麦ちゃのなみだ


こういう形で皆さまにご報告できる日をひたすら願っていました。最近、大切な卒業生が大手術し たことは、皆さまご存知ですよね。ただそれが誰なのか、今までどうしても書けませんでした。書けば、皆さまから「がんばれ」とあたたかい励ましを頂けるこ とは知っていました。だからこそ、書けずにいたのです。もし万が一、最悪なことになったら、私はそのコメントを読み返すこともできなければ、お返事を書け そうにもありませんでしたから……。

題名を見て分かりました? そう、すでに一度足の大手術を克服した猫の麦ちゃです。
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麦ちゃはまた、命をかけた手術で見事復活しました。昨日、退院の際、先生に最新のレントゲンを見せてもらいましたが、内臓の位置がほぼ正常に戻り、横隔膜のラインがしっかり出ていました。

「良かった!」

ICU室は歓喜の声に溢れ、誰もが麦ちゃの回復に胸を撫でおろしました。

麦ちゃの命を救ったのは、チャマさん(麦 ちゃの里親)です。短期間で麦ちゃの異変にいち早く気づき、驚くことにその病名までぴたりと当てたのです。あらかじめ言っておきますが、麦ちゃはときどき 吐く以外はほぼ無症状。我が家に来る前、動物病院の先生のお宅にお世話になったこともあるのですが、先生のお宅でも、703号室でも、関わった誰の目から 見ても麦ちゃは、「元気な男の子」そのものでした。だから私は、環境がコロコロ変わることによるストレス性の軽い胃腸炎ではないかと思っていたのです。食 欲旺盛で、排尿、排便も正常でしたから。

でも、本当は違っていました。
703号室にいたころから、おそらく麦ちゃは、黙々と苦しみに耐えていたのです。それに気づいてあげられなかった。自責の念で心が潰れそうでした。いつもへらへらしている私でも、さすがにきつかった。麦ちゃの写真が見られないほど。

「麦ちゃの嘔吐の原因は交通事故による横隔膜ヘルニアではないでしょうか?」

チャマさんがそう言った時、「まさか! でも、心配だから一応診てもらおう」のつもりで、病院へ向かいました。麦ちゃの新居からは遠く離れた病院ですが、麦ちゃがお世話になった病院が良いと思い、そこでレントゲンをお願いしたんです。麦ちゃが診察を受けている間、チャマさんとemi-goちゃんと談笑して待っていました。けれど、その後、先生のただならぬ雰囲気を察した私は、チャマさんの勘の鋭さに閉口することになるのです。

麦ちゃは、交通事故の後遺症による横隔膜ヘルニアだったのです。足の手術の直後に撮ったレントゲンでは、あまり分からなかったようですが、その後徐々に悪化したようです。

あああ。こんなこと、あっていいの? 麦ちゃはまだ8日間しか新生活を謳歌していないのに、またここで入院&手術になってしまうとは。里親さんになってく れたチャマさんに申し訳ない。麦ちゃが不憫。そのことばかり考えていましたが、横隔膜ヘルニアの手術は比較的簡単とも聞いたので、その部分では少し安堵し ていました。

ところが……

麦ちゃの場合は違ったようです。私の拙い頭ではうまく整理してお伝えできませんが、執刀した院長先生が開けてびっくりの状態だったとか。肺の片方が押しつ ぶされ(どれだけ呼吸か苦しかったか)、脾臓は真っ二つに割れ、肝臓と穴の癒着が激しく、はがすのに長時間を要したようです。その他にも色々な問題が見つ かったそうで、とにかく、今まで生きていたのが奇跡としか言いようがありません。麦ちゃの状態をみた院長先生がそう繰り返しました。

