3共に生きてる

時間が空いちゃいましたね。夜、ベベが調子悪そうだったので、更新を断念しました。麻酔の影響で一晩中震えていたんです。麻酔は怖いですよね。できればかけたくないのが本心です。

夫のチチは出稼ぎから帰って来ないの。週末くらい家に戻って仕事をすればいいのに~!

ベベの闘病記がつづきます↓ 興味がある方は、二つ下の記事から読んでくださいね。

大手術を終え、MOMOペットクリニックに入院したベベを、先生は24時間体制でケアしつづけてくれました。先生が仮眠を取っている間は、奥さまがベベの様子を見守ってくれました。大巻先生は小さなお子さまがいらっしゃるのに、5日間、病院に泊まり込み、ベベのそばにいてくれたのです。

4日間の絶食後、はじめてべべにid缶を一口与えた時は、きっと先生も緊張がマックスだったと思います。もし、胃に穴があいていたら、腹膜炎を起こして死 んでしまうからです。シダ先生のオペが完璧だとはいえ、ベベの胃はもはや、形が大きく変わり、人工的に縫われた小さな袋に過ぎません。ちゃんと機能するの か、誰にもわからないのです。

「食前、バリウム検査をクリアしているので、ちゃんと通過するはず」

大巻先生の慎重さ、用心深さに、私たちもある程度の安心感を得られました。

「食べましたね。そして、食べたものがちゃんと腸の方へ流れているようです」

レントゲンをみながら説明する先生の顔に、安堵の色が浮かんだので、チチも私も、心地よい脱力感を味わうことができました。先生には頭が上がりません。いろんな病院をまわりましたが、ここまで誠実に、親身に対応してくれたのは、大巻先生だけです。

こうして、ベベは私たちの元へ帰ってきてくれました。術後、検査センターへ送った腫瘍の分析結果が出ました。ベベの病名は「多発性腺腫」。腺腫(または腫瘍)が常に再発する恐れがある、恐ろしい病気で、IBDが絡んでいるらしいこともわかりました。

食事制限と、1日6種類の投薬に加え、年に2回は全身麻酔をかけて内視鏡を行い、再発の有無をチェックしています。今年3月に行われた内視鏡検査で、十二指腸に2つの腫瘍が確認されたので、大巻先生が手術してくれました。

昨日、久々に内視鏡検査を行いましたが、腫瘍は確認されず!!
嬉しくて院内で叫んでしまいましたよ(笑)。
実は、ちびるかと思うほど怖かったのです^^;

腫瘍はなかったけれど、胃壁が荒れているので、一部サンプルを取り、現在検査センターへ送って結果を待っている状況です。手術後、ベベは肝臓が悪くなりま した。胃が変形しているので、肝臓に負荷がかかることははじめから想定していましたが、数値が悪化すると、とても気になります。昨日の検査では、それほど 悪くなかったので、そちらもほっ。

昨日行われた内視鏡検査↓ ベベの胃の中はピンク♪
クリックすると元のサイズで表示します

ベベの闘病がはじまって、我が家は一変しました。
ベベを生かそうと、多くの方の知恵や力を拝借しました。目玉が家の外に飛び出すほどの金額がかかりましたし(笑)、ベベを失ってしまうかもしれない恐怖感 で寿命が縮んだようです。けれど、ベベが病気になって、いろんなことに気がつきました。昔はとにかくたくさんの犬猫と暮らすのが夢だったけれど、一頭に多 くを注ぐ生き方の方が、やっぱり自分に向いていると知りました。

かつくんもコロも、医療にかけては全力を注ぎきったつもりです。医療費はベベ同様、惜しみませんでした。でも、残念なことに私はかつとコロを失ってしまいました。

愛犬愛猫の医療を、どこまで積極的にやるのか?

