あたくちの晩餐会 ハハの晩餐会

家政婦は見た
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でも家政婦はあたくちではなく、ハハですけど。

こんばんはあかりと申します。3月に保護されて以来、ずっと703号室にいます。あたくちが向かうべき場所はいったいどこなのでしょう。

あたくちもあまぱんとプップを招いて毎晩晩餐会を催していますが、ハハも先日、ちゃっかり晩餐会へ行ったのです。年に一度の高校の同窓会だそうで、その日あたくちたちの面倒は、チチが見てくれました。

開催されるのが渋谷区だから遠い。

方向音痴だからレストランの場所がわからない。

保護したての黒猫の通院もある。

寒いから外に出たくない。

いろんな理由がありましたが、ハハが参加をためらう一番の理由をあたくちは知っているのです。

着ていく服がない。

やっぱこれでしょう。

去年参加したハハは、メンバーの成りを知っているのです。みんなゴージャスでとてもキレイ ハハとは別世界の人々です。

それでも、年に一度だし、恩師も参加するし、幹事がみんなのために一生懸命動いてくれたのを知って、ハハも行くことに。悩んだあげく、チチに7年くらい前に買ってもらった一張羅を着ていくことにしました(なにかとそればっか着てる)。

懐かしい面々が集まりました。一番左の白い人は、高校時代のハハの親友。今は子を持つママです。
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約20年ぶりの再会もあり! 元生徒が8人
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一番奥の「お父さん席」に恩師が加わるはずでしたが、なんと恩師が当日ドタキャン!

いろんな話が飛び出します。高校時代の思い出、桁違いのお金の話、外国へ旅行したときの話、人間の子どもを子育て中のお母さんたちがほとんどなので子育てエピソードも。

ハハとの共通の話題はひとつもなかったらしいけど、ハハは旧友に会い、それなりに楽しんだみたいです。
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昔は友だちに会う余裕すらなかったハハ。犬猫保護の話が通じない人を自分の世界の中に入れたくないと頑なだった時代もあったって。でも、ハハが鎧を脱いだら周りが自ずと理解を示すようになったのです。そして距離を置きながらも、年に1、2度会うまでになったみたい。

2時間半。

夢のような晩餐会が終わりハハは現実に引き戻されました。昔一緒に学んだ友がみんな煌びやかで遠い存在に感じられましたが、同窓会の間中ハハは一度もみじめな気持ちがしなかったそうです。

だってハハには、あたくちたちがいるから。

あたくちたちが703号室でハハ(家政婦)を待ってるから。

ハハ~、なにやってるの? 早く元の姿に戻りなさい。

シーバにかつおバー、ブラシにおもちゃ!

あたくちの晩餐会の準備は終わったの?

「は~い! あかりぃ! 今やるよぉ´з`
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この格好が一番落ち着くらしい。

今のこの時間も同じ格好です。

さて、ハハは今から保護活動の用事で出かける準備に入ります。そして明日は、プップを連れて病院へ行くそうです。プップはトイレに入ったあとまた入りたがるので、心配で病院の予約を取ったんだって。

保護したての黒猫は耳ダニがいるのですが、抵抗激しく、薬をつけられないそうです。チチとハハで格闘してもダメだって。詳しい方教えてください。レボリューションだけじゃ、ダメですよね?

「ぼく、健康だから病院へ行かなくていいです」
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だめよプップ! 病院は行きなさい。じゃないとあたくちの晩餐会に呼んであげないわよ!
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ちなみにハハは昨日も飲み会が入っていたらしいけど、だるがってキャンセルしました。自分の病院の予約も変更し、家の掃除をしながらあたくちたちを追い回して遊んでました。あたくちの晩餐会がいつもより長めだったのはうれしかったけど。

みなさまもよい年末をお過ごしください。

あかりより

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日記

せわしない師走2

こんばんは。

今日は友人に紹介された仕事へ行きヘトヘト。

このご時世、仕事があるだけありがたいですけど。

さて、まずは軽くお知らせです。

「こんちは」
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あかりの募集をいったんストップします。体調不良などの理由ではありません。こちらで掘り下げて書くにはお時間をいただかなければならないので、まずは募集ストップの旨だけお知らせします。

「ぼく、プップ。光合成中だよ」
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あっそ(笑)。

家族募集中のプップ、千吉、新しい黒猫さんもおいおい。特に千ちゃんの写真が少ない気がするので、ばばんと出さないとね!

