リルの件


皆さま。
ご心配をおかけしておりますが、リルは体調が悪いわけではありません。
病気ではないんです。

簡単に説明すると、リルを手放したホームレスが見事に自立して、又リルを飼いたいと言い出したんです。リルともう一度暮らすために、2年半、頑張って仕事 をしてお金を貯めたそうです。確かに彼は変わったし、彼の気持ちは痛いほど分かるけれど、正直、犬と暮せるほど余裕があるわけではありません。今はまだ施 設にいるけれど、もうすぐ貯めたお金をつかって、犬と暮らせる「アパート」に引っ越すと断言しています。ただ、日雇いの仕事ですし、お給料が高いとは言え ません。人一人が暮らすのもやっとの額です。

彼の生活力に言及すると彼はプライドを傷つけられたと思い、反論して来る。

預貯金がある。
60万円持っている。
いや、本当は400万円ある。

私の不安を拭う狙いもあるのか? 色々な言葉を返してくるのです。

どうしてももう一度リルと暮したくて仕方ない様子でした。

あまりにもしつこいので、このままばっくれてしまおうか? とも考えましたが、家もばれているからそれは無理っぽい。何度も何度もリルを返してくれと繰り 返すので、話しているのが疲れました。昨日、リルを彼に会わせた時、リルは明らかに彼を避けていました。ちょっと愛想を振りまいてチュウはしたものの、自 分の方から彼の傍には一切近寄りませんでした。そして不安そうに私とチチの顔を何度も見上げたのです。

「あたち、お父さんとお母さんとナナちゃんと一緒におうちに帰れるよね?」

彼は彼なりにリルを可愛がってくれたと思うし、子犬の頃から育てていたので思い入れも深いのでしょう。けれど、リルの気持ちは明白でした。リルが彼と暮ら していた時、彼は飲み歩いて、リルにさびしい思いをさせました。リルは独りぼっちで彼の帰りを待って待って、待ち侘びました。アパートでリルと暮らす夢を 叶えるため、頑張ってきたのはすごいと思います。孤独な彼にとってリルは特別な存在なんですよね。

映画やドラマなら、彼にリルを返したところで「ハッピーエンド」かもしれません。

でも、私にはどうしてもできない。

「リルはモノじゃないのよ。私たちは一緒に色んな日々を乗り越えてきたの。大切な家族なんだから、簡単に返せと言われても困るだけ」

「うん。悪かったよ。おれが悪かった。でも……返して」

「リルの気持ちは? 私たちはリルが必要だし、リルだってそう思ってくれていると思うんだけど」

「……おれ、ちゃんとリルと暮せるように頑張ってきたから。だから頼む」

「頼むって言われても無理。無理だから」

「おれはリルが小さい時から一緒に暮らしてきた」

「でも、悪いけど2年半リルを手放したのも事実でしょう? また具合が悪くなったら? その時また手放すの? お給料が入らなくなったら?」

「それはその時考える」

「そんなのダメ」

「頼む」

何時間、こういう会話を続けたか……。
彼は肝硬変&前立腺がんでした。前立腺がんは手術で治ったかもしれませんが、肝硬変は治りません。命に関わる大病です。私も健康体ではないけれど、チチも いるし、Kさんもいる。私が死んでもうちの子たちが路頭に迷わないよう、考え尽くしているつもりです。彼はリルに対して強い愛情と独占欲を持っています が、果たして、最後まで責任を果たせるかどうか……。

これを読んでいる方の中には

「リルちゃんを彼に返してあげて!」と言う方がいるかもしれません。

留守番が長くてもいいじゃない!
お金が安定していなくてもいいじゃない!
たとえ彼の病気が悪化して、最後まで飼えなくなったとしても仕方ないじゃない!
愛があれば!
だからリルちゃんを彼に渡して!

そう思われたとしても、コメント欄にそれを書くことはお控えください(笑)。
そんなことを書かれても、私は「そうですね。リルを彼に渡します」とは絶対に言えません。リルは私の家族です。2年半前、そう約束して彼から引き取ったつもりです。

でも、勿論彼の自立は嬉しいし、頑張って生きてもらいたい、心からそう望んでいますよ。人として最低限の「情」は持ち合わせているつもりですので。まあ、私は、人間に対してはあまり愛情深い生き物ではないかもしれませんが^^;

はあ。彼があまりに毎日しつこいので、話し合いはチチにかわってもらおうかと目論んでいます。チチ、いざというときは頼れる気がするから(笑)。

以上、私たち家族の最大の悩みでした……。

来週からベレーボの家族募集を開始します♪

保護猫金太郎ですが、金ちゃんはトライアル先から戻って来るので、金ちゃんの家族募集も行います! 金ちゃん、とってもいい子でトライアル期間を終えました。終の棲家を探します♪

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