて見劣りしません。

IMG_9894

 

スポーツマンのご主人さま。独特の雰囲気だったので初対面のとき、わずか10分で職業を言い当てました(爆)。私は人間ウオッチングが得意なのです。

naff

 

ビビリ中のこんぶ姫を囲って談笑

naff (2)

 

おいしいお茶とお茶菓子、ごちそうさまでした。美しい食器もパチ!

IMG_9897

 

人間だらけの集合写真↓

nauuu (2)

 

ビビにかかった医療費の一部をご負担くださったほか、お土産までいただきました。

sotugo

 

中身はピクルスとティ^^ 体によさそうです。ありがとうございました。

sotugo (4)

 

そしてこれが里親さんが送ってくださったビビの近況写真

IMG_9892

 

実はお届け日の途中から、ビビはねころんベッドを出てソファ下に潜り込んでしまったのです。触ろうにも奥に逃げ込んでしまって……。里親さんも私も、数週間はソファ下に篭城することを予想していました。シャイなビビの性格を考えると、そうに違いないと。

私にとって、ビビは素晴らしい女の子です。自慢の保護猫。我が家で心の鎧を半分脱ぎ捨ててくれました。だからこそ家族募集を開始できたのです。

でも、ビビが無防備なベタベタ猫ではないことを私は知っています。

新しい生活に馴染むまで相当の時間が必要だと考えていました。

そしてできることなら家族数の少ない落ち着いた家庭で静かに暮らさせてやりたかったです。

私はビビの保護主ですから、ビビを中心にあれこれ組み立てます。ビビに主軸を置いて家族探しをするのです。つまり「自己中」に近い意味、この場合は「ビビ中」になるんですかね?

けれどはじめて一緒に暮らす猫が、シャイで馴れるのに時間のかかる難易度の高い子で里親さんは幸せなのでしょうか? 一抹の不安が脳裏をよぎることも。

里親さんにも何度もご意思を確認しました。そのたびに、「時間がかかっても仲良く暮らしていきます」とお答えくださいました。ありがたいですね。

そのビビがねえ、想定外の新生活を送っているのですよ。

2日目くらいからもうこの状態に……

 

ひえー マジ?

あと猫じゃらしにご執心のビビ嬢の動画も送られてきました。

我が家では年下のクロンやごましおに遠慮してほとんど遊ばなかったのに。

ビビは自分が赤ちゃんのように甘えられる場所を探していたんですね。

だれだって本当は、無邪気に過ごしていたいよね。

ビビ、おめでとう。心からいいご縁だと思います。

 

「わたちもお兄ちゃんたちと仲良くやってるの」

lirpru

 

先に巣立ったシャロンあらためクロンも楽しい日々を送っています。

あああ!

どうしよう。私、半端なく幸せなんですけど!

 

かつくん「えー? なんだそのオチは? ハハが半端なく幸せなの? それにしても“ビビ中”ってなに? まあ言いたいことはなんとなくわかるんだけどね。

X212ビビ卒業おめでとう。快活になっていいんだよ。もっともっと脱いじゃいなよ。裸のビビも素敵だよ。あれ? なんかぼく、いやらしいこと言ってる? ここ、優良サイトですからご心配なく」

1 (348)

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


1.予想外のお見合い結果(ビビ嬢)

お待たせしました。これからビーナスあらためビビの卒業記事を2回に分けて更新します。

ビーナスは保護してくれたmegさんご夫妻に「ビビ(B・B ブラックビューティの意)」という名をつけられていました。

でも、これ以上ビビリになったら困るという理由で、703号室に移動した際「ビーナス」に変えたのですが……なんとこの度、また「ビビ」に戻ったのです。

里親さんが一生懸命考えてくださった新しい名が、保護したmegさんご夫妻と同じだなんて!

運命を感じて唸りました。う~む……すごい!

 

私 「今のままの状態だと、お見合いとかが成り立つか心配ですね」

megさん 「本当ですね。お見合いでかわいいと思ってもらえるか……」

megさん 「いい子なのに、自己アピールが下手なんですよねこの子は」

私 「お見合いで唸ったりしますよね。固まりますよね(笑)」

megさん 「はい……」

私 「まあ、気長にやります」

 

ev (4)

(写真:猫撮る氏

何度かビビに会いに来てくれたmegさんと私は、にらみを利かせるビビのケージ横でこんな会話を交わしていました。ビビは私たちの前で、人間に対する不信感を隠さなかったのです。

 

