愛を纏う犬2

~四人目の飼い主 後~

一見爽やかな風景に遭遇することもありました。

違う犬のテントを目指して歩いていると、タロウとホームレス夫婦が散歩している姿が目に飛び込んできて、それは不幸と緊張が続く土手の中で、束の間の小さな希望のような瞬間でした。

「こんにちは。タロウとお散歩ですか?」

「ああ、たまにはこうして歩いてやらないとな。運動不足じゃ可哀想だから。」

「良かったね、タロウ。いっぱい運動して逞しくならないとね!」そう話しかけると、タロウは心底嬉しそうな顔をして、私の手に優しくキスしてくれました。

そんな日の夜は、安定剤を飲まなくても落ち着いて眠れます。タロウの嬉しそうな顔を思い出し、深い眠りに吸い込まれていく心地良さは、ちょっとした媚薬のようなものでした。

でも、そんな日は長くは続きません。それが土手犬タロウに課せられた運命だったのかも。四人目の飼い主も又、タロウを置いて去って行きました。

~五人目の飼い主~

四人目の飼い主のテントを訪ねると、中から見知らぬホームレスの男が出て来ました。

番犬として吠えるはずのタロウは吠えず、明らかに動揺している素振りで、紐が伸びて自由が利く2m程の範囲を行ったり来たりしていました。

「こんにちは。タロウに薬を与えに来ました。ここに居たタロウの飼い主のご夫婦は?」
と話しかけてみると

「もういねぇよ。生活保護の申請が通ったって。ここを出て、アパートに越して行った。このテントと犬は俺が貰った。」

「そうですか…。」必要以上に関わらないように気を付けているので、私がそれ以上のことを聞く事はありませんでしたが、素朴なタロウの佇まいが、とても惨 めに思えてなりませんでした。そして、神様がいるとしたら、一体何の為にこの犬に要らぬ試練ばかり課しているのか、聞いてみたい気持ちになりました。うま く言えませんが、この犬のこの状況を作り出した全てのものに、漫然と怒りのような感情を抱き、自分の微力さに辟易しました。

土手通いが、だんだん耐えられなくなってきました。自分を制することにも、結果が出ると信じながら演じてきた「温和な女の役」にも、もう耐えられなくなってきました。

タロウ、また飼い主が変わってしまったね。
前、タロウに頑張ってほしいと言ったけど、あれは取り消すことにした。
もうどう頑張っても、お前の力ではどうにもならないから、だからもう、
どうかもう、頑張らないでほしい。
もう打ち解けよう、愛されようと努力しないでほしい。
見ていられないよ。

心の中で、そんな風に話しかけてみたけれど、現実の中でもがきながら生きる目の前のタロウは、新しい飼い主へのご機嫌取りで忙しく、諦める私の思いは、届きませんでした。

その頃のタロウ。


自分が味わってきた苦難や淋しさを、ろ過しつくした澄んだ瞳。


申し訳なさそうに甘える顔


不衛生極まりない食事環境。


小ハエが集ってました。でも、この日はまだマシな方。

 

それから数ヶ月後。

五番目の飼い主は、タロウを土手に置いたまま、幽霊のように姿を消しました。

繋がれっぱなしでの状態で数日間放置され、水さえ飲めなかったタロウを偶然発見した知り合いのホームレスから連絡を貰って土手へ急ぐと、日陰に繋がれたタ ロウは相変わらずの笑顔で私を出迎えてくれました。タロウを保護してくれたホームレスの話によると、一時はぐったりとしてあまり動かなかったとか。涼しい 場所へ移動させ、水を少しずつ与え、頑張れと励ますと、タロウは首を起こし尻尾をパタつかせ、次第に呼吸を整えたそう。

それを聞いて、この犬はまさしく危機一髪の状況で救われたと感じました。
そして、だから今こそが、この犬を保護する時なのだと分かりました。

タロウ、土手から出て、本当の居場所を探そうね。
タロウは愛されなかったけれど、愛を知らない訳ではない。
タロウ自身が、愛を纏い、人を幸せしようと、努力を重ねる犬だもの。
幸せになれるよ。絶対になれる。

7月の半ばに保護し、今はお心ある方のお宅で一時預かりしてもらっています。

一時預かりのお宅には、生き場を失った犬猫が多数居るため、タロウを飼うことは出来ません。タロウがあまりに素敵な犬だから、何とかして飼うことをご家族 で検討してくれたようですが、頭数が多く、これからも増えることが予想される為、預かりという形で関わってくださっています。

土手から出たタロウ、室内犬としていたずらもなし、先住犬達とも仲良しで、ご飯もモリモリ食べて、パーフェクトにいい子だそうですが、若干、ビビリなとこ ろもあるようで(笑)。私自身、ビビリ犬が大好きなので、そういうタロウが可愛くて仕方ないです。叔母犬、ナナちゃんタイプかな?凶暴さが全く備わってな いうちのナナってところでしょうか?

