土曜の午前中、保護猫シャロンが我が家に到着しました。
megさんから託されたシャロンの命のバトン。
私は第二走者として、アンカーへ手渡していきます。
午後、家の掃除をしていたら保護部屋の扉が開いていることに気づきました。
入ってみると、来たばかりのシャロンの姿が見当たらない。
扉を開けっぱなしにした当のチチはすでに外出中で連絡がつかず。
シャロンが外へ出てしまった可能性はゼロに等しかったけれど、それでも私は不安でした。どこを探しても見つからないから。そもそも、チチと私は動物をめぐって考え方や行動にズレが生じることがあります。
チチと私は一体化したひとつの物体ではなく、異なる性質を持った個と個ですので当然です。
皆さまもそうではないですか?
家族全員が何時も同じ考え方、同じ行動を取るとは限りませんよね。
シャロンを探しながら胸の奥のしまいこんでいた……いや、ちがうな。
どこにもしまいこむことなどできなかった悲しいできごとがよみがえりました。
活動をはじめたばかりの頃、私は生後3ヶ月の黒猫の男の子を里子に出したのですが、その子が里親宅のトイレの小窓から脱走し、車に轢かれ2歳の若さで亡くなってしまったのです。
しかも即死できず、半日間ただひたすら苦しみ、血を吐きながらのた打ち回っていたと聞きました。いちおう病院へは運んだようですが、内臓破裂がひどくどうにもならなかったとのこと。
保護猫時代は私の姿を見つけると常に喉を鳴らしながらくっついてくる天使のような猫で……亡くなった知らせをくださった里親さんに対し、正直複雑な感情を抱きました。
すぐに次の猫が飼いたいから新しい子を紹介してほしいと言われたこと。
私はただ呆然と電話口に佇むばかりでひと言も里親さんを責めていないのに、出て行くほう(猫)が悪い、日頃からやんちゃな猫で困っていたなどと突然言い出したのでますます混乱したのです。後悔もしました。
今から考えれば、里親さんもショックだったからあんな言葉を発したのかもしれないですけど。
悪かったのは里親さんではなく、譲渡を決めた私自身でした。
私は昔から「脱走」の恐さを知っていました。けれど、神経質だと疎ましがられ縁が流れてしまうのがいやで、「外に出さないでくださいね」程度の言葉で済ませていたのです。
譲渡のとき、トイレの小窓に100円ショップで売られている柵ひとつをつけてもらうお願いができたら、あの子は死なずに済んだかもしれません。最後の日たまたま、庭に他の猫が来ていて、いつもは見向きもしないトイレの小窓の網戸を裂いて出て行ってしまったと聞いたので。
それが本当なら、ただ、外猫と遊びたかっただけだったんですよね。
勇気を持って保護主の私が里親さんに丁重にお願いすればよかった。
私は網戸の脆さを知っているので、基本的に網戸を信じていません。
裂く、壊す、倒す、開けてしまう……身体能力の高い猫が本気を出したら、普通の網戸などなんの役にも立たないと思います。
うちの先代猫かつもベランダにやってくる虫や鳥を見つけてはよく網戸を壊しました。今考えると身震いがしますけど当時は目に見える対策は特にしませんでした。面倒くさいかな、と。
でもそれから、何百、何千、何万の犬猫迷子記事を目撃して、来る日も来る日もブログやツイッターやフェイスブックやどこかの電柱や動物病院などで誰かの大切な家族が行方不明・生死不明になっているのを知り……少しずつ自分が変わったのです。
まずは自分がやってみよう。
もし簡単だったら、便利だったら、里親になってくださる方にもお願いしてみよう。
全部の窓はできない。やる気もない。なら、換気でよく開ける窓だけやってみよう。
703号室保護部屋(腰高窓)
見た目は悪いですが900円でできました。所要時間20分弱。どこにも穴を開けていないので建具は傷つけていません。これがあるだけで安心して窓を開けられます。保護猫たちも外の空気に夢中^^
703号室リビング
窓にロックがかかっているため、これ以上は開きません。
我が家のリビングは4枚の掃きだし窓がありますが、対策しているのはこの窓だけ。木枠は卒業猫しんくん&ジンくんの里親宅を真似てオーダーした一品なので数万円したのですが、他の道具でやる場合は3,000円以内でできます。
家の中の窓は全部で7ヶ所。そのうち2つやっただけで、生き方が変わりました。マジです!