「よく生きていられたな。あり得ないよ。この状態で、普通にご飯を食べて……」

大手術の後も、その手術を成功と呼べるのかどうか、誰にも分かりませんでした。合併症の恐怖がつきまとっていたからです。合併症の中でも、私が一番恐れて いたのは【肺水腫】。私のかつくんはFIPから肺水腫を併発して亡くなったのですが、最期は尋常な苦しみ方ではありませんでした。最愛の猫を、執拗に蝕ん だ悪魔。今も私の中で強いトラウマになっています。病院に勤めているemi-goちゃんも常々、肺水腫で亡くなる猫が一番辛そうだと言っていました。麦ちゃが肺水腫になってしまったら……そう思うだけでもう、もう……。

レントゲンの結果、横隔膜ヘルニアが見つかって、即、酸素室へ入った麦ちゃ
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2日後、大手術を受けた直後の麦ちゃ(写真は里親チャマさんより拝借)
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この日は心配がピークに達して、20回以上emi-goちゃんに電話をかけてしまいましたが、そんな私をよそに、次の日にはもうご飯を食べはじめた麦ちゃ。その後、合併症の危険もなんのそので、めきめきよみがえり……。

ついにはカラーも取れた!
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本当、きみはすごい!!
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こんな猫、みたことない。
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会ったことない。
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で、めでたく、昨夜退院!!
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超ありがとう麦ちゃ。元気になってくれてありがとう。ごめんね。言葉で不調を訴えることができない犬猫の命を預かる者として、今後はもっと注視しなければ ならないと強く思いました。結膜炎でもないのに、たまに麦ちゃの目から流れていた原因不明のなみだをみて、ウインクしているようで可愛いとくくった自分の 愚かさを猛省します。

麦ちゃのなみだは、押しつぶされた側の肺から流れていました。
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難しい手術を成功させた病院の先生方、お世話してくれたスタッフ、麦ちゃの様子を何度も知らせてくれたemi-goちゃん、そして誰よりも私が感謝の気持ちを述べたいのは、チャマさんで す。チャマさんが里親になってくれなかったら、麦ちゃはもうこの世にいなかったでしょう。お仕事の後、1時間半かかる病院までお見舞いへ通ったチャマさ ん。いつも明るく毅然と振る舞い、周囲にまであたたかい配慮をくださってありがとうございます。チャマさんが里親さんになってくれたことで、私は、より犬 猫の家族探しに自信が持てるようになりました。麦ちゃの様子は、チャマさんのブログに書かれています。

ぜひご覧ください→ http://chama2009.blog47.fc2.com/ 「きょうのできごと」

最後に、麦ちゃは幸運な猫です。大変な思いをしたけれど、人の庇護とたくましい生命力で難を乗り越えました。交通事故で死にゆく外猫の多さを想像してください。そして、死にきれず、破裂した内臓や粉々になった足を引きずって外の世界を徘徊する猫の姿を想像してください。

多くの猫が幸せになれますように……。

昨夜、お家に帰った麦ちゃは、信じられないほど、あまったれたそうです(笑)。
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★追記★

シェルシェ譲渡会 チャリティフリマの売上&皆様のご寄付から保護犬猫たちへの医薬品を購入しました。ありがとうございます!

犬猫用ノミダニ駆除薬(マイフリーガード 3サイズ)上記の医薬品にかかった費用、129,276円を支払いました。

猫用ドライフード(ロイヤルカナン一般食 4種類)17,892円を支払いました。

残額にて追加で犬猫フードを購入予定です。購入次第、こちらにUPします。
納品された医薬品やフードは主催者4名にて分けさせて頂き、参加された保護主さんにもお渡しする予定です。

かつくん「麦ちゃ、よかった。おめでとう。ぼくも祈ってたよ。

それにしてもチャマさんって、すごい人だね。ぼく、尊敬します。お菓子までいただいて、ハハ恐縮してます。麦ちゃの回復を知ったチャマさんは、シェルシェ譲渡会にも来てくれたんだよ。

皆さまは大丈夫ですか? 愛犬愛猫たちの小さな異変、見逃してませんか? ハハはその辺、神経質なくらいだけど、それでも今回は分からなかったそうです。早期発見で助かる命がありますので、嘔吐や下痢は、体質の問題だと決めつけず、病院へGO! してね。

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくとナナちゃんの写真をクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

かつくん なな

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