草だより


直木賞作家森絵都さんの「女たちのペット救出」原発20キロ圏内同行取材記(文藝春秋:オール讀物)を読み終えました。
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先ほど、森さんにも感想メールを(一方的に)送付しました。
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私も本中にちょこっと登場します。夏ごろ、森さんともうーすさんの取材に同行させていただいたのですが、その時の登場人物のひとりとして、私が出ています。

あの時、私は取材対象ではなかったので、あくまで脇役に徹そうと、極力、黙っていました。おしゃべりな私が、ひとりでベラベラしゃべって、場を壊してしま わぬよう、必死に口をつぐんだのです。無口でシャイな太田さん(もうーすさん)を、私のこの口でのみこんでしまわぬよう、細心の注意を払いました。取材 後、森さんとのメールで、私はいつもの20%程度だったとうかがい、安心しました。

私も太田さんの話を間近に聞き、いろんな感情を抱きました。

あの時は、こんな作品になるとは、夢にも思いませんでした。

「女たちのペット救出」

題名は、ありふれていそうですが、この作品の真髄が、私の光となりました。
今の自分には、ありがたすぎるというか、もったいなすぎるというか。

いろんな意味で、すごかったです。

この作品は、書籍の枠を飛び出し……まるで心臓を持ち、血が流れる生き物のようです。それもそのはず。現場のいろんな魂が、これでもかというほど詰められているのですから。

森さん、ありがとうございます。

中でも、私の鳥肌たちが総立ちした箇所を、勝手に抜粋してみます。

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ときどき私はふっと醒めた気持ちになって、何やってんだろう、と思ったりもする。置き餌をする。置き餌をする。捕獲器を仕掛ける。置き餌をする。警察か ら身を隠す。捕獲器を見にいく。落胆する。リリースする。置き餌をする。置き餌をする。置き餌をする。また捕獲器を仕掛ける—–。彼女たちがやって いるのはそれだけだ。その単調で徒労感のつきまとう反復が、しかし、確実に動物たちの命を繋ぎとめている。
20キロ圏内に残された動物たち、そしてその飼い主の哀や苦を、彼女たちに代わって引きうける機能がこの国には存在しない。だから彼女たちがこうして命 を賭している。何度も何度もここへ通って、線量の高い地区をめぐり、一体どれだけの放射能をあびているの? 死んじゃうんじゃないの? (中略)

胸の奥がぎしぎしと軋んで、私は人へ向け、天へ向け、ウォン、と空咳みたいなうなりをあげたくなる。(原文抜粋)

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前後を読まなければ、もちろん、意味がわからないでしょう。

だからこそ、皆さまに、読んでほしいのです。

こんなにも血が通う文章に出会えて、よかった。森さんの冷静さと、森さんの熱さを同時に味わうことができました。そして、登場人物の皆さまに、尊敬の念を抱かずにはいられません。しかし、「ありがとう」の一語では、どうしても足りない気もします。

私ごとですが、ここ数週間、信じられないことの連続で、堕ちていく一方でした。悲しくて悲しくて、仕方ありませんでした。

皆さまにご心配をおかけしているのを知りつつも、どうしたらいいか、わかりませんでした。ブログにも、「元気ですよ」や、「元気が出ません」などと、書きはじめては消し、書きはじめては消しの繰り返しで。

そんな時に、これを読み、読み終えた今、改めて気がついたことがあるのです。

みんな苦しんでいるし、なのに、みんな前を向いているんだ、って。

私は、強い人間でも、大きな人間でも、いや、もしかすると、一般的には、正しい人間でもないと思います。

可憐な花のイメージでもなければ、倒れない太い樹木でもない。

つまるところ、ただの雑草です。

でも、ただの雑草なら、ただの雑草だからこそ、踏まれても、抜かれても、焼かれても、こそっと根を張り、しぶとく芽を出し、また再起できるのかも。

私たち夫婦の信念(大げさですかね)を信じ、全力を投じてサポートしてくれる友人たちに、深謝します。あたたかい眼差しで見守ってくださる皆さまにも、心からお礼を言わせてもらいたいです。

ありがとうございます。

私は草ですから、また萎えるかもしれません。枯れるかもしれません。でもまた、芽を出します。

私の体調は大丈夫です。うちの子たちは、元気です。

次回はナナちゃんの10歳の誕生日祝いについて書けたらいいなあ。
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ナナは私の微々たる活動のルーツですから、ぜひかわいい写真をUPさせてください。

過去の記事への皆さまのコメントを読み、涙が止まりませんでした。これもまた、ありがとうの一語では当然足りません。個別にお返事できないかもしれませんが、チチとともに、手を合わせながら、読ませていただきました。ありがとうございました。

※非公開希望でコメントをくださっている方は非公開にしています。ありがとうございました。

チャオ!

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