他の窓はなんもしてません!
もう、脆い網戸に半信半疑にならずに、爽やかな外気を取り組むことができるのです。
猫の安全がこんなに簡単に守れるなんて、いいですね。
「正しい管理こそ、最大の愛情」
年中家から脱走する猫は、生きて帰ってきてもあらゆるリスクを負ってしまいます。
それに猫が事故で亡くなるのは「生まれもったその子の運命」とも言い切れません。
ましては「自然淘汰」なんかじゃないし。
手軽に防いでやれるなら防いでもいいですよね。かわいい家族だから。
今日の記事ね、書くのビビリました。
うるさそうでいやだと括られ私の保護猫を希望者さんがスルーすることもあるので「脱走防止対策お願いします」を前面に出す活動は、実は割とむずかしいのです(笑)。
それに考え方のちがう方から誤解され恨まれたらどうしよう……とか。
でも、シャロンを探しているうちに、なんとなくね。
やっていない方に対する強制や否定ではありません。それぞれの考え方がありますから。
うちはこうしました。703号室の里親さん方は犬猫の安全を重んじる方ばかりです。里親さん方のお知恵を拝借し、私が学ばせてもらっています♪ という自慢記事です。すみません。
長々とお読みくださり、ありがとうございました。
シャロンがケージの隙間からノソノソ出てきて一件落着(爆)。
私には細かい部分もありますが、あれこれ口うるさくはないつもりです。
ね、うちの里親さん、誰か証言コメントくれないかな?
どの譲渡の時も、お願いしているのは安全面だけ。
しかも無理なお願いはしていません。
私は家の中で猫が自由に飛び回る幸せを噛みしめて生きています。人間の目の届く安全な空間で彼らにはやりたいことをやりたい放題やらせたい(笑)。
PSランキングぽち、サンキューベリーマッチ、謝謝、多謝! LOVE!
次回はシャロン嬢のことを!
あ、今回もいちおうそう、か^^;
ペットシッター「にくきゅうのおせわ屋」をはじめました
お留守番をがんばるかわいい家族が「お帰り!」と目を輝かせて出迎えてくれるよう、安心・安全に最優先で心を込めてお世話します。
足立区・荒川区・文京区を中心に活動してますが地域のご相談やお世話内容など、
⇒足立区のペットシッター にくきゅうのおせわ屋をご覧ください!
脱走対策大切です!
賃貸で穴をあけたりできないためとりあえず玄関と一階の掃き出し窓に高めのベイビーゲート設置しました。それから大家さんの許可をもらってベランダにネットを張る予定です。とりあえず出来る範囲でやるだけでも違いますよね。
おお! 帰国後間もないのにすでに脱走防止対策をされたのですね。窓の網網も建具を傷付けず突っ張り棒でやれますよね。うちはオーダー品ですので建具に穴を開けてしまいましたがまあここに住んでいる限り一生使うので穴は気になりません。猫の安全を守ることは自分の健やかな心身を保つことなので楽しくやれたらいいですね^^
私も証言します(^_^)。
ハハさんの脱走防止柵のお願いは全然うるさくありません。その程度は当然だと思います。
我が家の猫が私の不注意から脱走してしまって事故にあったりするのは耐えられません。
我が家ではつっぱり棒(物干し用)2本と100円ショップのワイヤーネット数枚で柵を作りました。費用は3,000円くらいかな?おかげで,安心して窓を開けていられます。友人にも作り方を教えました。
「猫が網戸を倒して脱走してしまいました」と,まるで猫が悪いかのような言い方をする人がいますが,網戸なんてすぐに外れます。「猫が脱走した」のではなく,「人が猫を脱走させてしまった」のだと思います。
と,偉そうなことを書いてしまったので(汗),猫が外に出てしまわないようにますますちゃんと注意していこうと思います。
証言ありがとうございます。そしてゆきみのときも、いっきゅうのことも、最大の愛情で向き合ってくださり感謝のきもちでいっぱいです。よいご縁をゆきみにいただきました。ありがとうございます。フェイスブックなどでたまに写るゆきみの母さんのお家の柵、いいなあと思っていました^^
真似するお友達がいるのも頷けます。脱走後の事故死だけはかわいそうなので防いでやりたいですよね^^
今回のブログ、考えさせられました。猫を飼って20年、これまで脱走されたことは一度もないのですが、だからと言って今後も絶対無い!とは言い切れません。
丁度、子猫を保護したばかり、ということもあり、思い切って脱走パネルを付けてみることにしました!
