合掌、さよならシロ


シロはまだ生きている、そう書いたばかりなのに、シロが亡くなったことを知りました。
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合掌。

シロの冥福を祈ります。いや、祈るよう努力します。

シロのきれいな顔にできた涙やけは、シロの流した涙の跡。
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この子はなんのために生まれてきたのでしょう。ボランティアの手が入っても、最低限の生活しか得られなかった。家族のいない犬猫たちの末路を表現する言 葉、当てはまる言葉が見つかりません。シロは不妊手術を怠った飼い主の飼い犬が産んだ子でしょう。でも、他の地域の土手には、得意げな顔でワイマラナーを 飼っているホームレスがいるそうです。

ワイマラナー、知ってますか?

ショップでもあまり見かけませんよね。誰もが憧れる精悍な大型犬です。ホームレスがお金を出してブリーダーから買ったのではないんです。ワイマラナーを捨てた飼い主がいるんです。その飼い主は、鬼の顔じゃなく、笑顔も纏う「普通の人」でしょう。

誰にでも犬猫が飼えるわけではありません。

誰もが飼っていいものじゃないんです。

保護主たちの厳しい譲渡条件の意味を考えたことはありますか? 飼いたいのになかなか譲渡してもらえない人たちがかわいそうですか? それとも、こうやって捨てられる犬猫たちがかわいそうですか? どっち?

最近は意味不明な理由で希望者さんを断る保護主もいるそうで、理不尽に断られた里親希望者さんを気の毒に感じることがあります。でも、「里親」になりたい なら、不遇な犬猫たちを直接的に1頭でも救いたいなら、めげずに、いろんな保護主さんに問い合わせてみてください。熱意と適切な環境があれば、必ず伝わり ます。譲渡に繋がります。

うちの里親さんたちの中には、他の保護主さんに断られた方も多くいます。でも、私はちゃんと考えた末に、大切な犬猫たちを譲渡した。だからあきらめず、お問い合わせください。

シロのような子がたくさん待っています。
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本当に本当にどの保護主さんからも譲渡してもらえない方は、今一度お考えください。

果たして、自分が犬猫を幸せにできるのかを。

去年、我が家にいたフレンチブルのジャンは、マンスリーレオパレスに住む、20歳の女性からお問い合わせがきました。ちゃんとしたお家に引っ越すお金がないそうです。でも、どうしても犬がほしい、そうメールに書いてありました。

その方をお断りした私は、当然のことをしたんだと思っています。

そしてその方からの返信を読んで、あおざめました。

「いいです。じゃあ、貯金して犬を買いますから」

犬が飼いたいなら、まずは引っ越し資金じゃないの?

犬猫は野生動物ではないので、人間の庇護なしには生きられません。1年や2年飼うことは誰にでもできる。15年、20年、彼らを愛せる方に、彼らを託したい。

最後にもう一言だけ。

犬猫を飼っている方は、ぜひ、不妊手術を考えてください。シロのような子を増やしたくない。

土手の中で生きて生きて生き抜いた、シロを忘れません。
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いろいろ書かなければならないことがあるのですが、涙が止まらないので、それはまたにします。

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