とにかく見てください。

この可愛すぎる顔を!!(先日会いに行った時に撮ったもの)


ねえ、タロウ、お前は憎いくらいいい子だよ。

タロウ、苦労が続いたけれどまだ4歳!
去勢・ワクチンなどの医療ケアも既に済ませています。

本当の家族を大募集します!!

どうかどうか、タロウの可愛い姿が、お心ある方の目に留まりますように。

「一人でも多くの方がタロウを知って、好きになって、その中からタロウと一緒に暮らしてみたい、タロウに愛を注いで、タロウから愛を注がれてみたい、と思 う方が現われてくれたらこんなに嬉しいことはありません。タロウのご家族を募集しています。気になる方はぜひお問い合わせください。

703号室の同窓会、参加予定犬が2頭増えました。近日中に写真と共に詳細をUPする予定ですのでお楽しみに~

703号室はランキングに参加しているので、ぼくとナナちゃんのの写真をクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから。かつくんより」

かつくん なな

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

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愛を纏う犬1

~ひとり目の飼い主~

ひとり目の飼い主の手によって、タロウを産んだ母犬のタカコは死に追いやられました。

タロウが離乳した頃の事。タカコと一緒にそこで生まれ育った兄弟犬2頭も、惨めにこの世を去りました。タロウが生まれるずっと前から土手に通い、犬達の環境を改善しようと努力した私は、11頭居たタロウの親戚犬のうち、今日現在既に5頭失っています。

6年という長い年月を費やし、3頭の犬(ナナ・リル・リュウ)を土手から出すことができましたが、今尚土手には、タロウの叔父にあたる犬が2頭、ひっそりと日常を送っています。だからタロウを土手から出せたことは、私にとっては奇跡なのかもしれません。

いや、あの環境で折れずに生き延びたタロウそれ自身が、実は奇跡なのだと思います。

一番賢いという理由で、ひとり目の飼い主の傍を逃れられなかったタロウは、土手の中でも最低なテントで2年過ごしました。餓えや渇きや暴力に蝕まれ、母親 や仲間達がこの世を去っていくのを、タロウはどんな思いで見送ったのか。そして救ってやれなかった私に、どうして笑顔を向け続けてくれるのか、一度聞いて みたい気がします。

タロウ自身も、子犬の頃から随分殴られて育ちました。飼い主は、その日その日の感情に任せ、タロウを殴りました。タロウは混乱しましたが、混乱さえも抱きかかえて受け入れるしかありませんでした。従順な犬は、現実を全うする以外の術を知らないからです。

その環境に置かれたタロウは、その中で精一杯成長してくれました。
正直言って、あの頃の話を書く事は辛いです。
思い出さずに済むものなら、思い出したくはありません。
けれど、タロウという犬を少しでも知って頂きたくて書きます。
私がタロウにしてやれた事は、あまり多くはないから・・・。

2歳を過ぎた頃、ひとり目の飼い主だった男が突然死して、その運命は好転するはずでした。
けれど、タロウには、まだまだ苦難が付きまといます。

~ふたり目の飼い主~

ホームレスの男性。
ようやく生き場を得たタロウを置いて、1か月以内に行方不明になりました。

~三人目の飼い主~

ホームレスの男性。
タロウを引き取ってすぐ、タロウを捨てて土手を出ました。

~四人目の飼い主 前~

ホームレスの夫婦。戸籍上は他人でしたが、お互いが夫婦と名乗っていました。

ふたり目、三人目と飼い主が変わり、忙しく流転させられたタロウを見失った私は、ここでようやく、その居場所を突き止めました。土手は広いのです。知り合 いのホームレスにタロウの居場所を聞き歩いているうちに、自分の身にも、計り知れない疲労感が襲ってくるのを感じました。