それは各ご家庭の問題だと思います。ただ、本気で取り組もうと思ったら、結構大変なんですよね。だからうちはもう、簡単に「家族」を増やせないんです。

ベベの闘病記を読んで、ベベのことを可哀想だと思った方っているのかな?
クリックすると元のサイズで表示します

手術や投薬や食事制限などをせず、あのままこの世を去っていた方が幸せだったのでは? って。そんな風に思ったとしても、そんな意見、全然聞きたくないのでコメントしてこないでくださいよ(笑)。

冒頭にも書きましたが、ベベは元気いっぱいです。うちの誰よりもよく笑うし、誰よりも速く走るし、たくさん食べています♪ 辛いだけの毎日ではありません。胃がん発覚から、もうすぐ3年が経とうとしています。人間の年月に換算してみてください。すごいでしょ?

ベベが生きようとする限り、私は積極的に共に生きる道を探りつづけます。

だって I need you!
クリックすると元のサイズで表示します

かつくん「かけ足で書いてしまったけれど、ベベちゃんの闘病は心配事も多いのが事実。だからこそ、チチもハハも、楽しそうなベベちゃんの姿に救われている んだよね。チチもハハも、べべちゃん、ナナちゃん、リル、ほほ、あまた、703号室の卒業生たちに、心から感謝しています。

“今日も生きていてくれてありがとう!”

チチ、いつ帰るんだろうね。ずっと帰らないからリルが淋しそうだよ。ブログは毎日読んでいるらしくて、ハハがベベちゃんのことを書いたもんだから、読みながら当時を思い出して心臓がバクバクしたんだって。チチに早くつづきを書けってせかされて、ハハは更新しています。

あ、そうそう。チチはぼくのお骨を連れて、出稼ぎに行ってるんだよ。

親ばかな男だな~!

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

703号室かつくん

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


2神の手

ただいま。べべ、無事に戻ってきました。まだ麻酔からさめたばかりなので、少しぼーとしているようです。今、ホカペの上で寝息をたてはじめたので、つづきを書きます。

ベベの闘病記です。興味がある方は一つ下の記事からご覧ください。
クリックすると元のサイズで表示します

2008年1月29日に内視鏡を受けたあと、私は大巻先生と手術の相談をしました。

腫瘍がこれ以上大きくなる前に、1日も早く手術を受けさせたい。万にひとつの可能性であっても、失敗は避けたい。元通り、つまり腫瘍ができる前のベベに戻 してほしい、それが私側の希望でした。今から考えると、なんて身勝手な(笑)。でも、それが本音なんだから、仕方ないですよね。

大巻先生は、私からの重圧を受け、いっぱいいっぱいだったでしょうね。申し訳ありませんでした。

「ハハさんは、ぼくがベベちゃんを切ることをお望みですか?」

「私は、日本一の医療を受けさせることを希望しています」

「なるほど。ぼくは、ハハさんの希望を全部叶えたいですが、それができる先生は、日本にはひとりしかいないと思います。もしよかったら、シダ教授がいらっしゃる大学へ行かれてはいかがでしょうか? 診察を受けて、シダ先生に切ってもらえれば……」

「は? シダ先生? シダ先生って、腫瘍学会の権威ではないですか? うちのベベが診察を受けられるのはいつですか? すぐに診てもらえるの?」

「いえ。多分、検査だけで、2カ月以上お待ちになると思いますが……」

「え。なに言ってんの? 先生、2カ月ですって? 2ヶ月後、ベベは生きているんですか?」

「…………」

「2ヶ月待てません。それに、他の患者さんの中に割り込むつもりもありません。シダ先生ではなく、大巻先生が切ってください」

「はい。わかりました。では日程については改めて相談しましょう」

そんなやり取りから半日たった頃、大巻先生が電話をくれました。

「もしもし、シダ先生を、ぼくは直接知りません。けれど、間に知り合いの先生が立ってくれました。シダ先生にベベちゃんの病状を伝えてもらったところ、執 刀してくださるとのことです。どうしますか? シダ先生の手術が希望なら、先生が勤務を終えた夜間からのスタートになります。場所は、うちの病院でやって くれるそうです。それでもよければ……」

大巻先生がどれだけ動いてくれたかを知って、驚きました。

自分が切るだけが選択肢ではない、大学病院へ紹介状を書いて、ベベのことをまる投げしたわけでもない。心の底から、すごいと思いました。

「ベベに日本一の医療を!」

私の願いを、純粋に聞き入れて、獣医師として、最高のプランを提案してくださったのですから。

手術は当初、MOMOペットクリニックで行う予定でしたが、シダ先生のチーム全員が手術室に入りきれないことから、もっと大きな手術室が完備されている梅島動物病院を一棟借りきって行うことが決まりました。無理を聞いてくださった梅島動物病院の院長先生には今も深謝しています。

