昨年の3月に保護して以来、私はずっと「あかり」と名づけた女の子の未来と行く末を案じていました。
保護したのはうちの近所。
あかりは大きな道路のヘリをオドオド歩いていました。
その姿にこちらが緊張を覚えたほどです。
あれじゃあ、轢かれるのも時間の問題だと。
新顔だしきっとテリトリーではないはず。
お腹が減りすぎて食べ物を求めてさまよっているうちにこんな大きな道路まで。捕獲箱を仕掛けてみるとあかりはすぐに入りました。やっぱりお腹が減っていたのです。お腹には子猫が入っていました。妊娠中の猫の食欲はすさまじいのです。
妊娠していたものの、保護当初のあかりはおばあちゃんにも見えました。老けていて……外暮らしに疲弊し完全に老猫の形相です。
苦労していたんですね。
家に入れてみるとこれがまた大変で。
はじめのころは威嚇しまくり。
それも通用しないと知ると、今度はひたすら固まる作戦に出ました。
猫じゃなくて、岩なのです。
どんなに話しかけても撫でても、心を開こうとしない。
しっぽを丸め足を踏ん張りにらみをきかせる。
その頑なさに私の方がねをあげそうでした。
人慣れ作戦に協力してくれていたチチも
次第に「こりゃむずかしい。岩だよ」などと吐き捨てる始末(笑)。
もちろん、時間のあるときには触ってくれましたが、同じくらい頑なだったひかる(はな丸)もいたし……そのうちなんとなくチチがはな丸、私があかりの担当になって。
数ヶ月間はほとんどケージで過ごしてもらいました。
環境に慣れたあと、ケージから出す運動時間を決め、ケージに戻ってもらいたいときは缶詰をケージに入れ、缶詰ほしさにあかりがケージに入ったらさっと鍵を閉める感じで。
でも、環境には慣れても人には慣れない。
あかりの根深い人間不信をどう溶かせばいいのか。
とにかく毎日私はあかりに絡みまくりました。
ごはんを減らして空腹状態を作り、一歩でもこちらへ近づいてもらう。
そしてケージに逃げ帰ったあとはひたすら撫でる。撫でる。撫でる。撫でる。いやがってもなお。
他の子が1週間程度でできることを、あかりは2カ月かかります。
臆病で慎重で繊細なのです。
卒業猫アー太郎プー太郎コンビ(あーちゃん、ふく)にも協力してもらいました。あーちゃんとふくは脅し役? で、ほほ、あまた、私が庇う役。当時の保護猫たちも含め家族が一丸となりみんなであかりの心の鎧とたたかったのです。
二歩進んで一歩下がる。
一歩進んで二歩下がる。
あかりはあかりのペースですこーしずつ、こちらに向かいはじめてくれた気がします。だからこそあかりを充分に理解してくださる方でないと、ご縁が成り立たないとも思いました。現に一度トライアルで失敗させていますしね。
もしもう一度出戻ってきたら、そのときはあかりをうちの子にするつもりでした。覚悟を決めたら不思議と気持ちが幾分楽になり、肩の荷が重く感じすぎなくなりました。
あかりのご縁はね、私側からお願いしたのです。
このご家族ならばと何カ月も悩んだ末に勇気を出して自分から電話。むやみやたらにごり押ししたんじゃないですよ。2頭目を漠然と考えていらっしゃることを お話していましたし、めったに私のブログにコメントを書かない里親さんなのに、昔ブログで行った保護猫の人気投票であかりに票を投じてくださったこと、里 親さんのお人柄、環境……総合的に考えた上です。
あかりはたぶん、一生、「完全なる無防備キャラ」にはならない気がします。ある程度人慣れしても警戒心は残るでしょう。パニックを起こした際に無理に近づ くととっさに逃げ、脱走などの事故に繋がりやすいです。脱走防止についてのお願いを里親さん方にはひととおりしていますが、あかりは特に注意が必要になる かと。
その部分でも今回私がお願いした里親さんは完璧な方で、環境を考えるとこの上なくあかりにマッチする気がしました。
電話で話した数日後にご夫婦であかりに会いに来てくださることに。せわしい師走なのに、快くお時間を作ってくださいました。
卒業猫みものパパさんママさんです!!
みももなかなかご縁が決まらなかったんだよね。みもの卒業後、みも家とは家族のようにつき合わせてもらっているのです。みもんちなら安心できます。私が!
かわいいお土産、医療費もありがとうございます。
年明けに正式にあかりを迎えたいとのご連絡をいただきました。飛び上るほどうれしかったです。今みもとあかりの間にはまだ若干距離がありますが、広いお家の中それぞれが折り合いをつけながら上手に暮らしてくれると信じています。
やったね美猫さん♪
次回はあかりのお届けのときの様子や会いに行ったときの写真をUPしますのでお楽しみに^^
あかりの赤だるま開眼です! まつ毛も描いてくれてます。
それにしてもみも、あなたひどいわね(笑)。
パパの手が傷だらけじゃないの!
PS また豪雪ですね。外の子たちを思うと胸が痛みますが外にのりまきがいなくて本当によかった。
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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