タロウのテントの場所を知った私は、夕暮れを待って向かいました。

はっきりと覚えています。
空が太陽に焼かれ、オレンジ色に燃えているように見えた神秘的な日でした。

フィラリアの薬、焼酎2本、タロウのフード。
それらを担いでテントを目指すと「マムシに注意!」という看板が見えて来ました。都内の一角とは思えない風景。歩き進めるうちに、タロウの姿が見えて来ました。タロウは、テントの端に作られた質素な小屋の中から可愛い笑顔を覗かせて、尻尾を振って私を出迎えてくれました。

「タロウ!!会いたかったよ!!元気してた?さあ、おいで!!おいでおいで!!」

興奮気味の私に波長を合わせ、タロウも楽しそうにはしゃぎます。私たちはまるで、離れ離れになって久しく、やっと再会を果たした恋人のように抱き合いました。

すると突然、
「こら!!この役立たずのチクショウめ!!」
ものすごい罵声と共に、テントから女が出て来ました。

「タダ飯食わして貰ってると思ったら大間違いだぞ!!このバカ犬が!! ん?お宅は誰?何でここに居る?こんなところで何やってるんだ!えっ?」

女は明らかに不機嫌で、その怒りは不審者の私に対するよりもまず、番犬として役目を果たさないタロウに向けられていました。木の棒でタロウを小突いたり、 サンダルを投げつけたり、それは、ご機嫌取りに持ってきた焼酎を手渡すまでずっと続き、私が来た事で、タロウを苦しめることになったと自分を責めずにはい られない状況でした。

「お酒、次も持ってきます。私の家、酒屋なの。だからいっぱいお酒があるんです。」
挨拶代わりにそう嘘をついて女のご機嫌を取ることに成功した私は、続けてタロウに薬を飲ませる許可を取り付けました。

「この犬は賢い、番犬になるからって言われてうちが引き取ってやったんだよ。なのにちっとも吠えねぇ。誰が来たって尻尾振って、これじゃ役にたたねぇっ て、お父ちゃん怒ってるからあたしがしつけしてやってるんだ。本当、愛想だけはいいバカ犬で、どうしようもねぇよ。」と女。

「あ、そうですか?そんなに役立たずならここに居ても意味がないわね。世話の方が大変でしょう。私が引き取りますよ。その方がいいと思いますよ。」と私。

「いや、それは断る。こんなバカでも、居ねえよりはマシだよ。お父ちゃんがこの辺は物騒だから犬は置いとかなきゃダメだって。とにかくこの辺は、物騒なの。」そう言って女は私が渡した焼酎を持って小屋の中に消えて行きました。

タロウと二人きりになって、私はその耳元で「作戦失敗!ごめんね。」と囁きました。

そして「タロウ、もっと賢く生きないとやられっぱなしになるよ。お願いだから言うことを聞いて、もう少し頑張ってね。私、何か方法を考えてお前を土手から出すから。」と続けました。

10日後、まとめ買いした犬の缶詰を手に、再びタロウのテントを訪ねた時のこと。

そばに置いてあった自転車を退かして、テントに近づこうとした瞬間

「ワワワワワンッ!!」
タロウが威勢よく吠えました。

そして私の顔を得意そうに眺め、背筋を伸ばして尻尾を振りました。

その姿があまりに誇らしげで、まるで「ぼく、番犬として頑張ってるよ。ちゃんとお仕事して、役に立てるようになりたい。」と言っているようで、私は泣きたい気持ちをぐっとこらえ、タロウを撫で、お前は凄いのね、偉いのねと繰り返し褒めました。

その頃のタロウ。四番目の飼い主の夫婦の足元にて。


この後、タロウはまた捨てられてしまいます。
どんなに努力しても、タロウ一人の力ではどうしようもない。でもタロウは、諦めずに闘い続けました。話の続きは次回へ。

すっかり長くなったので、今日はここまでにします。
4年半以上の出来事を、端折って書いているのでどこまでしてやれるか分かりませんが、ひとりでも多くの方の目に留まり、こうやってひっそりと、しかしながら力強く生きて来た犬も居ると知って頂けたら本望です。

「同窓会の参加記事、改めて書きます。今のところはまだ卒業生まりん一家だけ。沢山のご参加お待ちしています。タロウの事、長くなったけど読んでくださってありがとう。続きは次回更新の時に書く予定です。