2008年2月某日夜(当時べべ7歳)

術前検査をクリアしたベベは、酸素室の中へ入れられました。

手術の前日、ドッグランで走っているベベの姿が過りました。もしも麻酔から覚めなければ、今日がベベの命日。私の足がガクガク震えました。横にいたチチは、全身が震えていました。

シダ先生のチーム(5名)が到着。

すでにベベのケアをはじめていた大巻先生と、シダ先生に呼ばれ、診察室へ入りました。

「覚悟はいいですか? 手術中に亡くなるのは、全然珍しいことではありません。また、無事に手術を乗りきっても、術後の合併症の危険がつきまとう。腹膜炎を起こしたら、亡くなる可能性が非常に高い。こちらも最善を尽くしますが……」

シダ先生の目を直視していた私は、軽く頷くだけで精一杯でした。

「それにしてもあなた方ご夫婦は、大巻先生というすばらしいドクターにめぐり会え、ラッキーですよ。自覚症状がまったくない犬の胃がんを発見するのは至難です。彼は有能な先生ですね」

シダ先生に褒められた大巻先生は、表情を変えないまま、頭をぺこりと下げました。

手術法について簡単な説明を受けた後、シダ先生はチームと共に、梅島動物病院の大手術室へ。

私のへたくそな絵ですが、上が術前のベベの胃。下が、これから目指す手術。
クリックすると元のサイズで表示します

マージンを広く取るため、胃の半分を切り落とし、十二指腸と直接縫い合わせるのです(ビルロートI法)。なるほど。これはただならぬ大変さだわ……。

めまいが起きました。

横にいるチチが私の耳元で囁きました。

「泣いてはだめだよ。今は泣かないで」

手術室はガラス張りになっています。シダ先生チーム+大巻先生は、手術部屋の中。外には、シダ先生のオペを一目見て学ぼうと、大勢の梅島動物病院の先生や 関係者がいました。20名以上いたでしょうか? 夜も遅いのに、今後の医学の発展のために、立ったままベベの手術を見守ってくれていたんですね。見物者た ちが、ベベに直接思い入れを持ってくれなくてもいいのです。ただ、オープンな場所で大勢に見守られていることが重要だったのですから。

私とチチは、モニタールームから、一部始終をみることを選びました。TVの画面には、ベベの腹部が映っています。TVドラマでよくやってるでしょ? あれ のリアルバージョンです。ベベのお腹がメスで切開されるところ、吹き出した血を拭いているところ、先生の手で内臓を取り出しているところ、内臓を切り取る ところ、なにかを入れて縫い合わせるところ、何重にも慎重に縫い合わせるところ……。

勇気がいることですが、ベベの何もかもをみて知っておきたかった。

3時間は経ったでしょうか?

手術室の方から小さな歓声が漏れました。
どうやら、手術は無事終わったようです。

シダ先生が、手にガラスの瓶を持って、足早にモニタールームにやってきました。

「どうにか終わりました。合併症の危険がありますので、まだ喜ぶのは早いです。こんなに大きな腫瘍が、2つ取れました。しかしこれで自覚症状がなかったのか……。普通、ここまできたら、食べることも出すことも苦痛だったと思うんだけど。本当、不思議です」

私たちは深々と頭を下げました。

そして、麻酔から完全にさめる前に、べべと大巻先生を車に乗せて、梅島動物病院からMOMOペットクリニックへと出発したのです。ベベはこの日から、計4日の絶食絶飲です。合併症を起こすと死んでしまうため、大巻先生が、術後、不眠不休で、4日間、ベベに添わなければなりません。

