野島さんとの本づくり(葛藤なども含め)

703号室卒業生まりん、まりあ、アクア家からナナへ上品なブリザーブドフラワーが届きました。あきさん、Mパパさん、ありがとうございました。

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べべ、ナナの生前は数えきれないほどいっしょに遊んでもらったよね、ナナ?

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さて、私は今、新旧混在のスペースにいます。

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最新のシステムと古い造りがツボに入りますね。

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いつかこの場所で「譲渡」のミニ講義会を開きたいな。志ある方に向けてね!

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多様の使い方ができそう。

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知らなかった世界に足を一歩踏み込んだワクワク感

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いいね♪

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コピー機もあるのでアナログな私には大助かり

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席を選び、試しにブログを書いてみます。自宅と比較して集中できるか?

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私はこの度、本の出版に向け動きはじめることにしました。

 

 

 

先日ようやく本の土台となる「企画書」が完成し、OKをもらったばかりです。

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本日は自分の考えをしっかり皆さまに聞いてほしいのです。

 

 

ご迷惑でなければ少々おつき合いくださいね。まず紹介したい方がいます。

 

 

「さんこう社」代表取締役野島善孝氏

 

 

お友だちの紹介で野島さんの連絡先を伺った私は、当初なかなか電話に手が伸びませんでした。なぜならば自分の生活でさまざまな問題が起きていて、ナナの介護もあり、精神的にも肉体的にも余裕がなかったのです。いつか自分の猫への思いを1冊にまとめたい。脳裏では漠然と意欲があったのですが、いざ迫ってくると拒否したくなる。

 

 

どうしてでしょうね? わからないんですけど。

 

 

野島さんにやっと電話したのは、連絡先を知ってだいぶ経ったあとです。

 

 

一度お会いしてみることにした野島さんと私は、新宿紀伊国屋1Fのエスカレーター前にて待ち合わせ。着くと私の10年前の著書を持った初老の男性がぽつんと立っています。そして自分の著書に目を落とすと、私の本に汚れがつかないよう、薄紙で丁寧にカバーしてあったのが非常に印象的でした。

 

 

場所を移し、レトロな喫茶店で打ち合わせ。約2か月前の、2月26日です。

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この頃の私は総じて疲れていて、乗り気がなく、けれど反面チャレンジしてみたい気持ちもあり、複雑な胸中で席についたのです。

 

 

しかし野島さんと話をしているうちに、この方となら組んでみたいという心境に傾いていきました。この方は本づくりを愛し、私を認め、肯定してくれている。

 

 

それは本へのカバーのかけ方や話し方だけでも十分に伝わってきます。

 

 

加えていくつかのやり取りを並べてみますね。

 

 

①私「私は家事、老犬介護、犬猫たちの世話、保護譲渡活動を抱えているゆえ、本づくりにかけられる時間が少ないので、猶予をいただきたいです」

 

野島さん「(笑顔で)潰れてしまいそうな小さな出版社ですが……田辺さんの本が完成するまでは(会社が)持ちこたえられるようなんとかがんばります」

 

 

②野島さん「実際のところ、初版分の印税をお金としてお支払いすることがむずかしいので、印刷分の10分の1の数の本を田辺さんにお渡しする形でも構いませんか?」

 

私「つまり私が初版分の10分の1を自分で売るということですか?」

 

野島さん「はい。そういうことになります」

 

 

③私「猫に特化した本ですが、そもそも野島さんは猫に興味ありますか?」

 

野島さん「(携帯をパカッと開き三毛猫の写真を見せながら)はい。うちも飼っていたんです。ミミと名づけたんですがね、ミミは長生きしたんですよ。実はぼくは犬派で、猫は苦手だったんですが、私たち夫婦は子どもがおらず、女房が猫を飼いたいと申して、飼うのを承諾したのです。新聞の“譲渡コーナー”でミミを見つけ、1992年に昭島市のあるお宅から譲り受けました」

 

私「へえ。じゃあミミちゃんの里親になったのですね?」

 

野島さん「はい。そうです。ところが1998年に女房がガンで他界してね、以後のおよそ18年間はぼくとミミのふたり暮らしだったんですよ(ニコニコ)」

 

私「(無言で頷く)」

 

野島さん「猫が苦手だったのは最初だけで、ぼくはすぐにミミに夢中になりました。ミミは最後は腎不全でしたが、23年ほど生きてくれました。だからぼくも、猫が好きなんです」

 

私「はい」

 