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思う事をつらつらと

私のゴールはどこにあるんだろう、

そのゴールにたどり着く日はいつだろう。

そもそも、明確なゴールがある人なんて、居ないのかもしれない。

目先の目標を達成してまた次へ進む。

私もそうやって、丁寧に一つずつ目標を達成させて、その都度ゴールを潜って来た。

ゴールを潜ると瞬く間にスタートラインに立っている。

ゴールを求めると、次はスタートラインを探してしまう。
もう病的なレベルにまで来ているのかもしれません。

和宮の写真を撮らないとな。素敵な里親さんに託す準備を始めなきゃ。
反面、和宮の可愛い顔を見ていると、どうしてこの子を手放さなくてはならないのか分からなくなる。こんなに愛らしい子は、ずっとここに居ればいいのに…。

自分のやっていることの意味が根本から分からなくなる。

と言っても、分からなくなるのは、ほんの一瞬だけで、すぐに我にかえることが出来るけど…。

どう言えばいいのか、まるで好きな漢字を書きすぎて、その全てが雲のようにあやふやになってしまうみたいに。

でも、これを悲観してはいません。

大きなゴールの存在を探求している間に、幾つもの色鮮やかなゴールにたどり着き、その度に生きていること大きくを実感出来る、これこそが、自分に出来る最高の生き方ではないのか、大きなゴールなんて、自分には必要ないのではないのかと思うからです。

と、偉そうに書いている私はただの主婦。
私に出来ることは、本当は誰にでも出来ること。
誰もが出来る事を細々とやっているだけのこと。

細々…。

そう、「主婦」「細々」と言えば…。

死ぬまでにあと何回洗濯機を回すんだろうと考えながら途方に暮れました(涙)。

しかもうちの洗濯機は、独身時代、一人暮らし用に買ったもの。
古くなってしまい汚れが落ちないので、2度回しているんです。
この洗濯機じゃ、節水なんて無理。節水が無理ならエコも無理。節約も無理(涙)。

ボーナスで買うか。

いや、

やめておこう。

もうちょっと我慢してから考えます。

人生のゴールで始まったのに、最後は洗濯機を買うかどうかという地味ーな話題であてもなく終わりそうですが、今日は私、ちょっと酔っていますので(笑)。

肝臓が悪いから沢山は飲めませんが、チチと居酒屋へ行って2杯飲みました。
二人で居酒屋なんて、もう久しぶりで、ちょっと飲んだら酔っぱらってしまいました。

酔い覚ましにふらふらと30分かけて帰って来たので今は一番いい感じ^^
ほんのり、ほろ酔いです♪

居酒屋へ向かう前、ドックランに行って犬達を遊ばせて来たので後ろめたさも薄い。

ストレスフリーな休日を過ごしました♪

つらつらとまとまらない話で終わりますが、皆さま、よい休日を~♪エへ♪

「あれ?写真もなしか!ハハ、今日は手抜きをしていますね。でも、夕飯の片付けまで仕切らないと気が済まない疲れる性格だから、たまにはちょっとのんびりできていいみたい。あとは化粧を落とせばいつでも寝れるって喜んでいます。

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日記

リュウに縁結びを

皆さま こんにちは。
リュウのことを気に掛けて頂き、本当にありがとうございます。
私へも沢山のメールやメッセージ、恐縮します・・・。

うちのほほは、下痢が良くなって、今薬を飲まなくても健康なうんちをするようになって来ました。まだ若干軟便ですが、下痢という感じではありません。べべ の肝臓の検査は明日MOMOへ行って行う予定なので、少しでも数値が下がってくれる事を祈っています。私の方は、毎日肝臓の薬を朝ご飯の2時間後に忘れず 飲んでいます!昨夜は又頭痛で悩まされたけど、ここ最近は結構調子が良かったです^^ 今も調子がいいです!

それから、リュウの妹のナナも、リュウの姪のリルも、あまたんも皆元気です!

本当なら5頭しか飼っていない私が、リュウを預かるべきなのに、私よりも頭数の多い華ママちゃんに預けて、それって何だか筋違いのような気がして、申し訳ない気持ちでいたのですが、華ママちゃんが今すぐ環境をコロコロ変えるのも可哀想、リュウ君は手がかからない子だよ、だから大丈夫って言ってくれて、その言葉に甘えています。

でも、ほほの下痢もおさまってきたので、703号室でもいつでもリュウを預かれる状態です。後は華ママちゃんと相談しながら、リュウに新たなご縁が決まるまで、頑張ろうと思っていますので皆さまも応援してください。よろしくお願いします!