時刻はもう、夜中の2時でした。

今日を乗りきったことが、本当に奇跡でした。

つづく

かつくん「ベベちゃんに会ったことがある方は、まさかこんな大手術を乗り越えただなんて思わないでしょ? ベベちゃんは手術前も手術後も変わらぬ元気さですから。

ジャックラッセルの胃がんが多いらしい。ハハはいいとされているブリーダーからベベちゃんを買ったんだけど、先天疾患の問題って、根深いよね。

そもそもいいブリーダーってなんだろ? って感じだけど。

シダ先生はベベちゃんを切った後、数時間仮眠を取って、チームと共に飛行機で地方へ行って、オペする予定が入っていたそうです。日本のあちこちに神の手を必要とする患者がいるんだね。獣医学がもっともっと発展、向上しますように。

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

703号室かつくん

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


1ホームドクターと愛犬の生

昨夜は、深夜まで白猫の捕獲をがんばりましたが、猫の方の警戒心が強すぎて、ダメでした。姉ちゃん、つき合ってくれてありがとうね。猫についてはひきつづきトライします。

昨日の昼間、ベベを連れて大師へ。いつもはうちのお子たちや、卒業生のことも祈祷するのですが、昨日はベベのことだけをお願いしました。べべは内視鏡検査を控えていたからです。

うちのベベは、現在1日6種類の薬を飲んでいます。
クリックすると元のサイズで表示します

●バキソ
●ウルソ
●ザンタック
●アルサルミン
●フラジール
●マイトマックス(サプリ)

食べれるご飯は一種類のみ。食べれるおやつも一種類のみ。

それでも、元気いっぱい。ボールが大好きで、いつもちょこまか走り回っています。もうすぐ10歳のおばあちゃん。だけど私にとっては、まだまだヨチヨチの赤ちゃん。

本当は今日、先週末のオフ会の様子をUPする予定だったんですが、どうしても今、ベベの闘病について書きたいので、オフ会記事を楽しみにしてくださっている方、ごめんなさい。

そして、長くなるので、興味のない方はスルーしてくださいね。

2008年1月25日(当時ベベ6歳)

卒業犬タロ&タロパパさんと一緒にMOMOペットクリニックへ。タロ&ベベを大巻先生に預け、健康診断をお願いしました。軽い気持ちで受けさせた健康診断。ベベは明らかに、健康でした。

ところが、大巻先生は、ベベのレントゲンをみて、胃に写る小さな白いカスのようなものが気になると言い出したのです。血液検査もエコーも、異常なし。

この小さなカスがなんだっていうの?!

大巻先生がいつもに増してしつこくこだわるのが不思議でした。

「これは……もしかして、カルシウム沈着? だとすると、腫瘍の恐れがあるかも」

「腫瘍ですって? 先生、勘弁してよ。こんなに元気なんだから」

「はい。なんでもないといいのですが、念のために、今夜は絶食させ、明日再度検査しましょう。バリウムで造影をみてみれば、このカスの正体がわかるかもしれません」

「食べカスかなにかでしょ?」

「かもしれませんが、念のために」

アレルギーの持病を持っているものの、誰よりも元気で誰よりもよく食べるベベが、病気なんかになりっこない。けれどなんとなく、私は、翌日バリウム検査を受けさせることに。

――結果、私は診察室の地面に倒れこんでしまったのです。

バリウムで膨らんだ胃の中に、直径3cmにも及ぶ腫瘍らしきものが……2つも。

ベベは6キロしかありません。胃は小さいのです。その胃の中にこんな怪物が潜んでいたとは。

絶句。

呆然。

信じられませんでした。
なんでこんなになっているのに、べべは自覚症状を訴えないのか?
ベベの、かすかな変化すら感じられなかった。

「先生、どうすればいいんですか? 手術で治るんでしょ? いつ手術します? べべは完治するんでしょ? こんなになっているなら早く取っちゃってくださいよ、先生!」

私はもはや、半狂乱。

「ここまで大きくなっていると、良性腫瘍だとは思えません。取ってみないことにはなんともいえないけれど、悪性の場合、つまり、胃がんですが、胃がんはほ とんどが、“腺がん”です。腺がんは予後が悪く、たとえ手術をしても、半年生存率が低いのが現実です。それでも手術を、と仰るなら……」

「え? なんですって? 手術をしても、半年生きられないこともあるの? 半年生きられないって、なんじゃそりゃ。このベベが、半年生きられないかもしれないって?」

私はもはや狂人のレベルでした。先生も呆れていただろうな(苦笑)。

2008年1月29日(当時べべ7歳)

