空白の時間

「どうせその辺にいるでしょう」

 

 

そう考えるようにしていても、姿がぜんぜん見えません。

 

 

むちっとしたボディーも

 

 

つるつるの毛も

 

 

アイコンタクトと連動しているかのごとく、クルクルまわる尻尾も

 

 

家中に漂っていたそれぞれの強い催促も視線も自我もオーラもぬくもりも、やっぱり見つからない。

 

 

それでも16年間共に暮らしてきた家族だから、ここにいたという感覚は忘れようがない。

 

 

気配がないのに、感覚が残っているのは残酷なことだと思うこの頃です。

 

 

激しい喪失感はいまだに突如としてやってきます。

 

 

私の場合、「目的地から次の目的地への移動」の際の、ふとした隙間を襲われるのです。

 

 

昨日は仕事でやたら移動が多くて参りました。

 

 

iPhoneを取り出して気を紛らわそうとしても、会いたさが液体みたいに身体じゅうに染みて、ああ、もう! いつになったらまた一緒に暮らせるんだよ、と胸を掻きむしりたくなる衝動に駆られて、結局カメラロールの過去写真にすがってしまう。

 

 

私の家族は、人間社会においては自発的な生活能力のない犬猫たちだから、看取れたことは幸いでした。それが責任を果たすことでもあるのは知っています。

 

 

けれど寿命の差の開きがあまりにも大きい。

 

 

失ったあとの空白の時間をどう埋めたらいいのか狼狽えます。

 

 

「思い出にして、心にそっとしまう」のが、私は不得意です。

 

 

我が家には三頭のレギュラーメンバーの犬たちがいました。

 

 

手前がべべ、奥の左がナナ、そして右が若かりし日のリル

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こうして「過去のできごと」として紹介するのすら本当に苦しいです。

 

 

私の中ではなにも終わってないのです。

 

 

「お出かけ」が大好きだったうちの犬たち。三頭を連れて外出するのは一苦労でしたが、出先で出会うべべ、ナナ、リルの笑顔が私の中にこびりついています。

 

 

べべ、ナナ、若かりし日のリルを連れて、もっといっぱいあちこち行けばよかった。

 

 

そんな月並みの後悔を覚えるとき、私は垂れた糸みたいに力なくうなだれ、毎度イヤーな種類の自責の念に蝕まれ、押しつぶされてしまいそうになります。

 

 

愛おしさにキリがあったらいいですね。際限ないのがキツいです。

 

 

だからこそ、今も横にいてくれているリルとさぶにいろいろなものを還元していきたいです。

 

 

べべ、お母さんの背中をべべはよく見上げていたでしょう?

 

 

実はお母さんもべべの真似をしていたよ。べべは小さいけれど、背筋を伸ばして前へ向かう後ろ姿が凛としていてきれいだった。べべと同じ景色を眺めた日は例外なく最高でした。

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広い公衆トイレをお台場のドッグカフェとまちがえて、われ先に入ろうとしたナナ。ふだんは控えめなのに、外だとはしゃいでしまうナナがかわいくてしょうがないです。

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肉体と肉体のコミュニケーションが取れない今、せめて魂の繋がりを信じて、残りの人生を歩いています。どんな形であれ、再びお互いを擁く瞬間を夢見ています。

 

 

2014年12月28日の写真を添えて

 

 

I LOVE べべ

 

I LOVE ナナ

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

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いとおしい変化

イクラさんのお宅より補液グッズやフードなどのプレゼントが届きました。

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いつも気にかけてくださりありがとうございます。とても助かっています。

 

 

さて、2008年の4月に撮った写真がひょっこり出てきました。

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べべ、ナナ、リルと当時のうちの保護犬のむじろう(現在15歳)。みんなで室内ドッグランに出かけたときの一枚です。懐かしいなあ。めちゃくちゃ戻りたいですよ。

 

 

末娘リルはまだ4歳。この半年前に3年5か月いた土手をようやく脱出できて、703号室のレギュラーメンバー入りを果たしたのです。リルを保護したあと、里子に出そうかと悩みましたが、叔母犬のナナと仲がよかったので離すのがしのびなく、また、私どもの未練で手元に残してしまいました。

 

 

リルにとってここに残ったことがよかったかどうかはわからないけれど、私はリルと一緒に暮らせて幸せです。しかし少し前まで私はリルとの心の距離を感じていたのです。

 

 

リルが遠かった。だから勝手に淋しかった。

 

 

リルが土手にいた頃は、会いに行くと、「帰らないで!」と私のズボンの裾を噛んで私を止めたのに、家族になってから私を避けることが増えたのです。

 

 

私が一番厳しく接したのはイタズラが大好きの活発な長女、ジャックラッセルテリアの「べべ」。末っ子のリルのことはむしろ甘やかせていたのに、どうして?