リュウはホームレスが飼っていたのですが、6年間手放さなかったと書きましたよね?
実は今回、リュウを手放したのも、飼っていたホームレスではなく、その仲間達でした。ホームレスは危篤状態で病床にいましたから。

私はもし彼が目覚めたら、リュウを返してくれと言うのではないかと心配でした。

勿論返す気などないけれど、どうやって病人を説得しようか、どうやってリュウの事を諦めさせようか、そればかり考えていました。

Kさんと共にリュウを華ママちゃんの家に連れていく途中、私の電話が鳴って、出たらリュウの飼い主のホームレスでした。

「コウさん、体は大丈夫?復活したの?」と聞くと

「ずっと意識がなく、ICUに居ました。今検査が終わったところ。」と。

「リュウのことで電話して来たのね?」

「あ、はい。リュウは今、何処に居るんだか・・・。仲間が預かってくれているはずですが、○○さん(私の旧姓)リュウを見てきてもらえませんか?」

少し迷いましたが、私は正直に

「リュウは今私の手元に居るよ。詳しいことを話したいけど、今私、取り込み中なの。だから後で必ず病院に電話を入れるから待っていてね。」

「あ、そうなんですか。ありがとうございます。」

そんな会話を交わしたけれど、その日は折り返しませんでした。
どう言えば、彼がすんなりリュウを手放すか、ずっとずっと考えていたから・・・。

私が病院に電話したのは、次の日の夜でした。

看護士さんに事情を話し、切ると、折り返し彼からかかってきました。

「コウさん、遅くなってごめんね。リュウは今、私の所に居るの(本当は華ママちゃんのお宅に居ました) どうして私の所に居るか、分かる?」

「いえ…」

「リュウはね、コウさんの仲間の手を離れたのよ。私達が会いに行った時、3日間飲まず食わずで木に繋がれていたの。結局、コウさんの仲間は皆生活があるし、大変みたいだから、誰もお世話出来なくて、仲間の方が私に相談してきたの。

でもね、私、リュウを長く預かる事は出来ないのよ。うちはマンションで、もう既に5頭飼っていて、これ以上増やす事が出来ないの。分かってくれるよね?

だからコウさんが元気になるまでの一時だとしても、預かる事は出来ない。そうすると、リュウは土手の中で餓死するか、保健所送りになるか、逃げて居なくな るか、そういう運命を辿るのよ。 私は土手へ毎日リュウの世話に行く気はないの。私自身も疲れているから・・・。 だからリュウはコウさんが戻ってくる前 に死んでしまう。私はそう思ってる。誰も世話をしなかったら生きていけないでしょ? コンさんいつ退院できるの?」

「分かりません。」

「そうか。一つだけいい方法を思いついたんだけど、リュウをいい人に託してみるのはどう? 幸せにしてくれるような人にリュウをあげようよ。勿論一時じゃなくて、永遠に。一時だけ貰ってくれる人なんて、まず居ないもの。」下手な説得ですよね・・・。

彼はしばらく考えて、

「それしかないなら、そうします。」ときっぱり言ってくれました。

コウさんは、実は2年前の6月にも心臓発作で倒れ、その後2ヶ月入院していました。その間にリュウを手放すように説得し続けたのですが、彼は首を縦に振り ませんでした。だから私はリュウが心配で、2ヶ月間毎日土手へ通って様子を見ました。彼はそれを知っているから、今回は私にそのつもりはない、とはっきり 告げ、彼を納得させたかったのです。

電話を切る前に、

「じゃあ、あれ、あれをリュウに。」と彼が言うので

「何?何をリュウに?」と聞き返すと

「縁結びのお守りを買って、持たせてやってくれませんか?」

と言いました。

彼は、どんな人がリュウを飼うのか、リュウは何処に住むのか、そんな事は一言も聞きませんでした。私を信じているから聞かないのか?それとも聞くのさえ辛いのか、それは分かりませんが、私は涙が止まりませんでした。

