ナナ、お母さんを待っていてね

※ブログを連続投稿中です。よろしければ遡ってお読みください。じゃないと意味がわからないかもしれません。今回の主役もわが家のナナです。

 

 

夕方病院から戻ったナナと私は、酸素室の到着を待ちわびていました。

 

 

実際にはもっと大量に買い占めた携帯酸素。息が乱れるとこれで酸素を吸引させます。しかし意識がボーとしているナナの腹部に目をやると、呼吸はそこまでひどくはありませんでした。やっぱり薬が効いているんですね。

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用事のあとナナに会いたいと寄ってくれた703卒業生クー太の里親MIHOさん。MIHOさんはナナの通院時にも欠かせない人でした。いっぱいかわいがってもらったよね。MIHOさんキンパのおみやげありがと。あまりにもお腹が減っていたので、一気に食べてしまいました。ごちそうさま。

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MIHOさんお気に入りのナナとの2ショット写真だそうです。つい先日のものなのに、ナナが元気なのが悲しい。このままでいてほしかったなあ……

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マイ太郎さんからラインが……

 

 

なんとピンポンも押さず、703号室の前にうちの夕飯を作り置いて行ってくれたのです。私が動転してお料理の写真がありませんが、コチュジャン煮、マカロニサラダ、チリコンカン。どれもおいしくぜんぶきちんといただきました。マイ太郎さん、助かりました。ありがとうございました。

 

 

病院で爆睡したとはいえ、正直私はすごく疲れていたのです。

 

 

そこへ酸素ケージの業者さんが到着。ナナの安楽を想像し下がっていたテンションが徐々に上がりました。ナナ、もうじき濃い酸素濃度が約束できるよ。

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いちばん大きなサイズをオーダーしたのですが、ナナは手足の長い犬ゆえ入るか業者さんは心配ぎみ。入る入る。ぜったい入るから早く設置をお願いします。

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ほらね入った。寝たきりなので狭そうでもありません。

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酸素室はいつもナナが寝ている場所に置いたのです。

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私は10年半前に愛猫FIVキャリアのかつをFIP→肺水腫で亡くした経験があり、当時より酸素室のレンタルのお世話になっていました。昔の酸素室より近ごろの酸素室のほうが質が高いですが、からくりはあまり変わりません。

 

 

通常の室内の酸素濃度は約21%。酸素室内は30~38%の酸素濃度が確保できるため、呼吸が苦しい子にはほんとうにおススメできます。割高ですが、しょうがないよね。だって、娘や息子のためを思えば、痛くもかゆくもない出費です。

 

 

酸素室の中でナナは眠るように数時間を過ごし、21時すぎに静かに逝きました。

 

 

手のかからないナナらしい最期でした。

 

 

ドライアイスの手配や酸素室の返却、火葬業者への連絡などは翌日にまわすとして、とりあえずナナを保冷剤で冷やし、スーパーで売っている白い花を買ってきて供えました。

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不思議なことですが、息を引き取ったナナは艶々でただただ若々しく、少女のようでさえあります。

 

 

四肢の不自由や闘病から解放されたからでしょうか?

 

 

 

ナナは「箱」だけになっても美しい。

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見事ですね。

 

 

私は泣いたり冷静に事務処理したり泣いたり冷静に事務処理をしたりの繰り返しで、お母さんとして成長したのかしていないのか自分でもよくわからないです。

 

 

 

今、ナナにかけたい言葉は「待っていてね」の一語に尽きます。

 

 

私には人間の子どもがいません。

 

 

ほしくなかったわけではないのですが、縁に恵まれず、できませんでした。

 

 

そのかわり、犬猫であっても、自分の家族にすると決めた子については、人間の子どもを持つお母さん方に負けないほどしっかりと「お母さん」をつとめてきたつもりです。

 

 

もちろん100%の完ぺきな母親ではないですけど。

 

 

そうやってだいじだいじしてきた子たちが、私を追い越し、どんどん先に進んでいって、果てには旅立ってしまうのですから、どうしようもなくさびしく、理不尽にすら感じます。

 

 

犬猫の寿命が人間より短いことはむろん承知の上で。

 

 

心にぽっかりと穴が開き、ふつうサイズのマンションが広く感じて仕方がないです。

 

 

 