 

 

長年、リルに近づく術を悶々と探していた気がします。

 

 

そんなリルと私の関係に変化を感じたのは約半年前……リルがやたらと私を「枕」として利用するようになったのです。リルに身体を預けられる喜びをなんと表現したらいいのか、リルが私に寄り掛かるたびに、私の胸は熱くなります。リルがどっかへ行っちゃうのが怖くて身動きできません。

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リルの中でなにが起きたのかな?

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「お母さんが太って肉づきがよくなったからじゃない?」

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「くっつくと柔らかいから寝やすいの」

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ほう。それはよかった。じゃあ無理なダイエットは要らないね(笑)。

 

 

リルはおばあちゃんになって赤ちゃん返りしました。

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リルのお母さんになれて最高です。リル、生きていてくれてありがとう。

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本当にいとおしい変化です。

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お母さんから離れない日が来るなんて、夢みたい♡

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至福の毎夜

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ちなみに、さぶは糊でくっつけたように私にベッタリです。

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「加齢とともにあれができなくなった」

 

「病気をしてこれができなくなった」

 

 

と、犬猫家族たちができなくなったことを数えたらキリがないです。

 

 

彼らはあっという間に成長してあっという間に吸収してあっという間に老いていく。

 

 

彼らの時間軸は私たち人間とはちがいます。

 

 

私は不毛な「できなくなったことの足し算」をやめて、できるようになったことに目を向け、耳を傾けています。ちゃんと見ていれば、彼らができるようになったこと、いい変化は意外と多い。

 

 

16歳10か月のリルはおしめ姿で足腰がおぼつかなくなりました。

 

 

けれどうっすらにっこり顔を浮かべてよくお昼寝し、お母さんに甘えるようになりました。17歳を目前にして、リルと私の間に強い信頼関係が築けたことを私は知っています。

 

 

703号室では比較的健康体だったリルも、あちこちに問題が出てきています。

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気になっているのは腎臓の数値とこの大きな腫瘍(良性といわれています)

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リルと私はこの度ようやくラブラブになりました。

 

 

神さまにはなにとぞ、便宜を図っていただきたいです。

 

 

LOVE リル

 

 

 

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ゆきちゃんありがとう

※ブログを連続更新中。ひとつ下もご覧ください^^

 

 

ゆきちゃんの里親まりおさんがゆきちゃんの闘病の際に揃えたグッズをプレゼントしてくれました。補液のシリンジや各種ごはん。どれも助かります。感謝♡

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18年も保護譲渡活動をしていると、こんな私にも少し位の「武勇伝」といえるものがあるのですが、前にも後にもゆきちゃんの再譲渡のあたりは私の微々たる活動の中でダントツに苦労と消耗を要するできごとでした。しかも弁護士からの勧めで当時一切ブログに書けなかったという辛さ。くわしくはノラ猫あがりのスターたち(ノラスタ)に書いていますのでよかったら読んでくださいね。

 

 

自分の中で特別な存在だったゆきちゃんに愛らしいプリザーブドフラワーを送りました。

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ゆきちゃん、安らかに眠ってね。

 

 

ゆきちゃんの写真が入ったフォルダーを見つけたので、何枚かはりつけておきますね。

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出会いは14年前

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近所の道端をさまよっていた真っ黒の子猫

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昨日のことのようにはっきりと覚えています。

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ノミだらけだったね^^;

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シャンプーをしたら漂白したかの如く真っ白になりました。

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これがゆきちゃんの本来の姿です。

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動物病院にて

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セクシーゆきちゃん

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私の太陽天国のべべ公と並んで

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いろいろあって戻ってきたのが8年前

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このとき6歳だったゆきちゃんは、若かりし日のリルともすぐに仲よしに

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身動きが取れなかった私に代わってマイ太郎さんが前面に出て協力をしてくれたおかげで、ゆきちゃんはまりおさんご夫妻と出会い、再譲渡後の8年間は珠のように寵愛されました。関わってくれた方々とゆきちゃんに改めてありがとうを送ります。

