小さな復讐


この前の土曜日、チチと一緒に愛者を迎えに行きました。炎天下の夏までにはと決めていたのですが、少し落ち着いてきたので、予定より早く迎えに行くことにしました。

飼い主には、3月頃にすでに打診し(あくまでもニコニコお芝居をして)了承を得ていました。「もう、餌さえ買いにいくのが面倒で……。持って行ってくれると、助かるわ」との事でした。

愛者の長い毛には、長年の汚物のアクセサリーがこびりつき、どう見ても私とチチでは太刀打ち出来ないことから、あらかじめ犬の美容院を予約しておきました。

一応飼い主にも一言断りをと思い、中にあがってびっくり(!)。
愛者が居た場所とは違って家の中はピカピカ。裕福な暮らしぶりです。高額を支払って内装したと自慢していました。でも、驚いたのはそんなことではありません。

何とキャビネットに愛者の写真が数枚、まるで大事な形見のように飾ってあるのです。
どれも、小さな子犬の頃の写真で、家の中で家族に抱かれ楽しそうにしている写真ばかりでした。急に気分が悪くなりました。
「写真に写っている犬は、ちゃんと生きていよ。少し大きくなったけれど、何も変わらずちゃんと生きていて、外で優しい手を待っているよ」そんなことを心の中で思い。

お散歩の時間より少し早かったのですが、愛者は玄関横で嬉しそうに待っていました。
飼い主に挨拶を済ますと、外で待っていたチチにリードを手渡しました。

私はコロのお散歩当番。チチは愛者を連れて、自転車で犬の美容室へ行く当番です。

少し経つと、飼い主が外に出てきました。見送りなどではなく、今までの場所をさっさと掃除するためです。手に掃除用のバケツと大きな餌袋を持っていました。

「これ余ってるから、もう要らないから持って行ってくれる?」と残りの餌を。

チチは、最初無視しましたが、同じ事を2度言われキレたのか? 「あ、うちそんな安物食べさせないから要らないわ ゴミ置き場にでも置いといて」と。まるでセレブ? の一言を。

と、次の瞬間(!)チチと居た愛者が、飼い主の玄関のまん前でドデカイうんちをしたのです。今までは、お散歩の最中に、草むらを見つけ、控えめにしていたのに……。

私は思わずクスッと笑いそうになり、袋で拾おうとしましたが、チチが「あ、うんこ拾っといてください」と無愛想に飼い主に言いました。それから愛者と一緒に出発しました。

愛者は、今までいた家のほうも、飼い主のほうも、ただの一度も振り返りませんでした。ただ、まっすぐチチと一緒に歩いていったのです。後姿は汚かったけれどとってもキュートでした

余談ですが、いつも散歩は、飼い主宅を出発して真っ直ぐ進み、つきあたりで左折します。愛者はそれをしっかり覚えていて、突き当たる前に必ず左のほうへ進 みます。その日は美容院へ行くため、右に曲がらなければならなかったのですが、何故か愛者は自分から右のほうに曲がりだしたのです。引っ張られたチチは驚 いた顔で振り返りました。

もしかしたら……全部分かってた? 最初から全部。分かってて我慢してた?
いつかこうやって迎えに来ることを知ってたの?(笑)

最近はかつくんと毎日プロレスです。でも、勝つのは決まってかつくん。

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