早速ネットで色々と調べ、とりあえず一つ注文してみました。窓一つ分で合計5千円位でした。設置してみたらまた感想をコメントしますね。
いつも、ハハ様の生き方に尊敬と目標を持っております。いつもありがとうございます!
おおおおお!!!
すばらしいですね。是非是非是非感想をお聞かせ願いたいです。私も途中からつけたひとりですが心底感動しています。そしてどうしてもっと早くやらなかったのか正直後悔しています。先代かつが窓の方に近づくたびにビクビクしていてのびのびさせてやれませんでした。うちは7Fなので落下したら大変なことになると思って自由に風を感じさせてやれませんでした。今は窓を開けても安心していられます。こういう暮らし方があったなんて。柵ひとつでね。
柵というと自由を遮断するイメージですが、この場合は逆ですね。
柵ひとつで自由を手に入れることができました。今は専用の柵が販売されていて便利ですよね^^ ありがたい世の中です
本当に姿が見えなくなると青くなりますよね。
私も2にゃんの姿が見えないと、外に出る可能性がなくても心配で探しまくります。
外出するときも姿を確認して玄関を出ても、もう一度中に入って確認するということをしてしまいます。
不安神経症!?と思うこともあります。
呼んだら出てきてくれるとよいのですが・・・。
猫さんは気まぐれだから出てきたり出てこなかったり(笑)。うちも同じです。
私も必ず犬全員猫全員の姿を確認してから家を出ています。点呼とってます(笑)。正しく管理される子達は幸せに命を全うできるケースが多いので、我が家も気を引き締め、甘やかすところは徹底的に甘やかし引き締めるところは徹底的に引き締めていこうと思います^^
はい。証言します^^
ハハさんは動物に愛情深く、いろいろ気にかけてくれましたが、うるさくは言ってこられなかったです(笑) お会いする前はブログの内容からもしかしたら「ここもダメ!直して!」などと指摘されるかもと震えていましたが、そんなことはなく明るくお話ししてくださいました^^
ずっと猫と暮らしていた我が家も、実のところ703号室卒業生の福多朗を迎えるまで、脱走防止柵について考えたこともありませんでした。福多朗との縁を感じて夫に相談した時、脱走防止柵の必要性を話したら「面倒じゃん。だったら嫌だ」と言われるし。確かにはじめは面倒と感じるかもしれないけれど、少しずつ家族になっていく犬や猫との暮らしを守るために必要だと思えるようになってくるのではないでしょうか?だったら初めから設置していた方が安心だと思います。我が家の場合、夫は今では私より脱走防止柵に夢中です(笑)
工夫をすれば部屋のインテリアにもさほど影響は出ないし、なにより何か事故があった場合、里親さん自身、大きな心の傷を負うことになってしまいます。
そうならないためにも、家族を守る脱走防止柵は必要です。
生後3ヶ月の猫ちゃんのお話、胸が痛みました。二度とこんな事故が起こらないようできることを続けたいと思います。
ああ。証言ありがとうございます。
そうだったんですね。ワイン男さん、当時は面倒だったんですね。なのによくやってくださいました。ありがとうございます。私も実はそうだったんですよ。でも絶対出ないという言葉は使えない気がしました。根拠がないですものね。
福多朗が安全な空間でのびのび暮らしているのが私は幸せでたまりません。いつも福多朗を大切に育ててくださりありがとうございます。あのカッパさんが穏やかに毎日を過ごせるのはお二人のおかげです。また是非遊びに行かせてくださいね。我が家にもそのうち来てください^^