遅くなりましたが、ぽん吉のお家に遊びに行った日の写真を♪

ぽん吉は、うちの妹が保護し里子に出したFIVキャリアの成猫の男の子。独特のフォルムで皆さまから愛していただきました。今もひきつづきご家族が溺愛中でございます。

ぽんぽんことぽん吉
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ぽんぽんにはとら兄という信頼できるパートニャーがいるのです。とら兄もFIVキャリアの成猫で、茶トラ感がおそろいのふたりはいつもラブラブでほほえましいです。

とら兄
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とら吉(とら兄)&ぽん吉
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ぽんぽんの里子1年を記念してパーティが催されましたので、運転手の私も便乗^^ 妹はもちろん、妹婿のたかも一緒です♪

里親さんちのエントランスにて
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夜遅い時間にも関わらず、きちこさん(里親さん)が手作りスイーツを作ってくださいました。
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ご主人はいつ会っても独特で毒舌でおもしろい。そしてすごく理知的であたたかい方なのです。

ぽんぽんととら兄をツイッターで毎日見ている私は、一ファンとして生ぽんぽんに会えるのを楽しみにしていたのですが、なんと、キッチンの奥に隠れてしまって出て来ないTдT
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そんなこともあろうと予想したご主人が、ipadでぽんぽんととら兄の動画を流してくれました!
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これで一件落着!

大の大人5人が猫の動画を見て至極満足する事態(汗)。

でもいいのいいの。

撮りたてほやほやの画像だし、ライブ中継だと思えばなんのその

ぽんぽんととら兄は超かわいいビジュアルですが、成猫でFIVキャリアです。一昔前に比べたらFIVキャリアへの偏見や過度の心配がなくなったとは言え、 個人的にはまだ里親探しの難しさを感じます。だからきちこさん、ご主人、ぽんぽん、とら兄の存在は、妹にとっても私にとっても、すごくありがたいのです。

このご家族は、私の希望そのものです。

うちには今、ぽんぽんと同じFIVキャリアの千吉と新顔の黒猫がいますが、ぽんぽんファミリーに会い萎えそうになる心を奮起できました。

妹と私にクリスマスプレゼントまでいただきました。
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中身はこんな感じ↓
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手作りのマフィンも入ってたけど速攻で食べちゃって写真ナシ(笑)。きちこさん、ご主人、ありがとうございました。

余談ですが、行きも帰りも運転手だった私は、帰りの首都高で妹と口論になり、婿のたかが必死に姉妹の気まずい雰囲気を取り持ってくれました。たかもお疲れさま!

詳しくは妹のぽんぽこりん日記をお読みください。

せわしない師走、まだまだつづきますね。最後に、先日お茶したメンバーの写真を!
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主役はお誕生日のMIHOさんみいさんマイ太郎さんとパチ!

皆さまもこのシーズン、風邪と暴飲暴食に気をつけてくださいね。

スギヤマカナヨさ~ん、カレンダーありがとうございます。
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カナヨさんのイラストは最高ですね。新年会でお会いできることを楽しみにしています。

明日は仕事が休みで自分の通院だけですので、溜まったコメント返しやメールのお返事に着手できそうです♪ おやすみなさい^^

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日記

せわしない師走1

アニーとご家族にあたたかいコメントを寄せてくださりありがとうございます。本当はもっとシン プルに書こうとしたんですが、あれもこれも浮かんできて……。里親さんと電話でお話ししたら涙が止まらなくなりました。保護は昔のことですが、自分の中か ら出したくなったのです。そして改めてご家族に感謝の気持ちでいっぱいです。

703号室には家族を待つ猫たちがいます。保護猫たちの写真などもまた載せていきますので、遊びに来てくださいね。

「こんなあたくちにもサンタさん来るかしら?」
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iPhoneにしてから無料アプリを使って写真を少しだけいじれるようになりました。アナログの私にはかなり難しく感じますが。

デッサン風! こんなのいいでしょう?
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保護猫あかりをモデルにいろいろやってます。

ハイ状態でやたらはしゃぐあかり
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保護猫プップとあまぱん太郎が若干引きぎみですね(汗)。

