ジャン1


精神的に落ち着いてきたので、そろそろブログに書かせてもらおうと、ジャンの写真や里親さんがこれまでに送ってくださった近況メールを整理していたら、また涙がぽたぽた。

ジャンは保護されるまでの3年間、誰にも必要とされることなく、たらい回しの状態で生きてきました。暑がりのフレンチブルドッグでありながら、炎天下も外に繋がれ、ケアらしいことのひとつもしてもらえなかった犬でした。

保護時のジャン
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体中にものすごいマダニが付着していたので、病院で5回もシャンプーをしました。

ジャンは、これでもかというほど快活で、ひとなつっこく、犬とも猫とも仲良く共存できるやさしい犬です。誰にも見向きされなくても、人間がだーいすき。

703号室の保護犬として過ごしていた頃(2009年・秋)
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オモチャ命!
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いつもはベベナナリルに譲りますが、この時ばかりは本気を出して、べべとひっぱりっこ?
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703号室の保護犬として参加した2009年秋の同窓会でも、卒業犬たちと楽しく遊べました。
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早く里親さんが決まればいいね。そんな風に卒業犬のご家族のみんなに話しかけられたよね。
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それから間もなく、ジャンは里親さんとヤンキーくんと、運命の出会いを果たして、わが家を巣立って行きました。卒業の日のことは、今もよく覚えています。

今年の春に行われた同窓会は、家族と一緒に参加してくれたね。
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私は本当に、嬉しかった。
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今春の同窓会から半年が経ち、先日、再びジャンに会ったのです。
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ジャンは、ママさんと一緒に、スヌーゴンがお世話になっている動物病院へやってきました。
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行きつけの動物病院でさじを投げられ、大学病院の予約もまだ先だから不安だというので、私の知る限りでは一番設備の整った動物病院へ来てもらったのです。ジャンは横浜に住んでいるので、里親さんはこの病院に診察に来るだけで、大変だったと思います。

若手の中では、すご腕の黒木先生(外科出身)に、改めて調べてもらっているところ。
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血液検査、エコー、レントゲンなどをフルコースでお願いした結果、ジャンは甲状腺がんであることが診断されました。腫瘍の進行が早いことから、手術を望むなら早い方がいいとのことで、診察の3日後の火曜日に、手術が決まりました。

鼻ペチャ系と呼ばれる犬は、麻酔のリスクが高いことで知られています。ジャンはヘルニアの持病もあり、過去にはフィラリアを患っていたので、なにをするにも、慎重な判断が必要です。でも、体を蝕むガンを考えたら、悩んでいる時間はない。里親さんは、手術を即決しました。

ちなみに、ジャンは大学病院で、フィラリアの手術を受けたことがあります。術後、里親さんから送られてきた写真をみて、仰天しました。小さな体の中に、これだけのフィラリアが……。前の飼い主が、フィラリアの予防をしてくれていたら、こんなことにはならなかったのに。
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ジャン、また手術になっちゃったね。どうか無事に終えますように。
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手術当日、私は行けなかったのですが、里親さんは、何度も私の携帯にメールをくれました。CT検査を済ませた後、手術室に入ったジャンですが、なんと7時 間の大手術になってしまったのです。開いてみたら、腫瘍は2か所に及んでいて、いたるところに血栓があり、難しい手術になりました。麻酔が長引いてしまっ たのがとても心配で、このまま目を覚ましてくれなかったらと思うと、生きた心地がしませんでした。

モニター室で、最初から最後まで一部始終をみていたジャンの里親ご夫妻の心境は、どんなものだったのでしょう。わが子の皮膚を切開するところから、縫い合わせるところまで、見守っているなんて、普通の方なら、耐えられなかったかもしれません。

べべが胃ガンの大手術をした時、私もチチも、ジャンの里親さんと同じように、モニターを通じて、手術を凝視しました。少しでも医療事故が起きぬよう、透明 性を追求するのがひとつの目的で、もうひとつは、べべに起こっている状況の、なにもかもを知って、すぐそばで応援したかったからです。でも、心を強く持っ ていないと、到底、医療の素人には、耐えられません。いくら家族とはいえ……。

ジャンの里親さんは、その後も遅くまで病院に留まり、ジャンが麻酔から覚醒するまで、付き添いました。取り除いた腫瘍は、病理検査へ出すよう依頼して、遠く離れた横浜の自宅へ戻ったのです。

ジャンが目を覚ました!!

私はそのことが嬉しくて、胸がいっぱいになりました。

なのに次の日、容体が一転。

お見舞いへ行った私は、黒木先生から、倒れそうになるひとことを宣告されてしまったのです。

「ジャンくん、今日がヤマです。このまま亡くなる確率は、8割かもしれません……」

どうしたらいいのかわからず、病院で取り乱しました。どうにか助けてくれとしか言えなかった。わたしにできることは? できることは? 先生に詰め寄ったり(苦笑)。

ジャンはICUでぐったりの状態で、輸血が行われていました。血が止まらなくなってしまったそうなのです。輸血は、止血の作用もあることから、つづける必要がありました。

でも、血が足りません。

うちには、供血に適した犬がいません。ベベナナリルはシニアで体重も足りないため、供血犬としては不合格だからです。とにかく、ジャンに血をわけてくれる犬を探さなければ……。

病院の待合室で震えながら電話をかけまくった結果、保護活動仲間のIさんが、用事を放り出してジャンのためにきてくれました。愛犬、チョコちゃん、ジロちゃん、ゴッコちゃんを連れて。

みんな若くて、20キロ級の立派な体格です。
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チョコちゃん、ジロちゃん、ゴッコちゃんの血を抜き、クロスマッチテストを行った結果、チョコちゃんの血が一番いいとのことでしたので、チョコちゃんにお願いすることに。

供血中のチョコちゃん
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チョコちゃん、どうもありがとう。悪いけど、チョコちゃんの血を少しだけ、ジャンにわけてね。今度おやついっぱい持って行くから、お願い。

結局、この日は、半日病院にいました。里親さんがお見舞いへ来れるのは夜だったため、私は里親さんが来るまでの間、病院でジャンに付き添いました。

ICUのガラスケースに入ったジャンを、抱きしめたくて仕方がなかった。

ジャン、立ち上がって!!

あんなにいい、家族が待ってるんだから。

かつくん「とんでもなく長くなってしまったので、つづきは今夜にでも。これでも短くまとめたって言うんだから、相当、壮絶だったんだね。

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!」

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