だからお見合いが終わったとき、私はmegさんとの会話を思い出し、ひとり涙ぐんでいました。

ビビの成長に、心が震えたから。

そして月並みですが、ビビを撫でてくれた里親さんのあたたかい手にも感謝せずにはいられませんでした。時間を作って遠くから会いに来てくれたのです。とびっきりの笑顔で。

保護動物のお見合いは、伺うかお越しいただくかになります。

個体の性格、移動距離、ご家族構成、環境などケースバイケースなので臨機応変に決めていますが、先に巣立ったクロン(シャロン)は伺う形を選び、ビビはお越しいただきました。

とは言っても、当時10頭もの犬猫がいた我が家ですから部屋数が足りません。

そこで私は、お見合いの少し前に、ビビをベッドごと洗面所に移動させました^^;

ev (5)

 

ビビ、ごめんね。

いろいろ考えたんだけど、703号室でビビと里親さんがゆっくりコミュニケーションを取れるのはこの空間だけなの。

お姫さまなのに、洗面所でお見合いなんてかわいそうだけど、辛抱してね。

 

里親さんご夫妻を洗面所に案内して会ってもらうことに。

ev (11)

 

ああ、すみません。

 

えーっ!

ev (10)

 

お、お姫さま……まんざらでもない?

megさんと交わしたあの会話を、脳内で反芻……

お見合いが、成り立った!!

 

「やるときはやるわよ」

ev (3)

(写真:猫撮る氏)

 

「やるときは 本気で やるわよ!」

ev (2)

(写真:猫撮る氏)

 

ですよねー!(媚)

ビビ嬢を見直しました。いえ、尊敬します。

 

お茶を淹れながらリビングにて細かい話をはじめました。

ev (9)

 

里親さんはiPadを持参です。

私がお家の写真を撮ってきてくださいとお願いしたから。

 

「iPadの方が画面が大きいので田辺さんが見やすいかなと思いました」

ev (7)

 

深い心遣いにお人柄を感じました。いいですね。

我が家でのお見合いの場合、お家の写真を事前に拝見するのは私にとって重要です。私が見たいのはプライベートではなく玄関や窓周り。そう、安全を守るために脱走防止策を里親さんと一緒に考えていくのです。現実的に、具体的に。

それだけではありません。

新居の間取りをある程度自分の頭の中に描くことで、保護動物の円滑な新生活のイメージを創り出し里親さんに的確にアドバイスするのも私の役目です。

そのかわり、私の方も里親さんが求める情報をできる限り開示し透明度を高める努力をしたいです。保護主だけ偉そうにあれこれ詮索し、上から目線で指図するのではなく、双方がフェアな状態で同程度の情報をシェアするのであれば希望者さんも納得してくださるでしょう。

相手の連絡先を知りたい場合にはまず自分の連絡先を伝え

相手のご年齢やご職業を聞きたい場合にはまず自分から名乗り

相手の将来のビジョンを伺いたい場合はまず自分のビジョンを話します。

 

「赤ちゃんを産むんですか?」 「引っ越しますか?」 「転勤は多いですか?」

詰問攻めで相手を困惑させるよりも

「私は人間の子どもには恵まれませんでした。失礼を承知でおたずねいたしますが……」

「我が家は分譲マンションで引っ越す予定はございませんが、●●さまはいかがでしょうか?」

「我が家は転勤はございませんが……」

自分の状況を伝えたあとで、自分の知りたいことを聞く分にはいいですよね。アンフェアで一方的な譲渡は避けられるかなと。あくまでも私の考え方ですが。

 

長くなってごめんなさい^^; リビングは和気藹々の笑顔にあふれました。

ev (8)

 

はじめて猫と暮らすご夫婦ですが、責任感が強く慎重なおふたりです。

お若そうに見えますが、私と同世代なのでオトナです(爆)。

ev (6)

 

はじめはペットショップでの購入も検討したのですが、奥さまのお知り合いが保護猫の里親になったのを知り、あれこれ調べるうちにご自分たちも里親になることを希望されたそうです。

善き方から善き方へ……じわじわ広がっているんですね。

こうしてビビのお見合いは、無事に……どころか、楽しく 終わりました。

里親さんからカステラとかぼちゃのクッキーのお土産が! ありがとうございました。

ev (12)

 

後日、準備が整いつつあった里親さんからメールが^^

ev (13)

 

ビビグッズを揃えていたらうれしくなりつい並べて写真を撮ってしまったらしいです。

お見合いの時にビビが篭城していたねころんベッド(まるぽこの母さまからのプレゼント)がかわいくてお揃いで買ってしまったんだとか。

安心の譲渡は、保護主である自分の精神衛生にも繋がります。

これからも心と心を結ぶご縁探しを目標にがんばります。

 

ビビ、お疲れさま!

ev

 

次回はお届けの日の写真をご覧ください。

最後までお読みくださりありがとうございました。長かったから目がお疲れになったでしょう?

ブラック・ビューティに免じてお許しください。

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク