2021年12月5日の深夜23時過ぎに、信くんは旅立っていきました。
生前気にかけてくださった方々には心よりお礼を申し上げます。
11か月しかいっしょに暮らせなかったけれど、信くんの独特の儚げな雰囲気がかわいくて仕方ありません。信くんの面影がこの家のあちらこちらに深く残っているのを感じます。
現に私は、歯を磨くときも顔を洗うときも信くんがいないのがしんどいです。
最近は洗面所にいたから、一瞬、信くんを探してしまう。
信くんは不思議な猫さんで、胸にペタッと貼りついてくるのですよね。
保護当初より腎臓が悪かった信くんですが、本当によくがんばったと思います。
とくに、最後の約一か月間はすごかったです。
あああ……これが奇跡なんだなあ、と感嘆するほどに、私は信くんの命の炎の強さを見ました。
口からダラダラと血を流しながら重病に伏る姿を前に、「もういよいよか……今晩を越えられないかもね」とチチと覚悟をしたにも関わらず、信くんは一回、そこから見事に立ち上がりました。
自分で食べて飲んで、いろいろな言葉をかけてくれました。
信くんが放った一筋のあたたかい光のおかげで、明るく、幸せな日々を過ごせたのです。
信くんが私たちに惜しみない希望をわけてくれたことに感謝しています。
あまり動かなくなったのが金曜日の深夜あたり。
でも、土曜日も、日曜日の朝も、シリンジごはんを食べてくれました。シリンジを噛みながらちゅるちゅる中身を吸うのが信くん流。ちょっとワルそうなお顔を浮かべて……愛らしさこの上ないです。
呼吸が早いのが気になり、翌日酸素室をレンタルしようと決めてからたったの半日で、信くんは逝きました。亡くなる4~5時間位前からは息が苦しそうだったのですが、酸素室の運搬業者さんがお休みだったので、どうすることもできなかったのです。
信くんなりに元気に動けているうちに、未来を予想して酸素室をレンタルすべきでした。
それが私の後悔です。
生き物と暮らしているので、自分の行いに後悔がひとつもないと言ったらおごりになります。
ウソにもなります。
けれど私は、小さな後悔こそいくつかあれど、自分のしこりになるような大きな後悔はありません。
きっと足りないものもあったでしょう。
しかし、私が持てる時間、環境、ほかのお子たちとのバランスの中で、私は1日も欠かさずに信くんのケアをしました。信くんは、文句もいわず、よくつき合ってくれました。
信くんを支え、信くんに支えられ、私たちは一ページ、一ページを埋めていきました。
最後の夜の信くん
お口のまわりには、一生けん命に飲み込んだ朝ごはんが少しついています。
この写真を撮ったあと、信くんはニャーと鳴きました。
私はカメラをしまって、チチとふたり、信くんに話したいことを伝えつづけました。
しばらくは信くんと目が合っていたのですが、信くんは大げさに息を吸って吐いて、いつの間にか動かなくなったのです。想像よりずっと穏やかな最期だったのが救いです。
駆け足で行ってしまった信くんとお別れするのは悲しいです。
けれど、信くんと家族になれたことはとてもうれしいです。
信くんは今、リビングのドライアイスのベッドの上で永眠しています。
あっためたり冷やしたり、信くんごめんね。
ゆっくりとさようならをしたくて、金曜日の朝までいてもらうことにしました。
クリスマス用のオシャレなバンダナをつけていますよ。かなり似合っています。
どのお子の一生も、みんなたったの一度きりなので大切にしていきたいですね。
さぶ、すずらん、みーちゃん、保護猫あゆむくんともしっかりと向き合っていきます。
お読みいただきありがとうございました。
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