 

打ち合わせ後、野島さんはペアチケットを私にくれました。

 

 

「明後日だから急だけど……ぼくが息子がわりに接している安田くんのピアノリサイタルが上野の文化会館で行われるのです。よかったらご招待しますので、どなたか誘って、いらしてくださいね。ほら空席ばかりじゃあれだから……」

 

 

謙虚な野島さんの話とは裏腹に、安田さんのピアノリサイタルは空席ばかりではありませんでした。世界的に有名な方でむしろ満席に近かったです。しかも超絶にしびれた。

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開演後は撮影禁止なので入ったときの一枚を

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野島さんが企画しているのです。芸術性豊かな一本気の職人ですね。最高!

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新宿の喫茶店での打ち合わせの帰り道、私は好きなインテリアを見に街ブラしました。

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野島さんとのやり取りを反芻しながら家具屋の中をグルグル回っていたのです。

 

 

さんこう社の提示する条件は必ずしもいいものではない。さんこう社自体が小さい。大手の出版社にかけあえば、話を聞いてくれる程度の人脈は私にもある。

 

 

けれどいくつかの大きな出版社の知り合いの方々は口々にこう言います。

 

 

「うまい下手じゃない。内容でもない。要は売れるか売れないか、に尽きるんです。有名人著名人の目に留まり宣伝してもらえればよりたくさん売れますよね」

 

 

よくわかります。売れないことにははじまらない。

 

 

人々に親しまれている名作の数々も、売れたからこそ名作になったんだと思うのです。私も書くからには1冊でも多く売りたい。出版業界全体が冷えている中、「売る」にウエイトを置くのはまちがいではない。むしろ正しい道なのです。

 

 

でも残念ながら、大きな舞台は私には似合わない。

 

 

私は小さな舞台であっても、下手なりにそこで精いっぱい踊ってみたい。

 

 

ミミちゃんと23年間暮らした野島さんとともに。

 

 

(森絵都さんにも勝手に原稿送りつけちゃう)

 

 

延々と本づくりにいたるまでの一連を説明しましたが、実際はまだ1行も書けていません。ここからが自分との戦いになりますね。参考書は不要で、自分のみと向き合っていきます。なにを書くかは書き終わるまでナイショにします。

 

 

理由は売りたいからです(笑)。

 

 

先に知ってしまうと興味を持ってもらえないかもしれないからね。

 

 

本づくりと並行し、保護猫たちの宣伝もしていかないと。

 

 

703号室には正統派ハンサムの保護猫あさひ(推定1歳男の子)

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80%キャラ替えしたジャイアン(推定2歳未満男の子)

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ローズ(推定4歳~ 女の子)の3名が終の棲家を求めています。

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みんないい猫たちです。気になる方はお問い合わせをくださいませんか?

 

 

 

どうか助けていただければ幸いです。

 

 

 

「よろしくね」

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Smile!

 

 

 

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

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1 タガを外してひとりになる 

保護猫ローズの通院前に遡りますが、私は近くを街ブラしました。

 

 

チチが常在している703号室。お子たちもいてひとりの時間が持てないのです。

 

 

ワイン好きの里親さんとひさびさに会う約束をしていた私は、プレゼントに赤ワインを選んでみることに。しかし私は赤ワインを飲むと頭痛がひどくなるため、赤ワインをほとんど飲みません。赤ワインは私にとって未知なる世界です。

 

 

うーむ……わからんっ!

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人のよさそうな女性ソムリエさんを捕まえあれこれ質問。すると逆に里親さんの年齢、職業、性別、生活スタイル、予算などを聞かれました。あー、有能!

 

 

 

2つの候補を出され、最後はラベルで決めました。女性と女性が手を取り合っている。里親さんと私のようであり、私が譲渡した猫姫たちのようでもあります。

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ボトルが見えるよう、簡単にラッピングしてもらいました。

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ナッツとドライフルーツを添えて♪

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このときはまさかローズがたいへんなことになると夢にも思わず、本屋へ寄ったり

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べべとナナを胸にバーへ寄ったりしながら、余韻に浸っていたんです。

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夕飯づくり、家事、お子たちのお世話、家だとどうしても「妻」「お母さん」「ハハ」を抜け出すことができません。それはそれでとても幸せですが、欲ばりな私は、たまには孤独になりたいのです。ゆっくりと、自分を見つめ返したいのです。

