両手いっぱいの保護猫たち


夜中にうだうだと感情的なことを書き、恥ずかしくなり消しました。よくあるパターンです。どうして夜中は感情的になるのでしょう。お酒も飲んでいないのに理性をすっかり失うことがあります。

なにが言いたかったのかと申しますと……

実はよくわかりません。

ただ、溢れてくる感情のままにキーボードを叩いたまでです。

私は精神病だと思います。

外に出るのが怖いです。

風に揺れるビニール袋や大きな石が猫に見えてしまう。

車を運転していても、目の前の潰れたダンボールに気づくとハッと背筋が氷ります。

轢かれた茶色の猫かと錯覚して。

去年は外に出るのがとにかく億劫でした。

血だらけの福多朗を保護した道を歩くだけで動悸が止まりませんでした。福多朗の両足としっぽを切断してしまったのがトラウマなのか、壊死した足を引きずって泣き叫ぶ福多朗の姿が心臓にこびりついてしまったのか。

スーパーに行くのも病院に行くのも職場に行くのも犬の散歩に行くのも恐怖でした。社会生活を営むのが困難に思えたほどです。

犬猫たちへの強い情は、ときに自分の負担に繋がります。

こんなに愛さなければ、もっと笑えた。

コンクリートの上の彼らに気づかなければ、違う意味で人生を謳歌できた。

外の子は私が捨てたんじゃない。私以外の誰かが捨てたのに、ごめんなさいの気持ちでいっぱいになる。すごく責任を感じるこの生き方は疲れます。

昨晩もあかりやプー太郎や千吉について考えました。

どうしたら里親さんが見つかるのか。そればっか。

そうしたらプップと目が合ったので、試しに名を呼んでみたのです。

「プップ~」

「あかり~」

「あまた~」

名を呼ばれた猫たちは呼んだ順に返事をしながらわたしの元へ駆け寄ってきました。返事はなかったけど、あかりもプップたちに紛れて走ってきました。

私めがけて全力で。みんな嬉しそうです。

夜だから、私を見上げる6つの目がまんまるキラキラで。

周りに集まった猫たちの顔を拝みながら、ひとりずつ撫でました。

プップはなぜか超ごきげんで、私に体当たりしながら甘えてきました。

あかりも前方を塞ぐプップをかわして近寄ってきました。

喉からゴロゴロ音を発しながら一歩一歩私の方へ。

幸せにしてもらっているのは、私の方だったんですね。

信じてくれてありがとう。

頼りにしてくれて光栄です。

たかが保護主の分際で、限りなく大きな幸福感を味わわせてもらっているのに「損」だなんて、とんでもないことを言いました。

こんな得な生き方があるでしょうか?

胸に飛び込んできた猫たちを思いっきり抱きしめました。

ぎゅう~~~っ

あったかい……

私の大胆な行動に驚いたあかりが飛び退きましたが、至福です。

満足した私は、チチの寝室で寝ていた千吉を起こし名を呼びました。

「千吉!」

「にゃ~!!」

眠そう顔をしながらも元気なお返事。

名もなかったこの子が、短期間で自分の名前を覚えたのです。

なんて尊いことでしょう。

あなたたちと過ごせる今は、なににも代え難い。

でも、お問い合わせは大歓迎!

むしろお待ちしています。
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