4月11日、捕獲箱の中に、希望の塊が入りました。
4年間も気にかけていた猫です。この猫を外で見かけることが辛かった。
たかが野良猫、そんな風に割り切れたら、どんなに楽だったか。
生活環境を変えられた猫は、力の限り、怒りました。
当たり前です。彼は、苦しい日々ながらも、彼なりの生活リズムを送り、彼なりの世界を築き、そこを守りながら懸命に生きていたのですから。
うちに来てもらったのは、私という人間の自己満足に過ぎません。この猫を保護したのは、社会奉仕活動でも、崇高な思想からでもない。私が自分のためにしたことです。
それでも私は、彼の生活を一変させてしまったことへの、後ろめたさもなければ、微塵の後悔もない。
ウイリアムとは、心が通じ合う、頑なにそう信じたから。
4年と4カ月。
ウイリアムに長く関わりすぎたよ。そして濃すぎた。
ウイリアムはもう、703号室の一部。
だから送りだすのがしんどくてね(苦笑)。
旅立つ前、ささやかながらお婿入り道具を用意しました。
私が買った鰻猫さんのベッドでしょ。
クマ妻さんからのプレゼントのベッドに、
フードやコバルジン、
いったい何枚? ってほどの検査結果報告書、アルバムを作る時間がなかったので写真たて。
薬やお守り。
これらを揃えていたら、涙がぽたぽた床に落ちて、胸が締めつけられ、息がうまくできなくなった。
だからすぐこうして、ウイリアムの手を握りしめて、心を静める努力をした。
“ウイリアムの幸せを、いつもいつも願っているよ”
ああ、今度の壁は高くて厚いな。
手放すのはしんどいですね。
こればっかりは、慣れないや。
でも、ここを乗り越えるのは、私の役目であって、責任だと思うので、がんばってみました(笑)。
ウィルとのラブラブ2ショット。ウイリアム、しつこくしてごめんね。
ウイリアムの幸せを、365日、24時間、寝ている間も起きている間も絶えず願っています。そして、ウイリアムの新しいご家族に深謝します。傍から見たら、きっと信じられないほどのお願い事をしました。里親さんとは数ヶ月間、毎日メールを交わしました。
ウイリアムなしでお宅訪問したり、私の行きつけのMOMOペットクリニックへご一緒したり、我が家に遊びに来ていただいたり。
里親さんは、皆さまから寄せられる多くの情報に目を通し、慢性腎不全について勉強を重ねています。ウイリアムが新しくお世話になる動物病院も、里親さんと 私で決めました。私の気持ちを尊重してくださるだけでなく、ウイリアムを応援してくださるすべての方の願いをきちんと背負うお人柄です。
里親さんは、ウイリアムの健康と長生きを望んでいますが、ウイリアムが健康じゃないとしても、ウイリアムを希望する心は変わりませんでした。
執拗なほどお願いした脱走防止についても、きめこまやかに対応してくれました。
ウイリアムはずっと捕獲箱にも入らなかった猫です。万が一いなくなってしまったら、容易に家に連れて帰ることもできないし、新しいお家の周りは、ウイリア ムのテリトリーではないので、命が絶たれるに等しい。だから、頭おかしいんじゃないの? って思われても仕方ないほどの“お願い”を重ねたのです。前にも 書きましたが、里親さんは嫌な顔一つせず、ひとつひとつ丁寧に実践し、ウイリアムの安全に配慮してくれています。
そうやって紡いできた関係ですから、安心しています。
きっとウイリアムは、我が家にいた頃以上に大切にされ、生きていくでしょう。
ウイリアムの家族紹介は、この後つづきます。
今まで応援してくださった方、本当にありがとうございました。ウイリアム共々、いいえ、ウイリアムのご家族共々、“ありがとう”の気持ちでいっぱいです。そしてこれからもウイリアムをよろしくお願いします。ウィル家、ブログをはじめたの♪ 次回紹介しますね!
かつくん「ハハは、この長い道程で大切なことをたくさん学びました。ハハはいつもこう思っています。
“大人になってから学んだことの方がずっと多い。大人になると、体の成長は止まるけれど、心はいつまでも無限大に成長することができる。私はね、そういう大人を目指して生きているから、年齢を重ねるのは、ちっとも怖くない”
ハハには大勢の先生がいます。今まで関わってきたすべての犬猫たちが、ハハの恩師です。
ウイリアムはその中でも、実に立派な教師でした。ウイリアム、おめでとう。
ハハの本、それでも人を愛する犬をよろしく!
703号室はランキングに参加しているので、ぼくのバナーをクリックして応援してね。沢山の人に読んで欲しいから」
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
⇒足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!