猫の視線


病院からの帰り道、私の前を走っていた車が、突如ブレーキをかけました。

危ない!!

私もあわてて続きました。
前の車に小柄な黒猫が飛び出してきたんです。猫は無事に道路を渡りきると、住宅地へと姿を消しました。前の人の運転技術及び、反射神経の良さに感謝します。

家の下に着いて、駐車場に車を入れた後、すぐに帰る気になれず、車の中でお気に入りの曲を聴きました。TULLY’S COFFEEで買った紅茶を飲みながら……。さっきはあと少しで、この世の宝物が一つなくなるところだったな。こんな日常って、なんだか恐ろしい。

ご存じのとおり、猫は小さな生き物です。野良猫の平均体重はせいぜい3キロ程度。私たち人間のおよそ20分の1の重さしかありません。例外的に大柄な子もいるけれど、人間とは比べものにならないです。その彼らから見た「走る車」って、一体どれほどの脅威なんだろう?

車車車車車車車車、また、車……。

都心は車で溢れかえっています。田舎道だって安全ではありません。
発展しつくしたこの国の車やバイクの総数は、もはや天文学的な数字だと思います。その間をくぐるように猫たちは生きています。細々と、しかしながら、懸命に。

ある日人間に捨てられ、突然外へ放り出された猫にとってのそれは、あああ、考えただけでめまいがおこりそう。前後左右、猛スピードで突進してくる巨大な鉄の塊に右往左往しながら日一日を生き延びるって、究極のサバイバル。

車を降りた後、私は手をついて地面に顔をつけ、猫の視線まで縮まってみました。

猫は小さいだけじゃなく、こんなに低い……。
何もかもが人間にとって「ちょうどいいサイズ」「便利な構造」で出来上がってしまった地上に、彼らの心休まる場所はあるのかな? 隙間暮らしは居心地が良いばかりとは限らない。外の猫から見た私たちの社会って、いや、私たち人間って、一体どんな姿をしているんだろう。

発展や繁栄のために他を排除し続けてきた私たち人間は、いつか自分たちをも失ってしまうのかもしれませんね。
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便利な世の中や車に縋ってしまう私は、せめて不遇な猫たちがいなくなる日を夢見て、微力ながら、できることを一歩一歩重ねていきたいです。不妊手術とか、保護活動とかね。

かつくん「人間だって車に轢かれたら命の保証がないんだから、ぼくたちなんてひとたまりもないよね。内臓が破裂して、口から血を噴き出して、顔が潰れてし まう。簡単にね。人間が作り出した魔物は、ぼくたちの命を脅かしながら走り続けるんだよ。だから、細い路地では特に安全運転してもらいたいな。ハハにも ね!

一つ下にも更新しています(キュートなロッソとチチのおバカぶりを見てください♪)

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

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かつくん なな

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