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照明が暗いのが気になるけれど、ハーパーのシングルソーダ割にライムを搾ったものを注文し、持参した「それでも人を愛する犬」を読みはじめました。

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自撮りしていたらバーテンダーさんがイタい中年女を気の毒がり、話しかけてくれました。「よかったら記念に一枚撮りましょうか?」。へへ。ありがとう。

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写真に写るのが好きなのは2歳の頃からです(笑)。ほんとうにすみません。

 

 

 

「ナナの章」でギブアップ。心の激痛で先に進めません。

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……もう帰ろう。

 

 

運よくバスにすぐ乗れた私は、ほろ酔い気分で自宅に着きました。

 

 

むろん、夕飯づくりや猫トイレ丸洗い、洗濯ゴミ出しなどが待ち受けています。

 

 

ふふ。人生ってなかなかおもしろいですね。

 

 

 

中年女の外出などさらさら興味のない皆さまへ、うちのかわいい子たちをつけてお詫びします。iPhone写真なので実物はこんなもんじゃないですよー!

 

 

 

「なによ? わたしにかまわないで! わたしもひとり時間を満喫中なの」

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(保護猫)百香ちゃんもそういう気分なのね。わかった、邪魔しません。

 

 

 

「ぼくはハハに念力を送っています ちゅーるよこの口の中に来い、と」

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(保護猫)あさひ、よしその微々たる願いを叶えてあげよう。かつお味でいい?

 

 

 

「ぼくジャイアン 最近リル(犬)と超仲よしだよ」

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(保護猫)ジャイアンはキャラ替えを果たしつつあります。ご期待ください。

 

 

 

「おれらも楽しくやってるからな」     「ゆるゆるやってまち」

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「おれね 相変わらず甘えるの好きなんだよね」

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「まあたまにはおれも殻にこもりたいときはあるけどな」

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最後に、目がイッちゃってるあまぱん太郎を放出して更新を終えます。

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つづく

 

 

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さようなら ナナ 

現在私はいろんな意味で人生の岐路に立たされています。

 

 

ブログに書けることはブログに書き、書けないことは書いていません。

 

 

とにかく非常に強いエネルギーを消耗する事態が増えています。

 

 

けれどだからこそ応援してくださる皆さまのおかげで日々をそれなりに楽しく過ごしているのも事実です。皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。謝謝。

 

 

さて、ローズの様子を気にしている方が多いことは知っていますが、本日は私の愛娘ナナとの「お別れ」について出させてください。(前回はこちら)

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密葬に近い状態を私は好みます。ゆっくりナナと過ごしたいのです。

 

 

 

たとえ空箱であったとしても、ナナが存在しているうちに抱きしめたい。

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出会いから16年。土手から保護できたのはナナが1歳8か月の頃でしたので、14年以上私はナナのお母さんでいさせてもらうことができました。ナナは私のはじめての保護犬。ペットショップで買ったべべとはその辺の次元がちがいます。

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チチに寝室を借り、最後の夜を共にしました。ナナ、ずっと多頭でごめんね。

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夜が明け、チチと私はナナがはじめてお世話になるところへ向かいます。

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チチは運転席

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私とナナは後部座席に乗っています。

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ナナをキンキンに冷やすのはやめました。ドライアイスはもう必要ない。

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桜が見事ですね。

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ここはいつ来ても厳かで静かで悲しい場所

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大げさでなく、粗末でもない。私たちにピッタリの「さようなら」をさせてもらえます。早めに到着し、別れの儀式に備えます。見上げると桃色の花が咲き誇っていました。

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まずナナを寝かせました。

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次に持参した花で「花かご」作り。そしてナナの毛をチョキチョキ切り、用意してきた小箱にしまうのです。ナナ、毛をちょっとだけお母さんにちょうだいね。

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ほんとうにたいせつな娘です。

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チチからもさようならのキスを

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できれば別れたくない。別れたくない。できれば、できれば、できるなら。

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あと5分しかない。

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最後に家族写真を撮ってもらいました。

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べべのときは私があまりにも取り乱していたので、ナナはぜんぶ残したいと思ったのです。お父さんもお母さんも親として成長していかなければなりません。

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花かごから花を取り出し、ナナを花姫に変身させました。

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ナナは、ナナは、ナナはぜったいに天国へ行ける気がします。

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比喩しがたいほどのいい犬だから。私のすばらしい娘だから。

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ナナ、愛しているよ。ナナが想像している以上に、お母さんはあなたを。

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この扉が開けば、すぐにきょうだいのコロンJがエスコートに来て、ナナはべべたちと合流できる。そう信じるしか私には術がありません。ナナ、行ってらっしゃい!