ナナ、あなたの存在感はあまりにもデカい。

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ナナのきょうだいのコロンJがナナをエスコートしてくれるらしいので、まずはべべを探してべべのそばを離れないでください。きっと近くにはかつ、ゆき、コロ、まーも、ゴンタ、SALAもいてくれているので、そこいらで走りまわってお母さんを待っていてください。

 

 

お母さんは必ずあなたたちと再び暮らします。

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その日までさようなら。

 

 

I LOVE NANA

 

 

 

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最後の病院に妹夫婦とemi-goを添えて(ナナ)

※ブログを連続的に更新しています。よかったら遡って読んでくださいね。

 

 

(ひとつ前の記事からのつづき)さて、ナナを乗せたお母さん号は病院に到着

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中島先生にナナの状態を伝えている間に、ナナが血便を出しました。おしっこは出ていません。昨夜からの激変は尿毒症による発作と考えてまちがいないです。

 

 

最後の望みをかけ、利尿剤を打ちました。

 

 

そして中島先生と話し合い、意識がボーとする薬も注射してもらいました。

 

 

鎮静剤ほど強くなく、身体への負担は最小限のタイプです。

 

 

呼吸を楽にするため、オペ室にてナナに酸素を流します。

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はじめは酸素マスクに抵抗感をおぼえていたナナですが、意識がぼやけていくにつれ、酸素マスクを装着できるように。よしよし、これで呼吸が楽になる。

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急変を恐れ、病院から出られません。中島先生はたくさんの患者を診なければならなず、お母さんがナナのそばに残ることにしたのです。もう離れられない。

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「あー眠い……」

 

 

思わず本音を漏らすと、スタッフがひと言私に声をかけてくれました。

 

 

「なんなら、(中島先生の)寝袋ありますから寝ていってください」

 

 

素直に甘えることに。寝不足で脳がはたらかないのは非効率だから。

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しかしナナが台の上で私が床だとナナとの距離が気になる。そこで閃いたのです。そうだ。酸素マスクのコードがギリギリ届く場所にナナの寝どころを設置しよう。で、こうなりました。写真を撮ってくれたのは様子を見に来た中島先生

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おやすみなさい。ナナ、いっしょにねんねしよう。

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それにしても貴重な体験です。獣医師でもない私がオペ室で仮眠とはね……

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ふと目が覚めると、聞き覚えのある声がしました。妹夫妻がそばにいる!!

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妹いわく、Twitterでナナと私が病院にいるのを知り、タカ坊と駆けつけたとか。

 

 

妹が苦笑いしながら撮ったナナと私。ふたりして超爆睡していたらしいです。

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10秒程度の短い動画ですが、妹撮影の客観的なナナと自分の姿が自然でとっても好きなので、ここに載せておきますね。ぜひ観てほしいです。MIHOさんが音楽をつけてくれました。

 

 

 

朝イチで病院へ来たナナと私は、午後3時前までオペ室にいました。オペを控えている子たちがいるので、そろそろどかなくては。夜の発作に備え、ボーとする薬を追加で投与。そして念のため、自宅に座薬と注射を持ち帰ります。また発作が起きたら、自分で注射する。ほんとうはいけないことかもしれないけれど、ぜんぜん関係ありません。まあ結局、使わずにナナは旅立ってしまったけれど……

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最後に院長婦人のemi-goが子犬時代のナナにそっくりなちゃぽぽを抱いてナナの顔を見に来ました。ちゃぽぽあなた冗談抜きで16年前のナナと瓜二つですよ?

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つづいて病院の看板犬ボボボもナナにあいさつしてくれました。

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ボボボは一見かわいい小型MIX犬ですが、実はナナと同じ土手出身。非常にだらしがないホームレスのもと、言い表せられないほど苦労してきた老犬なのです。

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ボボボのきょうだいは、保護前に果てました。悲惨な死でした。

 

 

ナナとボボボ、土手出身同士、握手!

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emi-goと私の絆なくしてはこの終末医療は成立しません。我がことのように胸を痛めてくれる獣医師がいったいどれほどいるでしょうか? 改めてemi-goと中島先生に感謝。

 

 

ナナ、家に戻ろう。間もなくチチが注文した酸素室が届くよ。

 

 

大きなナナも入れるサイズだから、中でゆっくりねんねできたらいいね。

 

 

私の娘は、私の思考で、私の方法で見送る。

 

 

ナナは立派な犬だから、お母さんもナナに近づけるよう、精進します。

 

 

I LOVE NANA

 

 

 

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