おつり

ナナは人間でいうと72歳

 

では最年長のおちびさんはいくつなんだろう?

 

 

調べて仰天……あなた76歳かよ?

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先日ジャックラッセルテリアのレスキュー団体ジャックの里の代表との会話を思い出しました。

 

 

代表「うちには14歳のがいるんですよ」

 

私「うちの子は数日前に15歳になりました(みいさんが撮ってくれた写真を見せながら)」

 

代表「おおー! すごい! 1年負けた(笑)」

 

私「へへ♪」

 

 

自分のお子の長生き自慢がこれだけうれしいことに改めて気づき

 

私はべべに何度も心で感謝しました。そしてすぐに会いたくなりました。

 

 

べべが生きているのは第一に彼女自身の生命力の強さの賜物でしょうけれど、実は私との組み合わせがよかったのかななんてうぬぼれてもいます。もちろん、長生きだけが幸せじゃないことも身をもって知っているつもりですが、べべが15年間私のそばにいてくれている事実は単純に喜びたいです。べべは半生以上辛い闘病がつづいているので、なおさら。

 

べべの胃がんを発見してから私はべべの体に起きる異変をあらかじめ予想し先回りの対処をしてきました。食事から通院のタイミングまでべべに合いそうなものはなんでもやりました。

 

べべの体についてはだれよりもくわしいし真剣に向き合ってきたつもりです。

 

ともに闘ってきたからこそべべと私はほんとうに相性がいいんです。

 

 

けれど、永続するものなどひとつもないこともわかっています。

 

 

生きていればだれだって老いをまとって死に近づく。自然の摂理にはどうしたって抗えません。

 

 

腰が曲がり散歩を嫌がるようになったべべは確実にラストステージに向かって歩いています。

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赤いワンピースも以前着たときとはちがう服のようにブカブカになってしまいました。

 

 

ですが私は昔ほどべべの老いも病も悲観していません。

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「おつり」

 

 

愛猫かつが亡くなる前、診察に訪れたある赤ひげ風の獣医さんに言われた言葉です。

 

 

「13歳以上はみーんなおつり。おつりだからラッキーだと思って接するように!」

 

 

診てもらった患者のかつは13歳に10年も届かず、3歳の若さでこの世を去りました。

 

よって当然その先生の言葉になにも感じないまま、ひとまずはいちおう頭の中に保存していたのですが、近ごろになってよくふと思い出すのです。

 

 

命の長短を「おつり」にたとえたことを「軽い」と不愉快に思うこともできたかも。

 

 

しかし私はその軽さのおかげで肩の力を抜くことができているのかなと自己分析しています。

 

 

さらにはそれがべべに波及し、いい循環を績みだしているのではないでしょうか?

 

 

いずれにせよあの先生の比喩は私にはまちがっていませんでした。

 

べべが生きていることは私にとってすごくラッキーなのだから。

 

 

べべちゃん、いつもわがままを聞いてあげているでしょう?

 

 

お返しにお母さんにおつりをたくさんくださいよ。

 

 

それにしてもあなたも食べ方が汚いのね。

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育ての親の顔が見てみたい(笑)。

 

 

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