サンタさん、来るといいねえ。

家族募集中のプップと千吉の写真もUPしたいのですが次にしますね。楽しみにしててくださる方がいると信じています。

13日の金曜日はチチの誕生日でした。

13日の金曜日……。

チチ、かわいそうに(笑)。

自転車通勤している関係上、軽くて動きやすいコートをほしがっていたチチ。チチがなにかをねだるのは珍しいし、今着ているコートは寒くて重いから新しいの をプレゼントすることにしたのです。せこいですが、予算は諭吉おひとりくらいまで。イトーヨーカドーで目を皿のようにして探した結果、ふふ~んだ! あり ましたよ♪ 自分で言うのもなんですが、結構ステキです。チチも喜んでくれました。

前の日はチチの好きなアイスケーキと手作りごちそう? を用意して誕生前夜祭を行いました。
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グッドなタイミングで豆さまが新鮮なお野菜をたくさん送ってくださったので人間用シチューと犬ごはんを作ってみたのです。
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豆さまおいしかったです。ありがとうございます。

そして誕生日当日は!
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兼ねてよりねだられていたインド料理へご招待しました。
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インドカレーが大好きなチチは選ぶのも一苦労です。

きたきたきた^^
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すごい顔だなあ。ごはん大盛り食べてました。
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夜インド料理だから昼のお弁当は軽めに作ってみたのです。そうしたら「あっという間に食べ終えて全然足りなかった」と文句言われました。

チチおめでとう。

明日から忙しくなるから覚悟してね。

って

またやっちゃいました……。
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「こんにちは。あたし女の子よ」
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今日インド料理の前にMOMOに連れて行ったのです。

病院で一通りの医療ケアをお願いしました。

今割と落ち込んでいます。

風穴も開けられないくせにどんどん。

力がないくせにどんどん。

その上まだ家に入れたい子がいて。はあ。

なんで自分はこうなんだろう。

詳細はまた書きますが、FIVキャリアで耳ダニたっぷりでした。

どうしたらいいんですかね?

まあ、やるしかないですけど。

それから、ニャンニャンBOXに関わった皆さまありがとうございました。我が家もご寄付をお預かりしました。皆さまの猫を思う厚い思いにただただ頭が下が ります。でも私、なんか分不相応な気がして心苦しいのです。うちはチチの転職後、収入が減ったことで生活力が落ちましたが、完全介護の必要なゴンちゃんが 亡くなり、私は仕事ができる環境になりました。それに私、お叱りを受けるかもしれませんが、主婦として節約もしている一方、たまに友だちと遊びに行ったり もします。お茶したりランチしたり。楽しいです。明日も年に一度の高校の同窓会で。

なんていうか、私は自分らしく暮らしながら個人でできることをつづけていきたいのです。今回は主催者の方々のあたたかいお申し入れを謹んでお受けいたしま すが、正直とても恐縮しています。現在ありがたいことに703号室には重病の保護動物がいないので、お金を一気につかいきることはできないし、かといって ずっと持っているのも皆さまに申し訳ないです。悩んだ結果、ご寄付はいったん発起人のひとりでいらっしゃるマイ太郎さんに預かってもらおうと思います。マ イ太郎さんには何度も胸の内を相談しました。必要になりましたらその時は遠慮なく使わせていただきますね。こちらでもまた報告いたします。

さあ、ケージを片づけなくっちゃ。

環境を整える前に捕獲箱を仕掛けてしまったので大急ぎでやります

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日記

4 わたしはアニー

長くなってしまい、申し訳ありませんでした。多くの方が読んでくださったことに感謝します。今回の更新がこの話の最後です。

~アニーとして~

多くの命を立派に育てた母犬まりも。703号室ではわがままのひとつも言わない従順で穏やかな犬でした。でも時たま子犬のようにひょうきんな時もあったのです。

ガラスをガラスだと知らずに突っ込んだときは、抱き上げながら爆笑してしまいました。

「痛かったねえ。よしよしだいじょうぶ?」

ちょこまか後ろを着いてくる。

あどけない瞳で見上げてくる。

必死な表情でごはんを食べる。

なんでもキレイに残さず食べる。

今思い出すだけで胸がいっぱいになり、なんとも表現しがたい気持ちになります。

そのまりもが、アニーとして我が家を巣立ってから7年半。

すごく遠い昔のような……つい、昨日のような。

アニーがこの度、天国へ旅立ちました。
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先日、里親さんから届いたメールです。

