皆さま、ご心配をおかけして申し訳ありません。
前回のブログ更新時にはちゅーるを2本食べてくれたさぶ。翌日の昨日も元気に会えるはずだと信じて、私はさぶとの面会を楽しみにしていました。
さぶのお見舞いがしたいと、みいさんとMIHOさんが我が家に集合。3人で病院へ向かおうとしていたまさにそのとき、前田先生から電話が……。
かかってくるはずのない時間帯なので私は瞬時にさぶの身に何かが起きたのだとわかりました。切迫した先生の暗い声。話しているうちに意識が遠のきそうになったのです。さぶの容体が急変したので、急いで病院へ来てほしいとのこと。
わけがわかりませんでした。
全身から血の気が引くのを感じました。
私「今向かおうと思っていたところですのですぐに行きますが、家からだと急いでも30分はかかってしまいます。さぶ……30分間は大丈夫ですか?」
前田先生「30分……(しばし無言ののち)最善を尽くします」
先生との会話で余計に身震いした私は、半狂乱で車に飛び乗りました。うちに居合わせたみいさん、MIHOさん、チチもいっしょに病院へ。
車内で過呼吸を起こす寸前のところでようやく到着。院内に走って入り、前田先生の案内でさぶの元へ。え……どうして?
高濃度酸素室の中でぐったりのさぶ。四肢のあちこちに管が繋がれ、口元にも酸素吸引器が添えられていました。いろんな機械の音。何名もの先生……
昼すぎに体調がいきなり悪くなったさぶは、5分以上意識不明になり、目からはしゅん膜が飛び出していたそうです。血圧急低下、呼吸も危なかったとのこと。
血圧を上げる薬をゆっくりさぶに流しています。
2種類ありました。
ICUの中の弱々しいさぶはちゅーるを食べてくれたさぶと別猫のようです。
それでも、私を見つけるとさぶは目の色を変え立ち上がろうとするのです。私の呼びかけに応じスリスリ体をこすりつけてきます。
そのさぶの様子に、私は胸が詰まり、連れて帰りたい衝動に駆られました。
でも、しませんでした。さぶに生きてほしいから賭けることにしたのです。
さぶの生命力と、前田先生たちの実力と、この病院の設備に、私は賭けることに決めました。家に連れて帰れば、視覚的なあたたかみは得られるでしょう。
住み慣れた我が家の毛布の上で、お子たちに見守られる姿……
しかしさぶは自宅では生きられません。「看取り」になってしまいます。
犬猫も人もいずれは死ぬので、看取りの時期なら潔く看取る。べべのときそうしたように、辛くても看取ることに専念します。
けれどまださぶはその時期じゃない。今まさにこのICUでさぶは死の淵から蘇生した。無機質な箱の中で最大限の生命力を発揮しようとしています。
体に繋がっているさまざまな管はさぶを制限し痛みつけるためではなく、さぶを苦しみや病から解放し、整え、生かすための方策です。
先生たちはさぶの病名を突き止め、適切な治療を施すために全力を投じています。私には先生たちの必死な様子が痛いほど伝わってきました。私たちがいた4時間近くの間、菅原先生はさぶからひとときも目を離しませんでした。
前田先生もちょくちょく様子を見に来て、治療方針を考えています。
さぶは頭のいい猫ですから、闘っている意味を理解してくれるでしょう。私の本心を見抜く力がさぶにはあります。できるなら24時間ずっと、そばにいたい。
かわいいんだもん。がんばっていますよ。
体調が少し安定したさぶはウトウトしながらも、私を気にして動いてしまうので、5時すぎまでいていったん帰ることにしました。ナナたちも待っています。
そして1日経った本日、また会ってきましたよ。さっき撮った写真です。
胸水の遺伝子検査の結果、私がもっとも恐れていた「FIP」が否定されました。正直ホッとしています。私はかつをFIPで失くしているのでFIPが怖かった。ですが依然胸水がじわじわ溜まっているので、近日中に手術をする予定です。
本日カメラで撮った写真は次回UPしますね。明日ももちろん会いに行きます。いろんな方のいろんな意見があることと思いますが、私はさぶを愛しています。頭が割れそうなほど考えています。
さぶが蘇生したのは、さぶの強さもありますが、先生方のおかげでもあります。家に連れ帰ったら、酸素室をレンタルしたとしても、呼吸すら辛いでしょう。
未だ安心できませんが、ひとつずつ山を越えていくのをイメージしながら進んでいきますので、皆さまよかったらさぶに会いにここにいらしてください。
さぶのために祈ってくださり感謝です。
皆さまに素敵なことがいっぱい起きますように。
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