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チチと私はナナの写真を見せ合ったりしながらナナを待ちました。

 

 

 

お帰りなさいナナ。天の川をイメージした赤の骨壺カバーが似合っています。

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べべと並んでこうして玄関で出迎えてくれるのよね。ありがとうね。

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かつをはじめ、ほかの子たちの骨壺はリビングにあるからうちはにぎやかです。

 

 

 

ナナを見送った私は、自分の中でなにかに一区切りをつけました。

 

 

「なに」ってうまく言葉にできない。

 

 

しかし確実に、私は変化しています。

 

 

私は自分の人生を生きたい。人生をまっとうしたあとは、ナナたちのそばに行きたい。探して探して探して探してあああああああああああああああああ!!

 

 

ごめんなさい。

 

 

 

よく散歩へ行った公園にて。センターは美しいナナ。おーいべべ公こっち向け!

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私が「幸せの703号室」というブログを開設したとき、レギュラーメンバーはこの3頭でした。

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べべ、ナナ、かつ。猫のかつはたったの3歳3か月、べべは16歳半、最後まで粘ってくれたナナは16歳でこの世を去りました。

 

 

 

犬と猫は失うと筆舌に尽くしがたい痛みを私に遺していきます。

 

 

どんなに珠のように育てても、結局命を分けてやることができない。

 

 

どんどん先に年を取ってしまう。どんどん進んでいってしまう。

 

 

彼らの時間の流れの速さが私とはちがう。ほかはぜんぶ同じなのに。

 

 

だから今、私は正直な心、「里親になるってただただ楽しいですよ」とストレートには言えません。楽しいだけじゃないのを痛感しているから。

 

 

けれど生き場のない子たちが日本にいる限り、いえ、この星にいる限り、私は「勇気を持って里親になってくれる方」の必要性を同時に感じています。

 

 

でなければ、家族を得なければ、理不尽に死んでしまう子が仰山いるから。

 

 

 

矛盾していますよね。解きがたい矛盾です。

 

 

私は家族を失った母親です。

 

 

一方で、私は野良猫たちの住処を探す立場です。

 

 

いつか苦しみが癒え、ほんのり自分の中で消化できる日がきたら、また声を大にして、「犬猫と暮らすことは最高です! ぜひ!」とお伝えしたいです。

 

 

皆さまは私に言われるまでもないでしょうが、こんな私からひとつだけ。

 

 

「永遠」はありません。

 

 

 

あなたの横でくつろぐ犬猫たちに、「だいじだいじ」と囁いてみてください。

 

 

 

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きみのためにできること(ナナ)

※blogを連続更新中です。スクロールしてくださいね。

 

 

卒業生ぐーちゃん(元:千吉)家からナナへブリザーブドフラワーが届きました。ハート型で赤がメイン。ナナの骨壺も赤い布地なのでよく似合います。

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2014年卒業のぐーちゃんはFIVキャリアの成猫。最近腫瘍のオペや歯の手術をしたばかり。たいへんな中我が家を気にかけてくださりありがとうございました。

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卒業生ポテチ家からはピンクと白の上品なブリザーブドフラワーが届きました。

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FIVキャリアの成猫ポテチは幸せ満喫中。先日大巻先生の病院で診察を受けたポテチ。703号室保護猫時代より少したくましくなった? 感じもあるね。

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ほかにもプレゼントがいっぱい届いているのでおいおい自慢します。

 

 

 

さて、今日はナナの亡くなった翌日の話をします。

 

 

酸素室業者への酸素室の返還と清算、ドライアイス購入はチチの担当。

 

 

私は中島先生の病院へ行き、最後の通院の医療費を支払ってきました。

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emi-go、中島先生、ナナがお世話になりました。

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照れもあるのかな? ふだんは決して口にしない言葉を私は中島先生にまっすぐ投げてみることにしたのです。あとは受け手側がどう思うのか……。

 

 

話は遡りますが、ナナが急変したあと、ナナの状態とともにナナの余命を中島先生に私ははっきりと聞いたことがあります。※たぶんこのときですね。

 

 

中島先生の見立てはナナは1週間はもたない。2~3日がヤマだろうとのこと。

 

 

けれど言い方がとても温和で、悪く言えばあいまいだったのです。

 

 