アンニイさん

ご無沙汰していますが、毎日のご奮闘振りはブログで拝見しています。

ところで、今日は悲しいお知らせでメールしました。
アニーが昨日亡くなりました。

今年の2月頃から血尿が出たりしてお医者さんにかかっていたのですが、6月には足腰が麻痺して動けなくなってしまいました。
病名は「リンパ管拡張症」とのことです。
2月以来良くなったり悪くなったりの繰り返しでしたが、悪い時は毎週病院通いが続き、ここのところは週2回通って注射を打ってもらったり家でも点滴をしたりしていました。
しかし、最後の3~4日は殆ど食事を食べなくなり、目に見えてやせ衰えていきました。
でも、最期は私たち夫婦の目の前で静かに眠るように息を引き取りました。
苦しまず安らかに逝ってくれたのがせめてもの救いでした。

アンニイさんの家に行って初めて会った時のことは鮮明に覚えています。
我が家に来てから約7年半。
長くはありませんでしたが、本当に可愛くて我慢強いワンちゃんでした。
特に家内には良くなつき、家内もまた殆ど寝たきり状態になってからは毎食特別食を調理したり、オムツの取替やお尻洗い等々毎日毎日本当に一生懸命に世話をしていました。
私が言うのもおこがましいのですが、アニーも過酷な環境で過ごした前半生に比べ我が家に来てからは穏やかで幸せな日々を送ることができたのではと思っています。
勿論私たちもアニーのおかげで一杯楽しい思いをさせてもらいました。

今朝、火葬に付すため多磨犬猫霊園に遺体を引きとりに来てもらいました。
その後は、遺骨を納骨堂に納めてもらうことになります。

アンニイさんには本当に良い犬をお世話してもらいありがとうございました。
アニーの元気な頃と納棺後の写真を少し添付します。

ところで、アニーが使っていたケージやキャリーケース、未使用のベッドやペットシート類がありますが、どこか寄付できるところをご存じでしょうか。
教えて戴ければと思います」

アニーは、数え切れないほど苦労しました。

運命に翻弄され、流転を繰り返しながら、与えられた環境で精一杯生きてきた犬です。10年前に出会ったときはすでに成犬だったので、実のところ何歳かもわかりません。

でも、半生は不幸だったとしても、残りの半生、いいえ、7年半という長い時間を幸せに暮らしたのです。「アニー」の名を与えてくださった里親さんご夫妻とともに。

アニーとして生きた時間がこの子にとってはなによりの喜びだったはずです。

自分の名を呼び、撫で、抱きしめてくれる家族がいる。

アニーの誇らしい顔が目に浮かぶようです。

私たち夫婦も、アニーの里親さんご夫妻にはよくしていただきました。アニーを介して善い方と出会えたことを、アニーに感謝します。

里親さんのお宅に遊びに行ったときの1枚。みんなでお散歩しました。
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これはまた別の日に伺った写真です。
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里親さんご夫妻にランチをごちそうになったのもいい思い出です。
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703号室の卒業犬たちによる同窓会にも遠路はるばるご参加くださいました。アニーを抱きかかえる奥さまの横でご主人がメンバーにご挨拶をしています。
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愛らしいお洋服をまとったアニーはまるでモデルさんね!
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珠のようにかわいがられ、ご夫妻の宝として命を全うしたアニー。里親さんのおかげで、私も少しは罪をすすぐことができた気がします。

どうもありがとうございます。

そして、本日届いたメールを。

「アンニイさん

今日は、病院に行っていて少し前に帰って来ました。

アニーのためにお花をお送り戴きありがとうございました。家内が早速アニーの遺影の前に飾りました。その写真を添付します。

ブログ読ませて戴きました。
一応経緯はお伺いした記憶がありますが、改めてアニー保護の状況を読んでますますアニーのことが愛おしくなり、また保護された頃の元気なアニーの写真を見て涙が止まりません。アンニイさん、アニーを保護してくれてありがとう!
特に大変なご苦労をされながら取り戻してくれた2回目の保護のこと、本当にありがとう! そのおかげで私たちはアニーとの幸せな7年半を過ごすことができました。

