ももちゃんはじめまして


約一年前にある保護主さんが里子に出したももちゃんが、里親宅で行方不明になったのですが、この度、元気な姿でKさんによって無事保護されましたのでお知らせします。

この一年、私の尊敬するKさんは、顔を見たこともないももちゃんをひたすら探し求めていました。Kさんはももちゃんの保護主でなければ、里親でもありません。ももちゃんとは全く面識がなく、ももちゃんがいなくなるまで、ももちゃんの存在すら知らなかったのです。ももちゃんがいなくなった場所とKさんの地元は遠く離れています。車を飛ばしても片道1時間以上はかかる距離です。

ももちゃんの保護主さんの他の犬も、過去に別の里親宅で行方不明になったことがあり、その時人づてに話を聞いたKさんが、その子を見つけたので、ももちゃんが行方不明になった時、保護主さんは、再度Kさんに協力を求めたのです。

Kさんは諦めずに、多大なお金と時間と労力を使って、写真でしか見たことのないももちゃんを探し続けました。私は、ももちゃんの話ばかりするKさんを心配になった時期もありました。ももちゃんを見つけるのは大切だけれど、Kさんにはもっと自分を労わってほしい、そう思いました。今だから暴露しますが、Kさんは軽く心を病んでいたと思います。いや、軽くじゃなかった……。

いろいろな気持ちを胸に押しこんで、黙々とももちゃんを探すKさん。
写真でしか会ったことのないももちゃんを……。

単なるお人よしでしょうか?
単なる犬好きでしょうか?

8年前に出会ってから、Kさんはずっと私の師であり、聖母です。

ももちゃんは自力で帰ったのではなく、KさんやKさんの仲間たち(Iさん、Hさん、Oさん)の尽力で帰れたのです。私は何もしていませんが、言葉では言い表せられないKさんの苦労を思うと、どうしてもここに書きたくなりました。

Kさんは山奥に入ったももちゃんを追って、昨年の10月より地元の方々の協力で保護を試みていました。保護活動に反対のご主人と、離婚寸前の仲にまでなってしまって……Kさんの家庭はもう、崩壊しかかっています。Kさんの名誉のために言いますが、Kさんは家事も炊事も完璧にこなしながら捜索していました。でも、捜索にはかなりの時間を要するため、睡眠時間が平均2時間程度だったと聞いています。

ももちゃんが無事保護された後、たまに捜索していた保護主さんや、ももちゃんを諦めてしまった? 元里親さんを呼んで、姿を確認してもらった後、保護主さんにももちゃんを渡したそうです。

すべてはももちゃんのリードを保護主さんに手渡すだけのために、なんの見返りも求めずに、ももちゃんを探し続けたKさんを心から尊敬します。私にはできません。

Kさんは無事保護できたももちゃんにこう語りかけました。

「ももちゃん、はじめまして。私はあなたを一年間探していた者です。もう、迷子にならないでね」

それから私にくれた電話の中で、こう続けました。

「ごめんね。コロのこと、あなたにまかせっきりにして……。コロに申し訳なかったわ。もっと顔を見にいければよかったんだけど。私、とても後悔しているのよ。でも、ももちゃんを見つけられるのは、自分しかいない。自分が諦めてしまったら終わりだと思ったから……。あなたにも負担をかけたわね。

ももちゃんを探している間、いろんなものを失ってしまったわ。でもね、あの子を保護できて良かった。いろいろ言いたいことはあるけれど、それはぐっと心の中に押し込むことにする。ただ、コロに申し訳なくて……」

「どうしてKさんが謝るのですか!?」

私は思わず声を荒げました。

「コロだけじゃないわ。土手の子たちだって、私の保護犬けんけんだって、地域猫たちだって……みんなに淋しい思いをさせてしまった一年だったわ……もっと上手にやれたらよかったのに、私がだらしないばかりに」

無事帰れてよかったね!
わーい! おめでとう!

なんて、私には言えません。
私も過去に里子に出した猫を里親宅で事故死させているので、ひとごとでもありません。これからは、もっともっと神経質になって、嫌われ役になって、里親希望者さんと納得できるまで話し合って、万が一にも犬猫たちを不幸にしないような保護活動を続けていきたいです。人間だから間違いはあるでしょう。でも、なるべく人為的なミスをつくらないよう、慎重に慎重を重ねていきます、私は。

迷子は死と直結しています。
生きて帰れたとしても、たくさんの方に迷惑や心配をかけてしまいます。

愛する犬猫を迷子にしないよう、適正に管理しましょう!

管理こそ最大の愛情です。

写真は迷子時公開されていたももちゃん
クリックすると元のサイズで表示します

middle_1270805377

スポンサーリンク





コメントを残す




*