土手に不法占拠し続けてきただけでなく、犬を飼い、その犬に時には不幸を味わわせ、体を壊すまで酒を飲んできた彼らに対して、私は言葉では言い表せない気 持ちがあります。私の6年間返してよ、6年分の心配、6年分の時間、お金、全部返してよ、と怒鳴りたくなる。私はホームレスの支援をしている訳ではなく、 彼らが飼う犬猫目当てで土手へ通っているのですが、もう疲れ果てました。だから交わした電話一本で、今までの何もかも全てが帳消しになるとは思いません。 私の気持ちは複雑です。

でも、素直に嬉しかった。
リュウの旅立ちを、彼が納得してくれたことが嬉しかった。
手放さないと言ったら大喧嘩してでもリュウを返さないつもりでいたのですが、彼はちゃんと分かってくれました。その一言で、何だか報われた気がしました。
リュウはコウさんにとって、それなりに大切な存在だったと思います。でも、今の彼にリュウを幸せにすることは出来ません。彼は、退院できるのかさえ、分からない状態ですから。

リュウの為に、縁結びのお守りを買いに行かなくては。

「リュウは里親募集中です。今は華ママちゃんの家で預かってもらっています。良いご縁を願っていますので、応援クリックお願いします。リュウも、リュウのような犬猫達も、皆幸せになれますように。ぼくのお写真をクリックしてね!かつくんより。」

703号室かつくん&なな

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X82 ルー

皆さまハハ妹です。

今日は、久しぶりにやってきた(4日ぶり)週末を有効に使うため
銀座のキャッツキャッツ展に行ってまいりました。そちらで、かつくんの絵を描いてくださったAさんと長らく楽しい思い出話や猫を飼うための相談まで、沢山 おしゃべりしてしまい・・・暴走してしまいました。。そちらで、お会いしたリンちゃんママさま楽しくお話していただきありがとうございました。とても素晴 らしい絵ばかりで、Aさんの人柄が滲み出ていました。

お話は変わりますが・・
皆さまに長らくご報告していなかった、Mダックスの「ルー君」ですが・・・実はかなり前に幸せになっておりました。
里親になってくださったS様、ご紹介が遅れてしまったことをこの場でお詫び申し上げます。

というわけで、彼がルー君
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はじめはやんちゃで、2~3日は随分泣かされました(w
だって、とっても甘えん坊。

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ルー君703にて、おやつの争奪戦!
ハハの自宅にルー&ひなた(当時:ひじき)を暴走させ放題。
ハハはかつくんの病気があったのですが、やはり放っておけないようでした。
ルーは何故かハハ妹よりハハの言うことを聞くのですよ・・・
皆アニマルたちは私を目下に見るのです(笑
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胴、少し長いですね・・・とリリ(笑
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自分のこと好きな人、嫌いな人全部わかるよぼく。
だから優しくして欲しいのだ

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Sさんは、わざわざ遠いところからハハ妹のうちまで愛犬のてんちゃんとお嬢様、旦那様とご家族で見に来て下さいました。
さっぱりとした、とっても優しいご家族で・・・申し分ない優しいご家族です。
皆さま本当に美男美女で、本当は是非見ていただきたいくらいです。

Sさんのご自宅は、とっても素敵で清潔でした!
私の301よりもずっと(笑
お嬢さんもとっても可愛いくて、ルーくんが来るなりニコニコニコニコ・・・
こんなに愛されるなんて、ルーくんとっても幸せなんだね。
先住犬のテンちゃん、ニャンのなっこちゃんもはじめは戸惑ってしまうかな?と
思いましたが・・・皆とてもいい子で、すぐ大丈夫!と確信しました。
何しろSさんはのんびりしていて、素晴らしい人ですので
飼ってるニャンワンもやっぱりのんびり(笑
旦那様も、とっても理解あるお方で・・・理想のご家族です。
私も是非Sさんのような素敵なママになりたいものです(笑

やはり手のかかる子ほど可愛くて、ルー君が恋しくて帰りの車で大泣きしました(笑
本当にルー君は可哀相な過去もあるのに、よく笑う天真爛漫な子です。
イタズラもするけれど、反省(したフリ?)も可愛いのです。
本当にいい人にもらわれて、ほっとしました!

ぜひ、ルーくんの幸せライフをご覧になって下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/sakana_mam:「お天気ママ」

それでは又、いつか会いましょう

「ハハ妹久しぶり。毎日アクセク働いてるから同情ポチをしてくださいギャ」

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