さぶの身体には今、さまざまな管や装置が設置されています。
静脈点滴の留置、胸部のドレーン、鼻のカテーテル、術後服やエリザベスカラーも外せません。
でもこれは、永遠にはつづけないつもりでやっています。
いっときの辛抱、そうさぶに言い聞かせています。
さぶは、ちゃんとわかっています。
「いじめられているわけではない」ことを。
膿胸は、大きくわけてふたつの治療方法があると認識しています。
ひとつは、内科療法メイン。針を刺して、溜まった膿を抜き、抗生物質の投与をつづける。苦しそうなら、高濃度の酸素室に入れて、呼吸を楽にする。さぶは最初、これで1週間様子を見ました。
私がさぶに全身麻酔の負担をかけたくなかったからです。
しかし、3種類の抗生物質を投与しても、膿は引きませんでした。自発的な食欲もありません。
これでは、じりじりと体力を消耗し、大げさ抜きで、いずれは餓死してしまいます。
せめて、さぶに食欲があれば、じっくり構えてもよかったとは思います。
生命維持に必要な量の半分にも満たない程度ですが……私は、さぶにシリンジでごはんをあげていました。病院に通って、毎朝です。ゆちゃん、キドナをありがとう。飲ませていたよ♡
ですが、呼吸が苦しいさぶにとって、シリンジごはんは、ほんとうにかわいそうでした。
あげながら、自分の気が狂いそうになるのを感じました。
だから、さぶに、提案とお願いをしたのです。
さぶを早くラクにするために、いったん負荷をかけさせてもらう、と。
膿胸の治療のふたつめ、外科的に胸部ドレーンを設置する。同じ麻酔で鼻カテーテルも通して、栄養を鼻から入れる。決断をするまでに、1週間かかってしまったのは、老齢で(腎性貧血が少し見られる)慢性腎不全のさぶへの負担を考えてのことでした。
大巻先生とは、よく話し合って、最後は祈る思いでさぶの命を託しました。
「どちらが、さぶはラクになるでしょうか」との私の質問に、「ドレーンじゃないですか? ドレーンが入れば、(胸の中を)ジャブジャブ洗えるので。まあ、決めるのは田辺さんなので、どちらにしても、後悔のないようにしてください」と、さわやかに答えた先生です。
大巻先生とはつき合いが長いので、ふだんは慎重な先生が、「攻めの意見をくれるうちが華」だと思いました。きっと、潜在的にも意識的にも、先生は自信を持っているのです。
もちろん、すべての責任は、選択をした私にあります。
だから、身震いが止まりませんでした。
ちなみに先生も、術後に一度、さぶの血圧が急降下した際には、手が震えたそうです。
あとから話を聞いて、震えるほど真剣に取り組んでくれたことに感謝しました。
「目がさめたら ごちゃごちゃついてるな」
監視カメラも、2台くらいついています(笑)。
「成功したのか?」
うん。そうだね。さぶ、お疲れさま。どうもありがとう!
まず、朝晩、溜まっている膿をドレーンから簡単に抜いて……
生理食塩水を入れ、さぶの身体をふたりがかりで持ち上げ、(結構大胆に、アナログに)左右にシャカシャカ振って洗浄します。Xに動画を載せているので、よかったらご覧ください。
鼻カテーテルからの食事風景
鼻カテーテルが抜けないように、顔に縫いつけています。
黒い糸が痛々しく見えるかもしれませんが、鼻カテーテルは、今のさぶの命綱です。
鼻カテーテルのおかげで、栄養があっという間に入るようになりました。
もちろん、一生、こんなことをしません。病気が快方に向かうまでの間限定です。
エネルギーを蓄えることができるようになったさぶは、体力が増して、食べる気力をわずかに取り戻しました。なんと! 今朝は、自分の口で、出されたご飯を完食したそうです。
さぶにとって必要なものを取り入れて、不必要なものを排出する。
いい循環を生み出すための賭けが、成功したのです。
うちは、ペット保険に入っていないので、やればやるだけ、働かなければなりません。
精神的にも、さぶが心配で、常に緊張しています。
けれど、私は、自分の考えを押し通す一方で、さぶの考えもしっかりと聞いているつもりです。
さぶは、いい形で、703号室に帰ってくる。
たとえこの先、さぶの命は長くないとしても、さぶは、今回を乗り越える、そう信じています。
皆さま、あたたかいまなざしをありがとうございます。
ふふ。朔太郎くんのママさんがラインでローソンの商品券を送ってくれました。感謝♪
いろんなのがあるのですね。つかわせていただきましたよ。
私は相変わらず、仕事でバタバタしていますが、お子たちはみんな元気です。
仕事の合間に笑平と、しょっちゅうお散歩に行っています。
保護猫ちゃみは、快食快便ですよ。
「バナナください」
ダメダメ!
ぱっくんの皮膚のことも、近々ぜひ書きたいです。我が家、実はすごいことになっていたのですよ。
心に余裕が持てるようになったら、話を聞いてくださいね。
皆さまと皆さまのお子たちが、心身ともに幸せで健やかでありますように。
LOVE
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
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