「このまま数値があがりつづければの話ですが、1週間(あるいは2~3日)以内にはなくなってしまう可能性もあるのかもしれないと思います」

 

 

非常に正確です。そしてナナの親の私に気づかいオブラートに包んでくれています。けれど私はそれでは納得がいかず、静かに先生に詰め寄りました。

 

 

「先生あのさあ、○○だと思います。○○の可能性が出てくるかもしれません。思いますかもしれませんをいっそ取っ払って話をしてくれませんか?」

 

 

中島先生はナナを見て一瞬困ったように苦笑いしました。

 

 

そしてひと通り説明を終えた中島先生は部屋を出る間際にこう言いました。

 

 

「あの……さっきぼくが“かもしれません”とか、“だと思います”って言ったのは、(ぼくの性格上の話し方ではなく)相手が動物だからです。

数値だけで動物の命をはかれないってことを、ぼくは獣医師になって学びました。動物はときとして奇跡を起こしたり、いい意味でも悪い意味でもぼくらの予想を裏切ることがあるんです。だからぼくは、“かもしれません”、“と思います”、“○○の可能性が高いです”の言い方をしたんです」

 

 

中島先生の言葉がすとんと胸に落ちた私は「なるほど」と返しました。

 

 

話は戻ってナナ亡くなったあとのあいさつで私は中島先生に深々と頭を下げました。emi-goは横で泣いていたのですが、涙の理由は聞いていません。

 

 

「ナナがお世話になりました。中島先生に生意気を言わせてもらいますが、中島先生はひとりの人間として、獣医師として、ほんとうに腕が上がりましたね。(※中島先生は私、10年くらい知っている先生です)中島先生を私、尊敬します。ナナにしてくれたこと、すべてが正解でした。感謝の気持ちでいっぱいです。上から目線に聞こえたらごめんなさい。でも私は本音でひとりの患者として話をしています。先生は心身ともに成長しましたね。私も先生を見習い、しっかりと成長していきます。これからもどうぞよろしくお願いします」

 

 

中島先生はemi-goとまた困ったような笑い方をし、丁寧にお辞儀をしてくれました。

 

 

 

病院をあとにした私は、ドライブがてらパワースポットへ

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桜がきれいだなあ。そして痛い。桜が痛い。

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これまでナナを護ってくださったこと、未来のいろんなお願いを聞いていただきました。長い時間、ずっと私は心の中で祈りながら手を合わせていたのです。

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※これは私の感覚なのでほかの方からの意見は遠慮してもらいたいです。

 

 

 

帰りにナナに会いに来てくださる方々への手土産とラナンキュラスを購入

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花姫ちゃんただいま

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ドライアイスでキンキンに冷えちゃってかわいそうだね。でも美しいねえ。

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夜、しじみの里親りょうちゃんが会社帰りにナナに会いに来てくれました。

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白い花は横に置き、りょうちゃんにいただいたお花をナナに持ってもらうことに

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いいねえ。カラフルな花束も似合う。

 

 

りょうちゃんがうちに来た日のことを自分のブログに書いています

 

 

よかったら「りょうちゃん目線の703号室ブログ」を読んでくださいね。

 

 

りょうちゃんの中で私は「ゆるキャラ」なんだそうです。へー、そうなんだ。どこがどうそう思わせるんでしょう。次直接理由を聞いてみようと思います。

 

 

りょうちゃんにいただいたおにぎりセットで軽食を済ませる私たち

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エネルギーの消費度がハンパじゃないので私すっごく食べています。

 

 

ぜんぜんガリガリじゃないから(むしろダイエットが必要)ご心配なく!

 

 

 

保護猫百香とあさひもりょうちゃんのちゅーる攻めに遭い、すっかり仲よしに!

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ここにはまだ書けないいろんな話をして、りょうちゃんとバイバイ。散歩がてら駅まで送っていきました。りょうちゃん、ナナに会いに来てくれてありがとう。

 

 

店を終えた母も花束を持ってきました。ナナはいちおう母の孫娘だからね。

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花は母と妹からです。ビタミンカラーでいいですね。

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結局、花は何色でも許されるんです。花は何色をまとってもいいんですよね。

 

 

私べべとナナに会いたいです。あなたたちを抱きしめたい。

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そんな想像に切なくなる毎日を過ごしています。

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でも、大丈夫。私は元気です。

 

 

Smile!