今度アニーのお参りに行く時はまた一入の感慨を持ってアニーに話しかけることができます。家内と共に、ただ、ひたすら感謝のみです」
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私は、多くの犬猫たちが幸せになれる社会を夢見ています。もしかすると理想論かもしれませんが、私たちひとりひとりがちょっとだけ踏んばればできる、と思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

アニーの冥福を祈ります。合掌。

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3 わたしはまりも

またまたつづきです。保護猫プップ、千吉、あかりに会いに来てくださっている方はごめんなさい。今回は犬の話です。

~交渉と奪還~

「所有権」

動物に関わっていると難しいときがあります。弁護士のすすめもあり、私は所有権を以前より意識して活動するようになりました。

いくら感情論を並べわめき立てても、法的に見れば【ママ】の所有権は、当然繁殖業兼トリミングサロンのオーナーにあります。子を産むママが繁殖業兼トリミングサロンに利益をもたらしている以上、無条件に私に譲るとは思えませんでした。

だから諦めようとしたこともあります。

「繁殖に使われているかもしれないけれど、看板犬としてそれなりに幸せなら、もういいかな」

そう自分に言い聞かせて。

楽になりたかった。

ママの二重苦の原因を作ったのは自分じゃないと思いたかった。

そこで、1度ママの様子を見に行くことにしたのです。

見に行くと言っても真意は隠さなければなりません。私の存在や主張を知れば、サロン側は警戒してしまう。繁殖犬たちは2F部分に置かれていて一般客には見せていない。

どうすればママに会えるのか?

詳しくは書けませんが、私はある業者になりすませてサロンの2Fへ潜入しました。お願いだから引かないでくださいね(笑)。

2Fにママがいないことを願いながら階段をのぼる。

2Fではなく、オーナーの自宅の愛犬として、または1Fのサロン部分で看板犬として元気に飛び回る姿を想像しました。その方が楽だから。

2Fのドアを開け部屋に入った瞬間を私は今でも忘れません。

繁殖業者独特の臭いが漂う部屋の壁一面に積み上げられた無数のクレート。小型犬1頭がやっと入れるぐらいの大きさしかない箱の中に、無表情のママがいました。

ママがママがママがママがママがママがママがママが!!

ママが!!

ママが!!

「業者」の私を見て、繁殖用の犬たちが一斉に吠える。

ママも大勢の犬たちと同様に私に吠えかかってきました。

(すごくいけない比喩かもしれません。でも許してください。他にピッタリ当てはまるのがないのです)

ママは昔本で読んだ狂犬病に感染した犬たちの形相にそっくりな顔つきで私に吠えました。目と牙をむき出してけたたましく延々と。

怒っているのか、不安なのか、悲しいのか、他の犬たちにつられて吠えているだけなのかわかりません。考える余裕すらなかったです。

ただ目の前のママを家に連れて帰れない現実のみが重く残りました。

どうして自分はこんなに罪深いんだろう。

それから、私は当時の関係者を訪ねてはバカのひとつ覚えみたいにママママと言いつづけ、恐れ多くもたくさんの人を巻き込んでママの保護に向けて動きました。大袈裟かもしれませんが、ある意味命がけだったと思います。

そしてついに2年1か月の歳月を経てこちらに戻してもらったのです。繁殖犬としての質が下がってしまったママは業者にとっても微妙な存在。だからそこを突いてとにかく水面下で交渉しつづけました。

業者は最後までせこい条件を出してきました。

「犬(ママ)を手放すかわりに、新しい飼い主には、ひきつづきトリミングの客としてショップに通ってもらいたい」

要は、産んで稼げないなら、今度は客として稼げってことですかね?

もちろん、連れて行きませんけど。

サロンにママを迎えに行ったとき、ママは吠えませんでした。それどころか、シャイなはずなのに、しっぽをちぎれんばかりに振ってくれたのです。私を覚えていてくれたんですね。

「待たせてごめんね。なにもかもごめんね」

こうしてママは、703号室にやってきました。

出会ったときはまだ賃貸コーポだったけど、引っ越して広くなったので、今度はのんびりすごせるよ。あなたの仮名はもう決めてるの。

こんにちはまりも

ようこそ703号室へ!

先代猫かつくんと
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若かりし頃のべべと
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ナナと
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幸せになろうね。
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「うん! わたしはまりも」
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写真はすべて2006年の撮影
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