積極的な治療を開始するために、まずは内視鏡検査を行うことに。
この日はベベの7歳のお誕生日でした。まさか7歳のお誕生日をこんな形で迎えるとは。でも、嘆いている余裕もありません。手術を考えるなら、早急に内視鏡検査を行い、腫瘍の位置や大きさを確認しなければならないのです。

当時、MOMOペットクリニックには内視鏡の設備がなかったため、梅島動物病院で内視鏡検査を行いました。もちろん、大巻先生も一緒です。梅島動物病院の 院長先生は、かつくんの担当医でしたし、梅島動物病院は、大巻先生が独立する前に働いていた病院ですから、安心できる場所なのです。

内視鏡検査が終わって、チチと共にモニター室へ呼ばれました。

大巻先生も、院長先生も、無言でした。

そして、画面にはベベの胃の内部が映し出されたのです。

画面をみた私は、不覚にも、その場に泣き崩れました。

赤黒く、想像よりはるかに大きな怪物の正体。これから闘う相手が、ここにいる。

ベベの内側に、こんな大きな腫瘍が、がんが2つも!!

「手術で……取りきれるんですよ……ね? ね、ね、先生?」

大巻先生も、同席してくれた梅島動物病院の院長先生も、なにも答えてくれませんでした。

べべ、あの日7歳になったベベは、全身麻酔から覚めた後、お母さんの顔をペロッと舐めてくれたよね。ごめんね。取り乱した姿をさらけだして、心配をかけてしまって……。

8歳のべべ

9歳のべべ

10歳のべべ

11歳のべべ

12歳のべべ

13歳の……

ベベは当たり前に年を重ねていくんだと思っていたから、悲しくて仕方がなかったの。

でもお母さんは、あの日決断しました。

ベベと共に、絶対に闘うって。

そのためになら、なにを失っても惜しくはないって。

日本一、いや、世界でみてもトップレベルの「シダ先生」に出会ったのは、それから間もなくのことです。だけどその頃は、1分1秒がとてつもなく、長く感じられました。

私の太陽が、病気になってしまったから。
クリックすると元のサイズで表示します

かつくん「今からMOMOへベベちゃんを迎えに行くらしいので、つづきは今日中に書きます。長くなりそうだけど、興味がある方は読んでくださいね。ベベちゃんの病気を見つけた大巻先生は、703号室にとっては神様なんだよ。最高のホームドクターだよね。

だってね、ベベちゃんは、大巻先生の病院で健康診断を受ける数ヶ月前、違う病院で健康診断を受けたんだよ。その頃すでに胃がんだったにも関わらず、その病 院では、ベベちゃんの病気を見つけることができなかったの。もしもあの時、大巻先生がいてくれなかったら、ベベちゃんは今頃、この世にはもういませんでし た。

それに、あの頃は、ぼくを失ったばかりだったから、ハハは一段と神経質になって、数カ月おきに、ベベちゃんたちに健康診断を受けさせてたの。

自覚症状が出てからでは遅い。そういうことがあるんだって、ハハは身をもって知りました。

ベベちゃんの第一回目の手術を担当してくれたのは、腫瘍にかけては右に出るものなし、日本一のシダ先生なんだよ。神の手シダ先生の手術のお話はこの後つづきます。

多分、シダ先生のことは、はじめてブログに書くんじゃないかな?

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

703号室かつくん

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


合掌。さよならハッチ

「ドキドキ。イヤな予感がするの。ハハがあたしだけを連れて車に乗せるなんて、なんかおかしい」
クリックすると元のサイズで表示します

「ほら、やっぱりね……。あたしはこうしてまんまとだまされたふりをして、診察台にのせられてしまう運命なの。まるで、まな板の上の鯉」
クリックすると元のサイズで表示します

「打つの?」
クリックすると元のサイズで表示します

「やっぱり打つのね。5種にしておいてね。あたしは余分なものを体にいれたくないタチなの」
クリックすると元のサイズで表示します

今日はナナのワクチンをMOMOペットクリニックで打ってきました。ともちゃんの目薬ももらいましたよ。あ、大したことないのでご心配なく。今日はともちゃんの紹介をするつもりでしたが、写真の整理ができていないので今度にします。マディバのことも近日中に。