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コツコツコツコツコツコツコツコツ

 

 

これからもそうやって一歩一歩歩いていきますね。

 

 

LOVE

 

 

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我が家の華

※ブログを連続更新中。遡ってお読みください。

 

 

iPhoneのカメラロールをまさぐる日々。2015年の3月に撮った写真が出てきました。

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天気がよかったこの日の夕方、お母さんは娘3頭を連れて公園に行ったっけ

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女同士のデート♡ べべ公、ナナ、リルの笑顔がキラキラだったのを覚えています。

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5年前はみんな元気に生きていたんだよね。

 

 

戻ることができたらどんなにいいか。

 

 

幸いなのは、あなたたちがこの世に生きてくれていること

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リル、この前の公園は楽しかったでしょう?

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今はみんなが家にいなきゃいけない時期だけど、またどこかに行きたいね。

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……あっ! そうだ!

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お母さんはどうしても銀行に行かなければならないから、リルもつき合ってくれない?

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(ということで、リルとカートを車に積んで10分ドライブ)

 

 

用事終わったよ。チチとおりこうに待っていてくれてえらいね~

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カートから降ろしたらニコニコ顔でしっかりと歩いたリル

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かっこいいお友だちともごあいさつ

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猫が通るのを飼い主さんと見ているところですって。キュート~!

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パワースポット付近にて

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リルと共に、お子たち、保護猫たち、卒業生たち、里親さんたち、お友だち、家族の健康と幸福を祈ってきました。特に卒業生たちのことを強くお願いしました。

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人間は相変わらずスッピンマスクだけど、リルが華やかでしょ?

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16歳半とは思えない若々しさのリルはお母さんの自慢の宝です。

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カートとテクテクを交互に(近所への)1時間の外出を楽しみました。

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ふわふわで天使みたいにきれいねえ♥

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リル、満足したかい? 次はどこに行こうかね?

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好奇心に満ち溢れたよく動くお耳と濡れたお鼻とキョロキョロ泳ぐお目目が最高にかわいかったよ。

 

 

生きているって感じがして、すごくよかった。ありがとう。

 

 

LOVE

 

 

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若い頃のぼくも見て(高菜)

※ブログを連続更新中。遡ってお読みください。

 

 

さっき書いたブログを一部直しました。

 

 

それでも気が収まらない。つたない文章だけで若かりし日の高菜を紹介しきれません。つい先日まで「生きている」だったのに、「生きていた」の過去形になってしまったのが苦しいです。

 

 

明日空に返す前にここに高菜の昔の写真を並べておきたくなりました。

 

 

土手犬時代(環境がだいぶ改善された頃)

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「タロウ!」と呼びかけるとにっこりしてくれたよね。

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控えめだけどあたたかい笑顔でした。

 

 

改善されたとはいえ、決していい環境ではありませんでした。川のそばなのでジメジメと湿っており、周りは廃棄物やゴミだらけ。衛生的にも問題があったのです。

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本当によくがんばった。

 

 

703号室保護犬時代(四歳半)

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十二年前なのに昨日のことのようです。

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姉妹のリルと

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ベッドの上には叔母のナナ、姉妹のリル、下にいる男子は肩身が狭いね……

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だれも教えていないのにトイレ完ぺきだったのですよ。土手犬出身ですよ?

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いっとき、お世話になったemi-goんちにて

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高菜の顔を押さえているのは私の手で、後ろの足はemi-goです。

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左がナナ、右はヘラヘラ顔の高菜

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ねむい? 基本的にはやさしいけれどたまにウッと噛まれることもあったっけ……

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あまぱんと

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私の太陽べべ公とも仲よし

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左:叔母のナナ、中央:父犬(または叔父犬)のコロンJ、右:高菜

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わらわら(床にいるのが高菜)

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チチに撫でられているナナをご機嫌に眺める高菜

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「えへ」と舌を出す顔がたまらなくかわいい♡

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変な座り方をするのは昔からの習慣のようです。

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カメラに入っていた最近の高菜。十二年前の保護犬時代とはまたちがう愛嬌がありますね。

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土手犬たちは私の活動の象徴的な存在なので、思い入れは格別です。

 

 

写真を並べたら高菜に会いたくなりました。寝室にいるので顔を見てきます。

 

 

おやすみなさい。

 

 

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