 

 

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百香のトライアルが決まりました♪

亡きナナの話をしている最中ですが、うれしいニュースをお知らせいたします。

 

 

このたび保護猫百香の長期トライアルが決まりました。

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猫と触れ合ったことのない先住猫さんのいるお宅ゆえ、現時点でご縁決定とは申せませんが、いいご報告ができるよう里親さんと力を合わせていきます。

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お届け日を調整中ですのでひきつづき百香に会いに来てやってくださいね。

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そしてご無沙汰になってしまったのですが、あさひはじめ保護猫ローズと

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ジャイアンも控えています。

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ナナの見送りまでを書き終えたら、あさひとローズとジャイアンを前面に出します。応援していただければほんとうにありがたいです。必ず全員卒業させます。

 

 

 

百香のお茶会の模様を簡単に

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百香のお茶会が偶然ナナの火葬と重なり、私はうまく頭を切り替えられるか不安でした。希望者さんとは前々からの約束だったのでできれば動かしたくなかったのです。ナナはナナ。百香は百香。私にとって両方たいせつです。

 

 

そこで急きょ助っ人を依頼。みいさんです。

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みいさんと私はつき合いが長い。

 

 

みいさんは私が保護動物たちの写真撮影を頼むことで知られているでしょうか? みいさんは写真のみならず「譲渡」が非常に安定していて絶妙にうまい。私の尊敬する女性です。

 

 

希望者さんに偉そうにしません。けれど伝えるべきことはきちんと伝えます。

 

 

実はこれが意外と難しくて、つい上から目線になってしまう保護主さんが多いのです。まあ逆に希望者さんのご機嫌を伺うような保護主さんもいますよね。

 

 

みいさんはフラットな感情で物事を理性的に話すことができるタイプ。

 

 

実際私は電話でかいつまんで漠然としたイメージを伝えたのみでした。

 

 

「こんな感じのお茶会にしたい」的な。

 

 

それを「うん。わかった」のひと言で済ませるみいさん。私とはあうんの呼吸です。むずかしい説明や細かい詰めは必要ありません。みいさんだからこそです。

 

 

お茶会の直前、私のパソコンにて希望者さんとの一連に目を通すみいさん

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※みいさんであっても希望者さんの個人情報の保護はしています。

 

 

夜、ピンポンが鳴り、いよいよはじまりました。百香がんばれ!

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里親募集サイト経由で知り合った里親さんはわが家に着くなり、ナナ(とべべ)の遺骨の前に正座し、手を合わせてくださいました。貴重な涙を流しながら……

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この一枚で里親さんのお人柄が皆さまにおわかりいただけると思います。

 

 

リルにもあいさつし、かわいがってくださいました。リル、よかったね^^

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ナナには枯れない可憐なお花を、犬猫たちのおやつまでいただきました。感謝!

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百香は連日ナナに会いに来ていたお客さまがつづき、戸惑い気味

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今夜はあなたが主役だよ。里親さんは遠路はるばる百香の顔を見にいらしたの。

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私がお茶を淹れている間、みいさんは百香の性格を説明し、里親さんとともにちゅーるをあげてくれていました。助かるね。ありがとう。

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2時間みっちり、私のポリシーと里親さんの環境を擦り合わせていきます。これは703号室の卒業生たちにとって、重要な時間です。すでにお宅の写真と先住猫さんの写真は拝見済み。

 

 

さらに間取り図を書いていただき、開口部を細かく確認しているところです。ケージを置く場所、窓及びドアの位置、活かす窓、壁のように動かさない窓……

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おススメのキャリーバッグや通院方法も力説。洗濯ネットに入れるところ

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里親さんはひとつずつ丁寧に聞き、質問をくださり、先住猫さん(るいくん)と百香の安全や未来について真剣に考えてくださいました。

 

 

ご主人さまに見せる動画を撮ってお帰りになった里親さんは、家族会議を1日経て熟考し、百香のトライアルを快諾! 私のポリシーと百香は「セット」なので、里親さんは早速脱走防止対策に取り掛かってくださっています。

 

 

ナナの命の灯が消えようとしていた時期にやり取りをしていた私は、里親さんをお待たせしてしまうこともあり、ご迷惑やご心配をおかけしたことと思います。

 

 

しかし常に私にやさしく接してくださり、「気長に待ちます」と仰ってくれました。

 

 

トライアルではありますが、百香の良縁を想像すると気分がハイになります。

 

 

百香、苦労してきたあなたには安楽な一生を送ってほしい。

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里親さん、みいさんに感謝。素敵なお茶会でした。

 

 

Smile!

 

 

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