MOMOペットクリニックの 大巻先生が、カレンダーを2冊買ってくれたので届けてきました。先生の診察を受けた卒業生も多いので、喜んでいましたよー! 本当はプレゼントすべきなの に、ごめんなさい。余裕がなくて^^; カレンダー、まだ在庫がたくさんあるので、どうぞよろしくお願いします。ちょっと刷りすぎたかな? まあ、足りな くなるよりはいいですよね。

ナナの体重は11キロでした。土手から来た当初は、8キロしかなくて、どうやっても増えなかったのに、近年は10キロ越え(笑)。ウエストがしっかりあるので、ダイエットはしなくてよさそうですが、太り過ぎに注意しないといけませんね。

ワクチンだけだと悪い記憶が刷り込まれて、私がナナに嫌われるので、帰りに花屋へ寄ったり、カフェでお茶しました。朝からヨーグルトしか食べていなかった私は、食べ物&アイスレモンティを注文。

ナナちゃん、お母さんとのぬけがけデートを楽しもうね♪
クリックすると元のサイズで表示します

機嫌が直ってきたみたいです(笑)。
クリックすると元のサイズで表示します

ナナちゃんが大事です。ナナを守るために、ちくんと痛い思いをさせたけれど、お母さんを恨まないでね。ナナはお母さんの天使。ずっと一緒にいようね!

夜、ハッチに会いに、姉ちゃんちへ。ハッチ、お疲れさまでした。最後は壮絶な苦しみだったでしょう。ハッチの闘いを想像するだけで、私は自分が壊れてしまいそうな感覚に陥るよ。

“虹の橋を渡って、天国へ行って遊びなさいね”

“あの世”とか“生まれ変わり”をリアルに信じきれない私は、そんな風に言わないけれど、2010年の秋、最期まで生き抜いたハッチのことは忘れません。 ハッチ、姉ちゃんと出会えてよかったね。時間もお金も労力も惜しまず、ハッチに全力を尽くした姉ちゃんファミリーは、きっとハッチにとって、この世で出 会った唯一の家族だったよね。姉ちゃんがどれだけハッチを思っていたか、ハッチ自身が一番よくわかっているだろうけれど。
クリックすると元のサイズで表示します

さよならハッチ。
立派だったよ。

合掌。

かつくん「ハッチはぼくと同じ病気で亡くなりました。ぼくももう、とっくにこの世にはいません。現実的な話、残っているのは、ぼくの絵や写真や毛やお骨だ け。だけどハハの心の中でぼくは、ずっと生きています。ハハは今も、ぼくの名を呼ぶだけで息が苦しくなるほど、ぼくに未練タラタラです。なにもかもが灰に なったとしても、相手を想い、慕う気持ちはカラフルなまま。それが愛なのかもしれませんね。愛は強い。っていうか、しつこい。

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

703号室かつくん

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク


ほほえみの家

日曜日、リルを筆頭にうちの犬たちを連れて、川崎市に行ってきました。

リルの昔の飼い主、元ホームレスの山さん(仮名)とデートする日だったのです。リルは土手にいた頃、山さんと河原のテントで共に暮らしていました。山さんは、数いるホームレスの中でも、扱いにくい方で、だらしない人でした(笑)。

リルをめぐって、山さんと大喧嘩したこともありました。私の本を読んでくださった方なら知っていますよね。山さんがリルに注ぐ情熱は凄まじく、リルを手放すよう説得を繰り返した私には、山さんの存在自体が目の上のたんこぶだったのです。

数年後、状況が変わり、山さんはリルを手放し、私に託してくれました。

肝硬変や前立腺がんを患って、土手では生きていけなくなったからです。福祉の手を借りて、手術&入院を経て、3年半もかけて社会復帰を果たした山さん。山さんの歩んできた過去がどうであれ、今、私は心から山さんを尊敬します。

人間は、何歳になってもやり直しがきくんですね。

山さんの背中が、そう物語っています。

いつもは山さんが電車を乗り継いでうちの方まで来てくれるのですが、今回は私たちが山さんのお家にお邪魔することに。

ほほえみの家、いいネーミングだね♪
クリックすると元のサイズで表示します

玄関です。
クリックすると元のサイズで表示します

共用部分を抜け3Fの一室へ!
クリックすると元のサイズで表示します

ここが山さんのお部屋。信じられないくらい片づいてる!!
クリックすると元のサイズで表示します

きっと私たちが来る前に、ものすごく大掃除したんだろうな^^ 土手にいた頃は、テントの中に目を当てられないほどだったんですよ。布団の上に、お弁当の中身が散乱している感じだったんです。間違いなく、「片づけられない男たち?」のひとりでした。

リルも、
クリックすると元のサイズで表示します

ついでにナナも嬉しそう!
クリックすると元のサイズで表示します

山さんが用意してくれたおやつを頬張るナナちゃん。
クリックすると元のサイズで表示します

犬たちのために、床にタオルケットを敷いてくれました。山さん、ありがとう。
クリックすると元のサイズで表示します

みんなでお散歩へ。途中、100円ショップがあったので、私だけ中に入っていろいろ物色しました。エヘ。買い込んじゃった。あ、100円ショップじゃ ショッピング自慢にならないか(爆)。カップラーメン好きな山さんにもいくつかおみやげを。タバコも持って行ってあげればよかった。
クリックすると元のサイズで表示します

山さん、楽しかったよ。
山さんという人間の底力をまざまざと見せつけられ、圧倒されたよ。

山さんは、共有のお風呂があることを喜んでいたよね。あのお風呂、気持ちよさそうだね。山さんはリルと一緒の頃が一番幸せだったと言ったけれど、私は土手 で暮らしていた山さんよりも、今の山さんの方がいいと思う。家があるとかないとか、そういう次元じゃないよ。山さんは今の方がちゃんと生きようとしてる。 自分の人生を生きている感じがする! お正月は一緒に過ごそう。ババ(母)においしいおせちをつくらせて、宴会をやろうね!

リル共々、また会えるのを楽しみにしているよ。

実は私、山さんの家に行くのが面倒くさかったんです。だるいっていうか……。

前日は遅くまでカレンダーの発送業務をやっていたし、風邪が治ったばかりだし、たまには家でのんびりしたくて。

でも今は、山さんに会うことを億劫に思った自分が恥ずかしい。

うまく言えないけれど、どうやら私、山さんが嫌いじゃないです。

むしろ好きかも。

山さんが命懸けで愛してくれているリルを、全力で守るから安心してね♪

★★★お知らせ★★★

愛しのカレンダー軍団が私の手を離れました~!
クリックすると元のサイズで表示します

業者さん、何回も往復して大変そうでした。お疲れさまです(汗)。

「みなさま、ぼくはカレンダーに載ってないけれど、次回の主役はぼくだって。ムフフ。カレンダー、届いた方は感想コメントがほしいってハハが言ってます。よろしくね」
クリックすると元のサイズで表示します

かつくん「おい。豊桃子っ! ぼくのセリフをとるなよ~! 締めはぼくの役割なんだからね。おしゃべり男子の豊桃子に、“かつくんコーナー”をのっとられそうで、ぼく、不安……。

“山さん、土手にいた頃より、リルと離れている今の方が、リルへの愛で満ち溢れているのね”

ハハはそう言いました。ぼくも同感。昔の山さんは、何もかも投げやりでリルを道連れに墜ちていく一方だったけれど、今はちがうよ。リルの存在に恥じないよ う、懸命に歯を食いしばっているんだよね。リルとはもう、一緒には暮らせない。けれど自分と太い糸で繋がっているリルのために、自立しよう、がんばって働 こう、山さんの強い意志が明確にみえる。

“共に生きるだけが愛の形じゃないのね”

出稼ぎ中のチチに想いを馳せて、ハハは呟きました。

でもぼくは知っています。

ハハの本心を。

テイシュゲンキデルスガイイ。

ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!

703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」

703号室かつくん

ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました

お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。

にくきゅうのおせわ屋

足立区・荒川区・文京区を中心に活動するペットシッターです。

足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、

足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!

 

スポンサーリンク